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第224話 はがれ落ちたバトルスーツ
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「ということでだな、ユウ」
「うむ、ハニツ。そういうことだな」
前座の試合は終わった。
「「はぁぁぁぁ?!」」
「私が、するどくムチを炸裂させた描写は無視ですの?!」
「私は雨のように降り注ぐムチをかいくぐって、必死の思いで胴打ちを入れたのですよ? その描写もないのですか!?」
試合時間は5分と決められている。そして、より多く強く相手をどついたほうが勝ちという判定基準である。そのせいというべきか、それともふたりの相性というか性格というか。
ふたりとも、我が身を守るという動作をほとんど見せることなく、ただひたすらに相手を殴り続けるという快挙に出たのである。
(それがどうして快挙なノか?)
その結果、当然のようにバトルスーツ(魔法具)はぼろぼろにはがれ落ち、キレイに剥かれた美女ふたりが誕生したのであった。
(快挙、だろ?)
(分かったノだ)
彼女らがスーツの下にパンツとブラジャーをしていたのは、不幸中の幸いであった。そうでなければ、なにもかもが丸見えになるところであった。俺としてはとても残念なことではあるけれど。
道場の剣士たちは、その戦いを一瞬たりとも見逃すまいと、一生懸命見ていた。
特に剣士の約7割を占める男の子にとっては、美しい女性の下着姿をガン見できる機会などそうあるものではない。
やつらはしばらくの間、立ち上がることもできない身体になったことであろう。
ある意味、強烈なダメージを受けたのである。下半身への。
(お主もなノだ?)
(当然だろ!)
「「私たちの戦いを、もっと正確に描写してくださいよ!」」
「いやもう良い。これ以上やると、児童福祉法違反になりかねん」
「えええっ!?」
(戦闘シーンは一般受けするのになぁ)
(作者がそういうの苦手なノだ)
(バトルはしない、がポリシーなもので)
(児童福祉法とか言っちゃってますけど?)
(その割にはハルミはやたらと裸になってるノだ)
(あ、それは根が好きなもので)
「では、引き続きハルミとタノモの試合を行う。ふたりとも準備はできているな?」
「ちょっと待ってくださいな。この試合の結果は公表してくださいませんの?」
「そうですよ。そうじゃないと私たち脱ぎ損です」
いや、あれは剥がれただけで、脱いだわけじゃないと思うのだが。それともサービスだったのか? それも予定調和?
「いまスーツの切れ端を集めておる。すべて拾い終わるまで待つが良い。それにしても、あの魔道具がここまでぼろぼろになるとはなぁ」
「ふたりとも露出狂なの?」
「「そんなわけあるかっ!!!」」
「はいっ、すみませんでした!!」
ふたりがかりで怒鳴られた。すごく怖かった。ただの負けず嫌いだったらしい。
ちなみに試合の結果は、剥がれたバトルスーツの破片を全部集めて、それをすべてあの集計器に入れないと判定できないそうだ。
まさかここまでぼろぼろになるとは、誰も思っていなかったようである。
負けたくない一心とはいえ、どちらも見上げたサービス精神……根性である。
「サービスする気なんかありませんわよ?」
「アイヅ国の名誉を優先しただけのことです」
お前らもケンカしているようで、けっこう仲良しじゃないか。
ハルミとタノモは、この試合を最後まで見ることはできなかった。準備のために試合途中で更衣室に行かされたからである。
だからふたりがぼろぼろになった姿を見ることはなかった。
それがハルミにとって、最悪の結果をもたらすのである。
「うむ、ハニツ。そういうことだな」
前座の試合は終わった。
「「はぁぁぁぁ?!」」
「私が、するどくムチを炸裂させた描写は無視ですの?!」
「私は雨のように降り注ぐムチをかいくぐって、必死の思いで胴打ちを入れたのですよ? その描写もないのですか!?」
試合時間は5分と決められている。そして、より多く強く相手をどついたほうが勝ちという判定基準である。そのせいというべきか、それともふたりの相性というか性格というか。
ふたりとも、我が身を守るという動作をほとんど見せることなく、ただひたすらに相手を殴り続けるという快挙に出たのである。
(それがどうして快挙なノか?)
その結果、当然のようにバトルスーツ(魔法具)はぼろぼろにはがれ落ち、キレイに剥かれた美女ふたりが誕生したのであった。
(快挙、だろ?)
(分かったノだ)
彼女らがスーツの下にパンツとブラジャーをしていたのは、不幸中の幸いであった。そうでなければ、なにもかもが丸見えになるところであった。俺としてはとても残念なことではあるけれど。
道場の剣士たちは、その戦いを一瞬たりとも見逃すまいと、一生懸命見ていた。
特に剣士の約7割を占める男の子にとっては、美しい女性の下着姿をガン見できる機会などそうあるものではない。
やつらはしばらくの間、立ち上がることもできない身体になったことであろう。
ある意味、強烈なダメージを受けたのである。下半身への。
(お主もなノだ?)
(当然だろ!)
「「私たちの戦いを、もっと正確に描写してくださいよ!」」
「いやもう良い。これ以上やると、児童福祉法違反になりかねん」
「えええっ!?」
(戦闘シーンは一般受けするのになぁ)
(作者がそういうの苦手なノだ)
(バトルはしない、がポリシーなもので)
(児童福祉法とか言っちゃってますけど?)
(その割にはハルミはやたらと裸になってるノだ)
(あ、それは根が好きなもので)
「では、引き続きハルミとタノモの試合を行う。ふたりとも準備はできているな?」
「ちょっと待ってくださいな。この試合の結果は公表してくださいませんの?」
「そうですよ。そうじゃないと私たち脱ぎ損です」
いや、あれは剥がれただけで、脱いだわけじゃないと思うのだが。それともサービスだったのか? それも予定調和?
「いまスーツの切れ端を集めておる。すべて拾い終わるまで待つが良い。それにしても、あの魔道具がここまでぼろぼろになるとはなぁ」
「ふたりとも露出狂なの?」
「「そんなわけあるかっ!!!」」
「はいっ、すみませんでした!!」
ふたりがかりで怒鳴られた。すごく怖かった。ただの負けず嫌いだったらしい。
ちなみに試合の結果は、剥がれたバトルスーツの破片を全部集めて、それをすべてあの集計器に入れないと判定できないそうだ。
まさかここまでぼろぼろになるとは、誰も思っていなかったようである。
負けたくない一心とはいえ、どちらも見上げたサービス精神……根性である。
「サービスする気なんかありませんわよ?」
「アイヅ国の名誉を優先しただけのことです」
お前らもケンカしているようで、けっこう仲良しじゃないか。
ハルミとタノモは、この試合を最後まで見ることはできなかった。準備のために試合途中で更衣室に行かされたからである。
だからふたりがぼろぼろになった姿を見ることはなかった。
それがハルミにとって、最悪の結果をもたらすのである。
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