もう我慢しなくて良いですか? 【連載中】

青緑 ネトロア

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第一部

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再び夜の集会に集まった面々は次なる目標に議論を重ねていた。

「さて諸君、鼠の排除に成功した。まずはその事を祝おうじゃないか。」

男は一人でパチパチと拍手する中、誰も拍手せずに男の顔を窺っている。
男もそれに気付いてか、微笑んでいた表情をスッと引っ込めると、何の感情も見られない顔で話し出した。

「ノリが悪いね。仕方ない。では、件の伯爵令嬢に社交界から退場してもらおう。」

「どこから仕掛けるんだ?我々も行動範囲が限られている者がいるのだから、楽な所から取り組むのが定石だと思うが。」

「そうだな。まずは、学園内から退場願おうか。数日程度の欠席をさせて、その間に事を起こすのが良いだろう。前回と同じ轍は踏まないスタンスで行くんだ。」

周囲を見回しながら、自身の言葉に注目している事を確信しつつ宣言する。
それを肯定するように、小さく頷いている面々を眺める。

「決行は準備が整い次第であるが、確認の邂逅をしよう。そこで何も問題が無いようであれば、その数日後に決行する。ーー以上、解散しよう。」

各々は速やかに席を立つと、音も立てず夜の暗くて静かな中を去っていく。
男も全員が去るのを見届けて、ひっそりと姿を消す。

だが最後に残った男でさえ気付けなかった存在が、が近くの草むらに紛れて寝転がっていた。
その生き物の耳は何かを聞き取るように、ピンと立っていた。


場所は変わって、真夜中のメリシャの眠る部屋にて。
子犬の容姿をしたルーが窓からスタッと屋内へ飛び込んできた。

『…ルー、お疲れ様でした。』

『ああ。メリシャ様は眠られているか?』

『今日も大丈夫だったぞ。それで首尾の方はどうだった。』

『また動くらしい。ただ今回は例のエイサとかいう伯爵令嬢が標的らしい。』

『ふむ…。』

ネリが窓から空を見上げながら、物思いに耽る。
夜はまだ長い。
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