純粋な初恋(シリーズあり)

橋本衣

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敵ではなかったけど、侮れない人ではあったかな

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「ただいま、、、、」

買い物袋を手に持ち、家に帰るとシーンとして居た。

「あれ?フユさん、、居るよな、、、、って、」

俺は呟きながら靴を脱ごうとして下を見ると見慣れない靴が置いてあって、動きが止まる。フユさんのでも夏人なつとさんのでもないし、サイズも違う。俺でもない、俺より大きいし、、、、まさか、、、、!

俺はもしかしたらと言う疑問を確かめる為に、リビングに入って買い物袋を置いてから、フユさんの書斎の扉を開ける。

「失礼します!」
ガチャッ

「「!、」」

「、何だ、朔羅さくらか。おかえり」

「ただいま、フユさん、、そして、そちらの方は?」

俺の疑問が解いたと同時にフユさんの隣に立って居る人に俺は視線を向ける。
フユさんの隣に立って居る人はフユさんより15cmぐらい低くて、俺よりも断然高い身長。で、顔立ちは美人系統のイケメンで少し醤油顔って感じ。茶髪で目の色は深い緑。体格は華奢って程ではないけど細い。20代前半ぐらいに見えるぐらいの若さ、、、、かな。

俺は頭の中でそう思いながら男性の方を見つめる。

「あぁ朝言った幼馴染だ。予定より2時間も遅れたんだ、名前は、、」

「遅れたのは悪かったっての!、俺は大村美織おおむらみおり冬人ふゆととの幼馴染で、君のお兄さんである雅之まさゆきの友人」
「君が冬人の番で、お嫁さん?、朔羅君」

「は、はい、、」

男性、いや、大村さんはイメージよりも口が悪そうな感じだった。それなりにフレンドリーって感じそうで少し安心する。

「、、って、俺が嫁だって言ったの!フユさん!」

「指輪に気付かれたし、報道の事もあって俺と朔羅の関係は知られてる。それに、美織なら言う相手がそんなに居ないしな」

「冬人、それ俺が友人居ないとか言うんじゃねーだろうな。お前よりは居るからな」

「そうか?、お前学生時代なんて殆ど俺としか遊んでなかっただろう。高校生の時は雅之ぐらい、」

「大学生になって増えたわ。これでも」

「、、、、ぁ、俺、コーヒー淹れるね」

「あぁ、頼む。、美織お前ブラック飲める様になったか?」

「少しはな。仕事忙しい時は飲んだりするが、まだあの苦さはダメだ」

「あの苦さが美味いんだがな、」

「お前は飲み慣れてるからだろうが」

2人の会話を後ろから聞こえながら、キッチンに向かってコーヒーを淹れる俺。

、、、、何か、めっちゃ距離近かったんだけど!!いや、幼馴染だからってのもあるだろうけどさ!!それに呼び捨てだし、お互いの好みだったり知ってて、、、、何か、嫌だな。

俺は何故かズーンと暗いオーラを背負いながらお茶菓子をお皿に移す。

「、、、、ん?、大村、詩織、、、、?、ぁ!、大村美織、って、小説家の!」

大村さんの名前に見覚えがあったが今思い出した。フユさんの本を片付けたりしてて沢山飾ってあった中でも特にあったのが大村さんの本だったし、本屋さんでも何回も見た事がある。

「、、小説家同士、やっぱり通じ合うものがあるのかなぁ、、、ハァァ」

俺はため息をつきながら、コーヒーをコップに入れて居ると、、、、

「何、ため息をついてるのさ、朔羅君」

「、、ギャッ、!!、大村、さん、」

突然の大村さんの出現に俺はビックリしてコップを落としそうになった。それをキャッチする大村さん。

「大丈夫か?、って俺が驚かしたからか、すまんな」

「ぁ、いえ、、全然。あれ、フユさんは?」

「冬人は、俺が持って来た本の整理してるわ。読まなくなった本持って来いとか、アイツ」

「、、、、お2人って仲宜しいんですね。いつからの幼馴染なんですか?」

「いつからか、正確に言えば6歳からだな。冬人の奴、4歳からの2年間イギリスに育ったじゃん?ぁ、でもまた9歳から11歳まであっち居たし、幼馴染歴だと24年か」

「へぇ、そうなんですか、、、って、イギリス!!?!?」

「アレ?、知らなかったのか?アイツ言ってねーのかよ。雅之でも知ってた事なのに、、」

「、、、、」

大村さんの言葉にズキッと心が痛くなった。俺には合わなかったのに、兄さんには言ったのか。何で俺には言ってくれなかったんだろう。

「まっ、冬人の奴そこら辺はめんどくさくなったんだろうけど、、気にすんなよ、朔羅君」

「は、はい」

「、、、、、、、、朔羅君はさ、冬人の事好き?」

「ぇ?」

「いや、アイツが好きになってまさか付き合って番になったのが雅之の弟だって知って聞いた時はビックリした。でも、君が本当に冬人の事好きか、は俺知らないからさ、、教えてよ」

そう言った大村さんの目は俺の全てを見透かす様な目をして居た。

あぁ、この人フユさんの事が好きなんだ、、、そう頭の中でハッキリと分かった。俺に突っかかってくるのも優しい感じで嫌な雰囲気を出して居るのもフユさんの事が好きだからなんだ。

なら、俺だってフユさんの事が好きだって事ちゃんと証明しますよ。

「好き、ですよ。大好きです。不器用なりに俺にちゃんと愛を伝えてくれる所も、過度なスキンシップとかは照れちゃったりするけど、俺の為に何かしようとする直向きな所や、意外とネガティブで泣き虫な所が、、、、何より俺の事を好きで居てくれる所が俺は好きです」

「、、、、へぇ、俺の事そう思ってくれて居たんだなぁ、朔羅」

「、、、、、、、、、、、、ふぇ?」

背後から聞き慣れた声が耳に届き後ろを振り向くと、ニヤついた表情をしたフユさんが俺を見下ろして居た。俺はそれを見てピシリと体が硬直してしまった。
それを見て笑っている大村さん。

「な、なんで!?」

「書斎から出たら2人が何か話して居たからな、近づいたらまさか俺の好きな所を話していてな」

「違う、言いたくて言ったとか、そう言う訳じゃ」

「じゃあどう言う訳だ?」

「ッ~~~/////////あぁもう!コーヒー飲んで黙って!」

俺はそう言いながらコーヒーの入ったコップをフユさんに差し出す。それなのに笑いながら俺の頭を撫でるフユさん。

「フハッ、やっぱり冬人の言う通り面白いわ。テレビで観るよりもツンデレだし、」

「美織、面白がるな。俺だけが朔羅を面白がって良いんだよ」

「何だよそれ、昔は雅之以外興味なかったくせに、、変わったな。まぁ変わってない所もあるけど」

「朔羅と出会ったから変われた所だってある。それに同時雅之だけに興味があった訳じゃない。お前だって寝ないで作業してたりしていただろう」

「アレは教授に無理難題押し付けられてたのと新作の小説で行き詰まってたからです~!つかそれ一々覚えてんのな、お前」

「当たり前だろう、お前幼馴染なんだから。あと、お前砂糖入れ過ぎだ」

「!、、、、甘いもんは正義だろうが。ぁ、このお菓子美味しいね、朔羅君」

「ぇ、ぁ、俺が作ったんです。口にあって良かったです」

「朔羅の料理は美味しいに決まってる。ただ最近は野菜使った料理が増えた気がするな」

「ちゃんと野菜取れっての。それに最近野菜が安いんだよ」

俺はそう言いながらコーヒー飲む。大村さんは本当にフユさんの事が好きなんだと分かった。だけどそれなのに違和感がある。それは、フユさんを見て居る目が本当に好きって感情で見て居る様に見えない。
何か、過去を通して見てる気がする。俺は何故かそう思ってしまう。

そう思って居ると、、、、

「ただいま~、兄様、朔君」

「お邪魔しま、s、、、、ミオさん!?」

「!、紅葉もみじ!?何で!」

夏人さんが帰って来てリビングに入って来た。その後ろに夏人さんより少し身長の高い青年が立っていた。泣きボクロがあって爽やかイケメンって感じで体格もそれなりに良い方。
大村さんと目が合った途端、目を大きく開けて名前を呼んだ青年。そしてそれに合わせるかの様に大村さんも驚いた声で青年?の名前を呼ぶ。
俺何事かと目を丸くするが、フユさんは平然として居る。

「何だ、夏人の後輩ってお前だったのか。、と言うか美織知らなかったのか?」

「いや、先輩の家にお邪魔するとしか聞いてなかったし、俺は冬人の家行くって言ってたから、つか同居してたのかよ!」

「俺も夏人先生がまさか前の家から引っ越してるとは思わなかった。こう言う形で、村瀬先生に会うなんて思わなかった」

「、、、、あの、お2人って、お知り合いなんですか??」

俺はアズアズとそう質問した。すると紅葉さんと呼ばれた人は俺の姿を見てビックリした様な顔をして、大村さんは少し面白がった顔をする。そしてフユさんと夏人さんが顔を見合わせてから口を開いた。

「、知り合いと言うよりこの2人は」

「「夫婦だよ/だ」」

「、、、、、、、、は?、、はぁ!!?」

「生でアイドル見ちゃったよ、ミオさん」

「今そう言うリアクションはダメだ、紅葉」

俺は2人の言葉を聞いて少しの間を空けてから理解してそう叫んでから大村さんの方を見る。俺の視線に気づいた大村さんは申し訳なさそうな顔をしていた。
やっぱり、さっきの違和感正体はこれだ。好きって感情を出して居るのに、ハッキリと好意を匂わせてる様な雰囲気と今を話すと言う事がなかった。昔に囚われて居る感じを出していた。

「冬人、言っとけよ。それと、紅葉、朔羅君に挨拶」

「ぁ、はい。初めまして、夏人さんの後輩でミオさんと結婚させて貰ってます、園山紅葉そのやまもみじです」

「ぁ、初めまして。橋本朔羅はしもとさくらです」

「それと、村瀬先生、お久しぶりですね。結婚式以来ですかね」

「あぁ、そうだな。子供、名前は確か詩織しおりは元気か?」

「えぇ、元気ですよ。今日はミオさんのご両親に見て貰ってます」

「そうか。、、これは少し時間がかかりそうだ。朔羅、すまないが夕ご飯は2人分追加いけるか?」

「いけるけど、全然」

何かフユさんと園山さんの雰囲気悪いんだけど、何でだろ。それに子供まで居るとか、、、、大村さん、侮れない人だな。

それから、夕ご飯を作って各自の用事を済ませてから5人で食べ始めた。5人分を作る事って中々ないからちょっと疲れたのは秘密。


















「朔羅君、手伝うよ、俺」

「ぁ、ありがとう、ございます」

お皿を洗って居ると大村さんが話しかけて来た。フユさんはコーヒーを飲みながら本を読んでいて、夏人さんと園山さんは何か話し合って居る様子である。

「さっきはごめんな、ちょっと意地悪した」

「ぁ、いえ。でも、結婚していたんですね、全然気付かなかったです」

「良く言われる。首元とか隠してるせいもあって噛み跡見えないからだろうがな」

「、、、、そうなんですね。、、あの、俺ちょっと勘違いかもしれないんですけど、その。大村さんってフユさんの事、「好きだよ、いや、正確に言えば好きだった、って言えば良いか」、、、、やっぱり」

大村さんの言葉に納得がいった。

「いつから、とかいつ失恋したんだぁとか聞かねーの?」

「いえ、ある程度予想は付いてます。多分、大学生の終わりぐらいですよね」

「、、、、良く分かったな笑、そう。大学4年の時に失恋をして、その後に紅葉と知り合って好きになった」
「週刊文秋で冬人と君の記事を見て、俺思ったよ。アイツの好きになる奴は俺じゃなくて橋本なんだって。、雅之の事が好きだって気づいてから、俺本当に嫌だった気持ちあった。でも、紅葉と出会った事でそんな気持ちは無くなったよ」

「、、じゃあ、何で今日俺にあんな意地悪をしたんですか?、もうフユさんの事恋愛的に好きじゃないのに、」

「、、、、仕返しだな。雅之には出来ねーけど、その弟で番であるお前に、あの時出来なかったマウントとか取ろうって、今日会ってすぐに決めた。良い反応するから、結構スッキリした」

「ッ、、、、ハァァ。アンタら幼馴染コンビは、本当に良い性格してますねぇ」

「良く言われる」

俺は大きくため息をつきながら大村さんの事を見る。過去にフユさんの事が好きだった人、そしてフユさんは過去に雅之兄さんが好きだった。それに気付かない雅之兄さんとフユさんと言う関係性、、、、何か面白い様で辛い、かも。

「そうだ、俺の事下の名前で呼んで良いよ、紅葉の事も、、、、あと俺君の高校の附属大学の准教授させて貰ってるんだ」

「ぁ、はい、、、、って、ぇ!そうなんですか!」

「そうそう、聞いた時はビックリしたよ。大学に進学したら俺が直々に教えてやるから」

「!、本当ですか!、その時はお願いします、美織先生」

「了解だ。よし、そろそろ帰るか。紅葉、帰る準備しろ」

「ぁ、はい!夏人先生今日はお邪魔しました。それと、村瀬先生も今日は貴重な本を頂いてありがとうございました」

「別に要らなくなった物を渡しただけだ。それに、詩織が好きそうな本だったからな、」

「そこ2人喧嘩しねーの。じゃ、朔羅君今日はありがとうな」

「いえいえ、俺なんて全然」

「ミオさん、喧嘩なんてしてません。ただちょっと言ってただけです」

それからお2人の玄関までお見送りした。フユさんと夏人さんは片付けをしてくれているので居ない。

「朔羅君、だっけあの村瀬先生と番になるなんて凄いね」

「そ、そうですかね」

「紅葉、お前一々冬人の事突っかかるな。アイツの事が好きだったのは昔だけな、今俺が好きで愛してるのはお前だけだ」

「!、/////はい、ミオさん。俺だって別に警戒とかしては居ません。ただミオさんの魅力に気付かないなんて、何と愚かな、と思っただけです。まぁそのおかげでミオさんと愛せたんですけど」

「それを警戒してんだよ。それに、そう言うところが冬人の良い所何だよ。///あと、お前はもう少し恥ずかしさを待てじゃ、お邪魔したな、」

「ミオさんに対してそんなの有りません。あとお邪魔しました、朔羅君」

「は、はい。またお越し下さい」

そうしてお2人は帰って行った。リビングに戻ると夏人さんの姿が見当たらなかった。ソファに座って居るフユさんに近寄る。

「フユさん、夏人さんは?」

「アイツなら、部屋に戻って行ったぞ。整理でもするとか何とか」

「ふーん、」

「なぁ、朔羅」

「ん?、何?」

「お前、、、美織に嫉妬したのか?」

「!、は?、は、な、何言ってんの!俺が美織さんに!?ナイナイ!何でそう思ってんのさ!!」

「その反応が嫉妬したって言う証明だろ笑、、でも本当に嫉妬したのか、、、、嬉しいな、、フハッ」

フユさんは嬉しそうに笑った。俺は恥ずかしくなって顔を赤くする。確かにフユさんの過去の話出してマウントされて嫌だな、とかは思ったけど、、、、ってこれが嫉妬なんだよなぁぁ、、、、。

「あぁもう、俺風呂入るかr 」

俺はこの場に居るのに耐えられなくてその場から離れようと立ち去ろうとした瞬間、手首を掴まれた。

「ちょッ、何!?」

「このまま逃がす訳がないだろ、」 チュッ

「んッ、、、、」

俺にキスをして腰に手を当てて体を近くに寄せる。力が強くて抵抗出来ないしキスのせいで頭がふわふわする。





















拝啓、天国のママ、パパ、咲夜さきや兄さん、雅陽みやび姉さん夫婦、雅之兄さん夫婦。

嫉妬するとフユさんは喜んで俺を抱きます。嫉妬しない様にしても気付かぬうちにしてしまう場合どう言う対策方法があるのでしょうか。もしなければ俺の腰が破滅する未来しか有りません。

「お前、俺が嫉妬するのを待っててあれを許してたってことか」

「いや、まさかアレ程度で嫉妬するとは思わんだろう、普通」

「、、、、アンタが知らない俺の過去の話出されたらどう思うんだよ、」

「その時は徹底的に調べ尽くして、その人間にマウントを取り朔羅を抱くな」

「それを嫉妬と言うんだよ、アホフユ」









































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