異世界召喚 ~依頼されたのは魔王討伐ではなく……~

オフィス景

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17 セリア名物

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「ジャックの妹だっていうなら、余計に堅苦しいのはやめてくれ」

「ですが……」

 ああ、もう…こいつ絶対俺の言うこと聞いてねえよな。この手合いは、自分が満足するまで絶対引っ込めようとしねえんだよな……

「わかったわかった。じゃあひとつ俺の頼みを聞いてくれ。それでチャラにしよう」

「はい、何なりと」

 期待に目を輝かせるジェシカ。こいつ、俺がとんでもねえこと言い出したらどうするつもりなんだろうな。

「この街の名物みたいなものってあるのか?」

「名物、ですか?」

「特産品みたいなものでもいい」

「そうですね…この街はドワーフが多いので、彼らの作る工芸品は割と有名ですね」

「お、いいね。そういうの売ってるところ教えてくれる?」

「はい。ご案内します!」



 ジェシカに連れられていったのは、商店が立ち並ぶ一角からは少し離れたところにある、工場街みたいな場所だった。

「ガン爺ぃ、いるー?」

 その中の一軒にジェシカは入って行った。後に続くと、いかにも工房といったたたずまいの部屋だった。

 物珍しさで部屋の中を見回してしまう。

 すごく雰囲気がある。表現が難しいけど、ここは一流の場所だ。そう思った。

「なんだ、小娘か。納期はまだ先のはずだろ」

「そっちは来週中にお願いします。今日はお客さんを連れてきました」

 促されて頭を下げる。

「はじめまして。高杉孝太郎といいます。贈り物にする品を探しています」

「この工房の主、ガンテス。見ての通りのドワーフだ」

 背は低いがみっちりと肉の詰まった体躯。髭面におっかなそうな顔。本人が言う通り、ドワーフ以外には見えない。ザ・ドワーフって感じだな。

「…嘘……ガン爺が初対面の人に名乗った……」

 ジェシカがビックリしている。

「ふん。で、何が欲しいんだ?」

「それがですねえ、女性にプレゼントなんてしたことないんで、困ってるんです」

「その娘さんは、お主にとってどんな存在だ?」

「うーん……」

 なんて答えようか、ちょっと迷った。

 守るべき存在ーーなんか上からでやだな……

 すべてーーそうなんだけど、軽いな……

「…ずっと隣にいて欲しい女、ですかね」

「わかった」

 一旦奥へ消えたガンテスさんは、すぐにあるものを手に戻ってきた。
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