純粋な初恋(シリーズあり)

橋本衣

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俺が出来なかった事をフユさんがしてよ、家族ってそう言うものでしょ

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「て言うか聞いてよ、父様、母様が帰って来るのを聞いてすぐに母様の部屋の大改造始めたらしいよ」

「、、、、あの人は暇なのか忙しいのか分からん人だな、本当に」

「それぐらい大事な妻が帰って来るのが嬉しいんだよ」

その日の夜、夜ご飯を食べながらそんな会話をする。相変わらずと言うか、お母さんの話が出ると少し表情が変わるフユさん。

「俺のおじいちゃんも若い頃おばあちゃんがお友達との旅行行った時何て我慢出来ずに旅行先まで行ったらしいから」

「、、朔羅さくらのお義祖父様、行動力あるんだな、凄い」

「何か、冬人ふゆと兄様だったから軽々とやると言うか、多分やってそう」

夏人なつとさん正解、既に2回ぐらいしてます、この野郎」

「うわぁ、、、、ぁ、あとね、楓斗ふうと兄様と秋人あきと兄様なんだけど、帰国の連絡聞いて嬉しさと驚きのあまり、楓斗兄様足捻挫、秋人兄様左手に軽い火傷を負ったんだよね」

「「あの2人何してるんだ/です」」

まさかの事に俺とフユさんは思わずそう言ってしまった。嬉しいのは分かるがそこまで反応するなんてこっちが驚きだよ。でも、、、、海外に行った親に久しぶりに会えるなんて、本当に嬉しいんだろうな、いや、嬉しいのか。

「母様前に連絡した時、退院するなんて言わなかったのに、もう」

「サプライズなんだろう、お前が1番あの人のそばに居たんだ、1番に驚かせたかったんじゃないか」

「それでも、早く教えてよ!母様の好きなブランド品全部買えないよ、このままじゃ」

「やっぱり、夏人さんもお金持ちなんだな、と言う発言が今出たな、」





















「、、、、あった、」

夜ご飯を食べ終わってお風呂に入り、夏人さんが眠りフユさんは書斎で仕事の続きをするとなって俺は寝る前に自分の部屋に行きある物を探す。
それは、、、、

四季しきさんの日記、、、、」

年を越すまでは地道に毎日見ていたが、年を越してからは色々あり過ぎてあまり見れておらず最後の日記には全くと言って良いほど手をつけれて居なかった。

「もしかしたら、此処にフユさんと四季さんの何かが書かれている、、、、かも」

俺はそんな淡い期待を胸に日記を開いて探すのであった。

「、、、、、、、、!、これだ。何々、


[2月8日 今日、担当の先生からアメリカの病院に転院しないかと打診をされた。そこだったら最新技術で病気が治せるかもしれないと。僕はどうすれば良いんだろう、まだ冬人も夏人も、それに楓斗ふうと君は甘えたい年頃なのに、でも行けば治るんだよね、、、、、、、、]

[2月9日 春人はるとさんに言って欲しいと言われた。「どんなに長くたっていい、治った元気な君と一緒にまた色んな事をしたい」そんな素敵な事を言われた。そんな事を言われたら、断る事なんて出来ない。治ったら子供達とも色んな事また出来るんだな、と思うと嬉しくなった。この人なら秋人あきと君達の事を任せられる、そう思った、、、、、、、、]

[2月10日 子供達4人に話した。それぞれ違う時間帯に言う事になって最初が夏人、次は秋人君、その次が楓斗君、最後が冬人。最初の3人は驚いていたが応援してくれた。だけど、冬人だけが、、、、「そうやってまた自分の事を優先する。俺の事なんてどうでも良いんだ、、、、貴方なんか大っ嫌いだ」、、、、そう言われてしまった。その時の冬人の目は涙ぐんでいた、、、、、、、、]


これが、原因、、、、冬人さんと四季さんの2人に生まれた溝、、、、次は、、、、


[3月31日 今日でこの病院とも最後。今からアメリカに渡米します。あの日冬人に伝えてから一度もお見舞いに現れないままになってしまって言いたい事を言えなかった。あの子が辛い時にそばに入れなくてあの子が本当に言いたかった事を聞かなくて、後悔している。今更後悔したって遅い、、、、だから、もしこの日記を最後まで見た誰か、いや、冬人の大事な人、あの子にこう言ってあげて欲しい「僕は貴方冬人を愛してる」と、、、、これを夏人に預けて僕の部屋に隠します。誰か見つけて欲しいな、、、、、、、、終わり]


、、、、マジ、かぁ(泣)」

パタンッ

俺は最後まで見て、涙腺が崩壊する。これは、俺が四季さんから託されたメッセージ、いや願いか。俺が今出来る事をして、2人の仲を元に戻す事が俺の役目、かな今は。

「まず、フユさんの性格を考えると行かないって言う選択肢を取る、その時に何かを言わないと、、、、フユさんは多分後悔する。会わないと、会えるんだから、、、、俺が出来なかった事をちゃんとして欲しい」

俺はそう心からの思いを呟く。
それから、俺は四季さんの帰国の日まで、この想いを胸に抱えて生活をしようと決めた。俺1人の願いだけど、俺と同じ様な気持ちの人は居る。

「あの頑固な男の意思を捻じ曲げる様な事をちゃんと言わないと、な。俺だけが出来ること、、、、ってコレなんだよな、絶対」

そう思いながら俺は眠る。


















「よし、洋菓子和菓子の準備、OK」

「朔君、わざわざ用意しなくても良いのに」

「こう言うのは気持ちもですけど渡したい物を渡さないと!」

「兄様書斎から出てこないね、そんなに仕事忙しいのかな」

「いや、、、、違うと思いますよ。あの人、本当に、、、、ハァ」

週末になり俺は少しの緊張を思いながら服に着替える。だが、今1番の問題と言えば、、、、フユさんが書斎から出て来ない事ぐらいだ。行かないって事を行動で表してるっぽいけど、夏人さんには伝わらねーよ。

そう思っていると、夏人さんのスマホが鳴った。

「ぁ、父様からかな、、、、もしもし、、、、はい、、、はい、、、、はい。分かりましたぁ、、、じゃ2人にもそう伝えておくね、じゃ」 ピッ

「どうでしたか?」

「今飛行機着陸して、実家に向かってるってさ、あと40分ぐらいで着くって」

「そうですか、、、」

「じゃそれ兄様にも伝えてくるね、、、、兄様~」

夏人さんは車載に使ってドアを手で叩き、声をかける。

「母様達あと40分ぐらいで着くって、仕事はそこまでにして行こう」

「行かない、お前だけで行け」

「、、、、(やっぱり、言った~!!)」

「ハァ?、何言ってんの?、兄様、母様が帰国するんだよ!」

「俺は行く資格がない、あの人に顔を向ける事は出来ない」

「意味分かんないって!兄様が1番母様の事大好きじゃん!ねぇ!」

「、、、、あの人が俺の事を好きじゃない。会っても、嫌な思いをさせるだけだ」

「ッ!何言って「夏人さん、此処は俺に任せて下さい。この頑固野郎は置いて先に」、、朔君、でも」

「絶対に2人で行きますから、安心して下さい」

「、、、、分かった。兄様の事お願いね」

夏人さんはそう言ってお菓子の入った紙袋を持って義実家に向かった。そして俺は書斎の前に立つ。

「フユさん、行こう」

「だから行かないと言っている」

「フユさんがさ、フユさんのお母さんに会いたくないのって、お母さんに酷い事いや、「大っ嫌い」って言ったから会いたくないの?」

「!、、何で、朔羅がそれを」

「今はそれは置いといて、そうなのかそうじゃないのか、ハッキリと言って」

「、、、、あぁ、そうだ。病気で苦しんで決断したのに息子にそんな事を言われたら、辛いだろ、俺の事なんてとっくに嫌いになっているのは当たり前だ。終わりなんだよ、俺とあの人の関係は」

「、、、、ハァァ、」

俺の予想通りの事で俺は深いため息をついてしまった。この変な解釈をしてしまう所は誰に似たんだか、俺だって此処まではしないぞ、普通は、、、、。でも、、勘違いしたままはダメだ、絶対に。

「それは、誰かにそんな事言われた?本人が嫌いだって言った?と言うか、嫌いな人間にわざわざ手紙なんて書かないからね」

「だが、」

「だがとかじゃない。と言うか、今会わないとフユさんは後悔するよ!生きてるんだよ!会えるんだよ!?生きてる内に謝らないと言いたい事を言えないと後悔するよ!!?このまま誤解されたまま勘違いされたまま生きていたい?!俺はそんな人生は送りたくない。フユさんは俺が言った言葉より全然軽いよ、、、、俺はもう取り返しがつかないんだから」

「!、」

「フユさんには俺みたいにならないで欲しい。母親が息子を嫌いになんてなる訳ないじゃん、「愛してる」んだよ、、何も終わっちゃいない、言いたい事を言わずにフユさんはそれで良いの?俺は嫌だ、、、、(泣)」

「ッ、、、、朔羅」

「だから、アンタはとりあえず、、、、!」

俺はそう言って2階から10冊目の四季さんの日記を持って来て書斎に投げ込む。

「最後のページを読め!そして少しは理解しろ!馬鹿フユ!、」

「、、、、分かった」

それから、何分経っただろう、10分は経ったと思う。書斎から聞こえる事はページを捲る事だけだった。俺はそれをその間フユさんの着るであろうスーツを用意する。

すると、

ガチャッ
「朔羅、スーツは」

「用意してるよ、すぐに着替えれるよ」

「あぁ、5分で家を出る、、、、、、、、あと有難う」

「俺は代替えしただけ、まぁ本音もあるけど、、、、」

冬さんはスーツを持って着替えに行った。その目元は少し赤くなっていたが俺は何も言わずにした。決心が付いたんだな、、、、俺は安心して家を出る準備を始める。


















フユさんの車を発進させて一瞬で村瀬むらせ邸に着き扉を開ける。

ガチャッ

「!、兄様、、、、朔君、ありがとう」

「いえいえ~」

「朔ちゃ~ん、来てくれたんだ~、ありがとう!冬人兄さんも!」

「、、、、決心が付いたのか冬人、」

「あぁ、後悔だけの人生は送りたくないからな」

「、、そろそろ着くんじゃない、母様と父様。楽しみだね、13年振りだもんね」

「夏君は1年ぐらい振りでしょ!でも朔ちゃんにとっては初めましてか!」

「そうですよ、とっても緊張しますよ」

「大丈夫だろ、あの人は可愛い子には目がないからな」

「、、、、確かにそうだな。可愛い子には優しいな、本当に」

「「「「(自分の事を言った???)」」」」

そんな会話をしていたら、村瀬邸の扉が開いた。全員が一斉にそちらに視線を向ける。扉から入って来たのは、、、、

「、、、、ただいま、みんな」

「「「「「お帰りなさい、四季さん/母さん/母様」」」」

「おかえり、四季(泣)」

四季さんが屋敷に一歩入った途端みんなの表情が変わった。涙目になって嬉しそうで、それが表情から伝わるのって本当にそれぐらい大好きなんだって分かる。と言うか、四季さんの隣に居るフユさん父に関しては泣いているんだけどね。

俺は一歩下がってこの光景を一旦見守る事にした。フユさんが言いたい事、伝えたい事を伝えるまでは、、、、

「、みんな身長伸びたんじゃない?春人さん要素を多く受け継いだのかしら」

「でも顔立ちとかは夏人が受け継いだと思いますけどね、ほら、この目鼻立ち」

「自慢じゃないけど結構母様似だと思ってるから、俺」

「そもそも俺、血繋がってなーい!」

「それぐらいお前は俺に似てるって事だろ、楓斗」

「そうそう、、、、って、冬人、どうしたの?」

「母さん、、、、ごめん、なさい」

「!、な、何急に謝って」

「俺、母さんに転院するって言われた時に「貴方なんか大っ嫌いだ」って言ってしまった。本音じゃなかった、素直にそれを受け入れれなくて、俺はあんな事を言ってしまった。「良かった」、「頑張って」そう言いたかったけど言えなかった。だから、、」

「分かったよ、まだそんな事覚えてたのはビックリだけど、、ちゃんと来てくれたのは、吹っ切れる言葉を言ってくれた人が居るって事だね。、、、、冬人、愛してる」

「俺も、、、、愛しています、母さん」

「え゛冬人兄さん達の間にそんな事あったの!?」

「シッ、楓斗今じゃない、それは、、、、でも良かったな、」

「俺も知らなかった。確かに転院する日に兄様来なかったのは違和感あったけど」

ハグをしているフユさんと四季さんの姿を見て少しほのぼのとなる。仲直り出来て良かった、俺はどんなに言いたくても謝りたくても言えないんだ。返事が聞けない、どんだけ許して貰えるって分かっててもその声が聞こえないんだ。

俺は少し悲しくなってしまっていると、俺の存在に気付いた四季さんが俺の方に視線を向ける。

「アレ?そちらの方は、?」

「!、」

「あぁ、母さん紹介します。俺の妻で大事な人愛おしい人です」

「!、フユさん、何ちゅー、説明を」

「え!、今言うの!?」

「「「え、、、、妻、?」」」

フユさんの言葉に驚きを隠せない秋人さん、楓斗さん、フユさん父、そして唯一知っていてまさかの報告でビックリしている夏人さんを気にせずに俺に向かってから四季さん。流石、フユさんを育てた人だ。

「そう、貴方が冬人の大事な人なんだね、会えて良かった」

「、、、、初めまして、橋本朔羅はしもとさくらです、お義母様に会えて嬉しいです」

「、、、、あら?橋本朔羅、、、、って子役の?」

「あぁ、その子役だ。今はアイドルもしているがな」

「って事は、衣羽羅いばらさんの息子さんって事!」

「「!!、ぇ」」

「母の、事知ってるんですか、?」

「だって僕と同じ病院に入院してたんだから」

「「まさかの共通点、、、、」」

俺とフユさんは思わず顔を見合わせてそう言う。まさか母と知り合いだった、、いやフユさん父と同級生だから知り合いなのかもしれないけど、まさかの共通点過ぎて俺はビックリしてしまう。
でも、、入院中の母の事を知ってる1人でもあるって事なんだよね。

それから、俺達は食事会をする事になった。因みに、その前に四季さんと夏人さんを除く3名にガン詰めされて全て吐いた。何とか許して貰えた。良かった。


「ぇ、母と良く遊んでたんですか?」

「うん、春人さんから紹介されてた時から良く遊んでたの。衣羽羅さんってスタイル良いから色んな服買ったなぁ」

「そうなのか、父さん」

「ぁー、うん。優朔ゆうさくと子供達見てたな、良く。だから冬人と、ぁー、雅之まさゆき君だっけ?その子とも良く会ってたよ」

「、、、、だから、雅之と会っても他人の気がしなかったのか」

「まぁ、そこ2人が特例みたいな所はあるがな、、俺と咲夜さきや琴世ことせ博樹ひろきの4人が世間が狭過ぎた、とかだな」

「確かに、俺は良晴よしはると同級生だし長い付き合いだもんな」

「良いなぁ~、俺同級生に朔ちゃんの身内居ないもん、、」

「、、、、同い年だったら1人検討は付くけど。でも、俺達って世間が狭過ぎますよね、、ウチのばあやにも親戚とか此処に働いてたりして~」

「朔羅君の所のばあやさんだろ?、それ佐藤の母親だぞ」

「「、、、、え」」

まさかのまさかの繋がらに俺とフユさんは佐藤さんの方に一気に視線を向ける。まさかの使用人で親子とか思う訳ないじゃん!て言うかばあや子供居たんだ、、、、知らなかった。

「当時まだ俺達が学生だった頃にばあやさんからの紹介であって、俺の所に働きに来たんだ」

「僕が住む前から居ましたよね、佐藤さん。そんな関わりがあったんだ、ビックリ」

「四季さんは16歳ですから、30年以上居るのか、あの人」

「ッ、秋人君、僕の事はお母さんで良いって言ったでしょ。あの女狐が居なくなったんだから、僕の事を母親だと、思ってくれれば」

「そんなのずっと思ってますよ。貴方は俺にとって大事な母親です、、、、母さん、、、、、あと俺の事も君付けじゃなくて良いですよ、息子だから」

「俺も~、母さんの息子なんだからさ!血なんて関係ない!」

「母様と父様の子なんだよ、俺達は。それは変わる事のない事実」

「血なんて関係ない、絆があるだろ、、、、それに朔羅も俺達と家族だ」

「何でそれに俺を入れる。まぁ、こんな素敵な家族の一員になれるのは嬉しいけどね」

「だったら俺と四季の事、お義父さん、お義母さんって呼んで欲しいな。様付けでも良いし好きな呼び方をしてよ、俺と四季は君にとっては2人目の父と母なんだから」

「そうだよ、朔羅君。衣羽羅さんも優朔さんも僕にとったら人生の先輩で、大事な人達、そんな人達の息子さんが義理の息子になるなんて嬉しい事だから、、、、冬人と夫婦になってくれてありがとうね」

「!、、、、はい、お義父さん、お義母さん、、、、!!」

「朔羅、泣きそうになってるじゃないか」ナデナデ

「こちとら両親と呼べるような人、13年間居なかったんだからな、当たり前だろ」


拝啓、天国のママ、パパ、咲夜兄さん、雅陽みやび姉さん夫婦、雅之兄さん夫婦。俺の家族はママ達だけど、もう1つの家族はメンバーとマネズ、そして新たにフユさん達の家族が俺にとっては大事な家族になった。

たった1年半の関係だけど、俺はこの家族との思い出をもっともっと作りたいと思えた。








































































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