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134 前夜
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アンジェリーナとマリエールが何のためにオルタナを訪れたのかといえば、グルメツアーのわけはなく、俺とミネルヴァの結婚式に参列するというのがそもそもの目的だ。
招待客は既に全員がオルタナ入りしており、明日の本番に備えている。
「やっぱり大がかりになっちまうよな」
どうもほとんどの国から使節団が派遣されているらしい。総勢で二千人は下らないとのことで、正直ちょっとびびっている。
「いよいよ明日なんですね」
ミネルヴァの表情もやや固い。
今は部屋に二人っきりだ。気を利かせたのか、シルヴィアは姉妹のところへ行って、今日は戻らないと言っていた。
「明日に差し障りのない程度にしておくのよ」
ニヤニヤしながらそんなことを言い残していったが、正直そういう気分にはならなかった。
二度目だから平気かなと思っていたのだが、ミネルヴァの緊張が伝染ったらしく、気がついたらこっちまでガチガチになっていた。
「コータローさん、シルヴィアさんとの時って緊張しなかったの?」
「それなりにはしたと思うけど、他に気をとられることがあったから、そっちの方に気が行ってて、緊張してる余裕がなかったって感じかな」
「何ですか、それ?」
「結婚式の時って、まだ呪いが解けてなかったんだよ。変に茶々入れられて気まずくなるのが嫌だったから、色々シミュレーションしてたんだよ」
「なるほど。大変でしたね」
「結果的には最高の展開になってくれたからよかったんだけどな」
「わたしも後になってそう言えたらいいな」
「もちろんそうするさ。そこだけは絶対だ」
きっぱり言いきったら、ミネルヴァの表情が少しほぐれた。
「コータローさんと出逢えて、ホントによかった」
「うん。俺もそう思うよ。ミネルヴァと出逢えてよかった」
そこでふと引っかかった。
「俺とミネルヴァが出逢えたのって、完全にローザさんのおかげだよな」
彼女が俺を探しに来てくれなければ、俺たちが知り合うことはなかったはずだ。
「そうね。何かお礼をしなくちゃいけないわね」
「ローザさんっていえば、王子とはどうなってるんだ?」
「相変わらずじゃないかな」
「王子には縁談とか来てないのか?」
「全部断ってるみたい。まだ未熟者だからって」
「なるほどな。まあ、王子の結婚なんて当人の自由にはなかなかならんって言うしな」
そう言ったら、今度は表情が曇った。
「どうした?」
「…わたしたちの結婚って、政略結婚じゃないよね?」
「は?」
何を言い出すんだ、こいつは?
「俺たちのどこに政略なんて不粋なものが入る余地があるんだ?」
「そ、そうだよね。うん、よかった」
「よくはないーーミネルヴァ、ここに座れ」
「え? あ、ちょっと……顔が怖いんだけど……」
「うるさい。いいから座れ」
「はい……」
少々びびりながら俺の隣に移るミネルヴァ。
「バンザイ」
「え?」
「バンザイ」
おずおずと両手を挙げたところで、ミネルヴァの夜着を捲り上げ、頭から抜き取った。
「きゃあっ!?」
何度見ても見飽きることのない魅惑のふくらみが露になる。
続いて俺も上を脱いだ。
「な、な、何、何、何ですか!?」
「おいで」
抱き寄せ、胸と胸を合わせる。
しばらくその状態で動きを止める。
「…あ……」
「わかった?」
「ドキドキしてるね」
「だろ」
「これ、なんか嬉しい」
「お互いの鼓動を確かめられるのって、特別な関係の二人だけだろ。んでもって、このドキドキを実感すれば、変な疑いはしなくて済むだろ」
「ごめんなさい」
「わかればいいーー今日はせっかくだからこのまま寝るか」
「うん!」
お互いの体温を感じられる幸せを噛みしめながら、俺たちは眠りに就いた。
招待客は既に全員がオルタナ入りしており、明日の本番に備えている。
「やっぱり大がかりになっちまうよな」
どうもほとんどの国から使節団が派遣されているらしい。総勢で二千人は下らないとのことで、正直ちょっとびびっている。
「いよいよ明日なんですね」
ミネルヴァの表情もやや固い。
今は部屋に二人っきりだ。気を利かせたのか、シルヴィアは姉妹のところへ行って、今日は戻らないと言っていた。
「明日に差し障りのない程度にしておくのよ」
ニヤニヤしながらそんなことを言い残していったが、正直そういう気分にはならなかった。
二度目だから平気かなと思っていたのだが、ミネルヴァの緊張が伝染ったらしく、気がついたらこっちまでガチガチになっていた。
「コータローさん、シルヴィアさんとの時って緊張しなかったの?」
「それなりにはしたと思うけど、他に気をとられることがあったから、そっちの方に気が行ってて、緊張してる余裕がなかったって感じかな」
「何ですか、それ?」
「結婚式の時って、まだ呪いが解けてなかったんだよ。変に茶々入れられて気まずくなるのが嫌だったから、色々シミュレーションしてたんだよ」
「なるほど。大変でしたね」
「結果的には最高の展開になってくれたからよかったんだけどな」
「わたしも後になってそう言えたらいいな」
「もちろんそうするさ。そこだけは絶対だ」
きっぱり言いきったら、ミネルヴァの表情が少しほぐれた。
「コータローさんと出逢えて、ホントによかった」
「うん。俺もそう思うよ。ミネルヴァと出逢えてよかった」
そこでふと引っかかった。
「俺とミネルヴァが出逢えたのって、完全にローザさんのおかげだよな」
彼女が俺を探しに来てくれなければ、俺たちが知り合うことはなかったはずだ。
「そうね。何かお礼をしなくちゃいけないわね」
「ローザさんっていえば、王子とはどうなってるんだ?」
「相変わらずじゃないかな」
「王子には縁談とか来てないのか?」
「全部断ってるみたい。まだ未熟者だからって」
「なるほどな。まあ、王子の結婚なんて当人の自由にはなかなかならんって言うしな」
そう言ったら、今度は表情が曇った。
「どうした?」
「…わたしたちの結婚って、政略結婚じゃないよね?」
「は?」
何を言い出すんだ、こいつは?
「俺たちのどこに政略なんて不粋なものが入る余地があるんだ?」
「そ、そうだよね。うん、よかった」
「よくはないーーミネルヴァ、ここに座れ」
「え? あ、ちょっと……顔が怖いんだけど……」
「うるさい。いいから座れ」
「はい……」
少々びびりながら俺の隣に移るミネルヴァ。
「バンザイ」
「え?」
「バンザイ」
おずおずと両手を挙げたところで、ミネルヴァの夜着を捲り上げ、頭から抜き取った。
「きゃあっ!?」
何度見ても見飽きることのない魅惑のふくらみが露になる。
続いて俺も上を脱いだ。
「な、な、何、何、何ですか!?」
「おいで」
抱き寄せ、胸と胸を合わせる。
しばらくその状態で動きを止める。
「…あ……」
「わかった?」
「ドキドキしてるね」
「だろ」
「これ、なんか嬉しい」
「お互いの鼓動を確かめられるのって、特別な関係の二人だけだろ。んでもって、このドキドキを実感すれば、変な疑いはしなくて済むだろ」
「ごめんなさい」
「わかればいいーー今日はせっかくだからこのまま寝るか」
「うん!」
お互いの体温を感じられる幸せを噛みしめながら、俺たちは眠りに就いた。
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