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爽やか系イケメンにも弱いんだよなぁ、俺って
しおりを挟む秋人さんとのデートから2日後、俺は病院の関係者入り口である人物を待っている。
入り口が開き、待ち人が居たのですぐに近づき声をかけると、相手は驚いた顔をする。
「夏人ーさん、お仕事お疲れ様」
「朔君!わざわざ、病院に来てくれたの!?」
「うん、早く仕事終わったし。それに、、、、早く夏人さんにも会いたかったし、ね」
「!、、、、どうしよう、目の前に天使が居る」
「村瀬家では何なの?可愛い物とかを天使って形容するの???」
天使、天使言われ続けるとこっちもこっちで、恥ずかしいんだけどな。
でも、、、、こう言う会話だけでも嬉しいなって思う俺はやっぱり末期って事で良いかな。
「じゃあ、で、デートしようか!」
「うん!」
「俺の都合で夕方からになってごめんね。俺も存分に朔君を堪能したかったけど」
「しょうがないよ。それに、俺は仕事頑張ってる夏人さんが好きなんだもん!」
「朔君、俺も好k アダッ」
「!?夏人さん!?」
何か言いかけたその瞬間、看板に頭をぶつける夏人さん。
完全に俺に視線を向けていたからだと思うけど、これはあまりにも可哀想、と言うか。でも不注意、だし。
頭を抑えながらしゃがみ込む、夏人さんに近づく。若干涙目になりながらも俺の方に視線を向け続けている。
「大丈夫?、ではないか」
「これ、ぐらいなら大丈夫」
「夏人さんって意外とドジだよね。普段はしっかりしてるけど、なんかたまにヤバい事やるし」
「ドジ、なのかなぁぁ」
俺の言葉に更に落ち込んでしまったのかグッタリしてしまう夏人さん。
ありゃ、復活させようと思ったんだけどなぁ。うーん、こう言う時は~、これだな!
「比較的ドジではないけど、たまにヤバい事するドジって感じ?」
「それ褒めてるの?褒めてないの??」
「若干褒めてる?」
「何で疑問形なのさ笑」
笑って反応してくれたから、大丈夫、かな?
意外とこう言う繊細な部分はフユさんに似てるな。流石兄弟。
と、思うが前回の二の舞にはしたくないので、言葉にはしない。
空気が戻り、俺と夏人さんは車に乗り込む。
「それで、夏人さん、今日のデートプランは?」
「まずは映画。朔君の好きそうなミステリー系のやつ」
「今の時期のミステリー系の映画は、、、、ぁ、あれ?」
「そう!、事前にチケット取ってあるんだ」
「やった、楽しみ。それに妊娠してから映画館行ってないから久しぶりかも」
「だと思って、映画にしてみました」
「よっ、夏人さん!」
こう言う優しさが俺はとてつもなく嬉しくて、その気持ちを何かの形で、夏人さんに返したいなと思うのであった。
外から見えるイルミネーションが綺麗で、輝いて見える。
「朔君」
「ん?、何?」
「今日は、、、、映画以外、俺だけを見ていて欲しいな」
「!、、、、//////ゎ、分かった」
夏人さんのその言葉に思わず、ビクッと体を震わせる。
顔に熱が集まってきて、恥ずかしい。でもそれと同時に嬉しいと言う感情になる。
今、上手く夏人さんの顔が見れない、見つめたら俺ブワってなってしまう。
「夏人さんも、ズルい」
「も、って他に居るのね笑、で、何がズルいのさ」
「、、、、こう言う、たまに出る嫉妬とか、独占欲みたいなのが、本当に、ズルい/////」
「俺が嫉妬とか独占欲出すの、嫌?」
「嫌じゃない、だけど、、、、俺の心臓が持たない」
「そんなレベル笑」
「そんなレベルなの」
夏人さんのズルさは、他の人、フユさん達にも持ってないもので、それを知っている俺は、、、、ちょっぴり優越感に浸っている。
2人っきりの時間、夏人さんを独り占めしているって思うと、贅沢な気分になるんだよね。
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「まさか、犯人があの人だったとは。終盤まで気づかなかった」
「朔君、そう言う所気になるって流石、俳優だね。俺なんて、、、、殺され方とか血の出方見てた」
「夏人さんのそれも職業病みたいなものなのかもね笑」
映画を見終わって、映画館から出ながらそんな会話をする。
映画の内容を話しながら、此処が良かった、アレが良かったなんて会話をするのは結構楽しい。
少し足取りが軽くなる。
「次は、服を買いに行こうかな」
「え、服?」
「そう。朔君、半年以上服買ってないでしょ?」
「ぁー、確かに、、羅人がお腹に居て、それから出産とかあったから、買ってないかも」
夏人さんの言葉に、そう言えば、と思い出す。
羅人の事とか、あとは俺の事とかあって服とか買う余裕が実はあんまりなかった。
それに気付いてデートに入れて提案してくれる夏人さんは優しいな。
その気持ちを隠さずに顔を上げて伝える。
「夏人さん、ありがとう」
「!、まだ何も買ってないのに、お礼は早いよ、、、、、、、、でも、どういたしまして」
そうして俺と夏人さんは服屋さんに直行。名前は、、、、ちょっとお高めだから、言いたくないな。
夏人さんに服を選んでもらう事にして貰ったのだが、全部めっちゃ良かった。
「夏人さんって、実は服のセンスも良いんだよね」
「、、、、あぁ、確かに兄様達に隠れて」
「俺影薄いって良く言われる」
「でも、医師免許を持っているのは夏人さんだけ。それはとっても凄い」
「朔君だけだよ~、そう言ってくれるの。でも、それがとっても嬉しい」
「、、、、それは、良かった、のかな」
夏人さんって、自己評価が低い所あるんだよな。あの3人を兄に持っているから、ってのもあるんだろうけど。
でも、夏人さんはあの3人が持ってない素晴らしいものを持ってる。
それを知っていて褒められるのは、俺だけなんだろうな。いや、あの3人も褒めるか?
少しだけ、少しだけ優越感に浸れるあの瞬間は俺は大好きなんだ。
「ふふっ」
「ん?、朔君、どうかした?」
「ううん、ただ、ちょっとだけ、、、、良いだろ、、って思っただけ」
「?、」
言う訳ないじゃん。言われても普通に受け入れるだろうけど、言ったら俺の心臓は持たないし。
持つ気がしない。
そう思いながら会計をする夏人さんの後ろに立つのである。
「、、、、やっぱり、高い」
「これぐらい別に平気だよ。それにこのあとは、焼肉行くんだから」
「夏人さんも大概、村瀬家だった」
「俺は元から村瀬家だし、朔君も今は村瀬家でしょ」
「そうなんだけど」
そんな会話をしながらお店を出て駐車場まで向かっていると、酔っ払い達が幅を取って歩いてこっちに向かって来ている。
それを避けるように歩くが、1人の男性とぶつかってしまって、バランスを崩してしまう。
だが、そこに丁度、
「わっ」ポフッ
「朔君!」ギュッ
「な、夏人さん」
夏人さんの肉体美、じゃなくて体があって俺を受け止めてくれた。
意外と分厚い夏人さんの胸筋を感じながら顔を上げる。
「大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ」
「良かった、、、、ねぇ、朔君」
「ん?、何?夏人さん」
「キス、して良いか?」
「へ、、、、/////ぅ、うん」
チュッ
路上で、だけど一目に付かないところで、唇と唇が触れ合う程度のキスをする。
ただその行為にドキドキして、、、、ふわふわする。
「、、、、ホテルでは楽しみにしておいてね」
「!、、、、うん」
そのあと、夜ご飯に焼肉を食べてから、ホテルでの行為は、、、、濃厚過ぎて考えるのも無理だった。本当に、ヤバかったから。
「夏人さんって、結構ギャップ激しい」
「そうかな」
「そうなんだよ、、、、この、エロ魔人」
「酷い言い草だなぁ笑、、、、俺の下で、アンアン鳴いてたのは何処の誰かな?」
「それ今話題に出すところも!」
「ふふっ、、、、可愛いなぁ、本当に、本当にね」
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