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第6話「翠の防衛線」
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わたしは見ていました。
人間の愚かさが鉄と炎の塊となって、あの穏やかな村に押し寄せるのを。
わたしは見ていました。
非力なはずの農夫たちがクワを槍のように構え、カマを盾のように掲げ、自分たちの畑を守るために震える足で踏みとどまるのを。
そして、わたしは見ていました。
ひとりの少年がその中心に立ち、知恵と勇気だけで圧倒的な暴力に立ち向かう姿を。
その時、わたしは理解したのです。
真の強さとは破壊する力のことではない。育み、守り抜こうとするその意志の力なのだと。
だからわたしは歌いました。森の古の歌を。
翠の葉よ、踊れ。風よ、答えよ。この者たちの盾となれ、と。
夜明け前の薄闇を切り裂き、バルトロ軍の鬨の声が轟いた。
三百の兵士が鉄の塊となって、アータル村へと続く一本道になだれ込んでくる。先頭に立つのは騎馬に乗ったバルトロ本人だ。彼の顔には勝利を確信した、醜い笑みが浮かんでいた。
「蹂躙しろ! 逆らう者は女子供に至るまで、一人残らず切り捨てよ!」
非情な命令が飛ぶ。
だが彼らの進軍は、すぐに予期せぬ形で妨げられた。
先頭を走っていた数騎の馬が、突然悲鳴と共に地面に飲み込まれた。落とし穴だ。後続の兵士たちが驚いて足を止める。
「何をしておる! 構わず進め!」
バルトロが怒鳴るが、兵士たちは疑心暗鬼になっていた。どこに穴が隠されているか分からない。進軍の速度が目に見えて落ちた。
その混乱の隙を突き、村人たちによる最初の攻撃が始まった。
畑の脇に潜んでいたカイたちが合図と共に、布袋に詰めた赤い粉末を兵士たちに向かって一斉に投げつけた。
「ぐわっ!」「目が、目がぁっ!」
唐辛子の粉末を浴びた兵士たちが、顔を押さえて転げまわる。強烈な刺激臭が戦場に満ちた。視界を奪われ咳き込む兵士たちで、軍の隊列は完全に崩壊した。
「臆するな! ただの粉だ!」
バルトロはなおも叫ぶが、その声は焦りに満ちていた。
彼は強引に馬を進め村の入り口へと迫る。しかしそこで彼の馬は、ぬかるんだ地面に足を取られ派手に転倒した。泥まみれになって落馬した領主の姿はあまりに滑稽で、兵士たちの士気をさらに削いだ。
「今だ!」
カイの号令で村の男たちが、バリケードの陰から一斉に飛び出した。
彼らの武器はバルドが改造した農具。長く鋭い穂先をつけたクワ、頑丈な柄をつけたスキ。それは正規の武器には見劣りするが、土地を耕し続けた彼らの腕力で振るわれると恐るべき凶器となった。
「うおおおおっ!」
村人たちは恐怖を雄叫びでかき消しながら、混乱する兵士たちに襲いかかった。
それは洗練された戦闘ではなかった。泥臭く、必死の生存をかけた抵抗だった。
戦いが混沌を極め始めた、その時。
森が動いた。
どこからともなく深い霧が湧き立ち、戦場を覆い隠していく。兵士たちは方向感覚を失い、敵と味方の区別さえつかなくなった。
そして森の木々の蔦がまるで生きている蛇のように伸び、兵士たちの足に絡みつき武器を奪い取っていく。風が唸りを上げ、不気味な声のように兵士たちの耳元で囁いた。
「森が……森が、襲ってくる!」
迷信深い兵士たちは完全にパニックに陥った。これは人間の仕業ではない。森の魔女の呪いだ、と。
彼らは武器を放り出し、我先にと逃げ始めた。
「待て! 逃げるな、臆病者ども!」
泥まみれのバルトロが叫ぶが、その声はもはや誰の耳にも届かなかった。
戦況は完全に決した。
カイはクワを杖のようにつき、その光景を呆然と見つめていた。リーリエの力が、これほどとは。
ふと見ると丘の上に、リーリエの姿があった。彼女は静かにこちらを見つめている。その唇がかすかに動いている。何か歌を口ずさんでいるようだった。森を操る、精霊の歌。
やがて霧が晴れた時、戦場には傷つき倒れたバルトロと、数人の側近だけが残されていた。
村人たちが彼らを取り囲む。その目には勝利の興奮と敵意が宿っていた。
「殺してしまえ!」
誰かが叫んだ。それに同調するように、何人かが武器を振り上げる。
「やめろ!」
カイの声が響き渡った。
「この戦いは殺すためのものじゃない。守るためのものだ!」
彼はバルトロの前に進み出た。
「バルトロ辺境伯。あなたの負けです。二度とこの村に手を出さないと誓ってください。そうすれば命までは取りません」
「……小僧が」
バルトロは憎悪に満ちた目でカイを睨みつけた。
「覚えておれ。このままでは済まさんぞ。王家に訴え出て、お前たち全員を反逆者として処刑台に送ってやる!」
そう吐き捨てると、彼は這うようにしてその場を去っていった。
村に歓声が上がった。
絶望的な戦いに勝利したのだ。村人たちは抱き合い、涙を流して喜びを分ち合った。
カイも安堵の息をついた。だが彼の心には一抹の不安が残っていた。バルトロの最後の言葉が、重くのしかかる。
戦いは、まだ終わっていないのかもしれない。
その夜、村ではささやかな祝宴が開かれた。
カイはその輪から少し離れ、一人で畑にいた。戦いで荒れた土を、手でならしてやる。
「……ありがとう」
彼は土に、そして森に向かって小さくつぶやいた。
「礼を言うのは、こちらのほうです」
いつの間にかリーリエが隣に立っていた。
「あなたは証明しました。あなたの力が守るためのものであると」
その声は、以前よりもずっと温かく聞こえた。
「でも、血を流さずに済んだわけじゃない。僕たちの村人も、何人か怪我をした」
カイの顔に痛みの色が浮かぶ。
「それでも、あなたは誰も殺さなかった」
リーリエはそっとカイの手に自分の手を重ねた。
「わたしは、あなたを信じます、カイ。あなたの進む道がこの世界に、新しい歌をもたらしてくれることを」
その言葉はカイの疲れた心に、温かく染み渡っていった。
二人の間にあった見えない壁が、静かに溶けていくのをカイは感じていた。
重ねた手の温もりが、これから続くであろうさらに困難な道のりを、共に歩んでいくという無言の約束のように思えた。
夜空には無数の星が輝いていた。それはアータル村の未来を祝福しているかのようだった。
人間の愚かさが鉄と炎の塊となって、あの穏やかな村に押し寄せるのを。
わたしは見ていました。
非力なはずの農夫たちがクワを槍のように構え、カマを盾のように掲げ、自分たちの畑を守るために震える足で踏みとどまるのを。
そして、わたしは見ていました。
ひとりの少年がその中心に立ち、知恵と勇気だけで圧倒的な暴力に立ち向かう姿を。
その時、わたしは理解したのです。
真の強さとは破壊する力のことではない。育み、守り抜こうとするその意志の力なのだと。
だからわたしは歌いました。森の古の歌を。
翠の葉よ、踊れ。風よ、答えよ。この者たちの盾となれ、と。
夜明け前の薄闇を切り裂き、バルトロ軍の鬨の声が轟いた。
三百の兵士が鉄の塊となって、アータル村へと続く一本道になだれ込んでくる。先頭に立つのは騎馬に乗ったバルトロ本人だ。彼の顔には勝利を確信した、醜い笑みが浮かんでいた。
「蹂躙しろ! 逆らう者は女子供に至るまで、一人残らず切り捨てよ!」
非情な命令が飛ぶ。
だが彼らの進軍は、すぐに予期せぬ形で妨げられた。
先頭を走っていた数騎の馬が、突然悲鳴と共に地面に飲み込まれた。落とし穴だ。後続の兵士たちが驚いて足を止める。
「何をしておる! 構わず進め!」
バルトロが怒鳴るが、兵士たちは疑心暗鬼になっていた。どこに穴が隠されているか分からない。進軍の速度が目に見えて落ちた。
その混乱の隙を突き、村人たちによる最初の攻撃が始まった。
畑の脇に潜んでいたカイたちが合図と共に、布袋に詰めた赤い粉末を兵士たちに向かって一斉に投げつけた。
「ぐわっ!」「目が、目がぁっ!」
唐辛子の粉末を浴びた兵士たちが、顔を押さえて転げまわる。強烈な刺激臭が戦場に満ちた。視界を奪われ咳き込む兵士たちで、軍の隊列は完全に崩壊した。
「臆するな! ただの粉だ!」
バルトロはなおも叫ぶが、その声は焦りに満ちていた。
彼は強引に馬を進め村の入り口へと迫る。しかしそこで彼の馬は、ぬかるんだ地面に足を取られ派手に転倒した。泥まみれになって落馬した領主の姿はあまりに滑稽で、兵士たちの士気をさらに削いだ。
「今だ!」
カイの号令で村の男たちが、バリケードの陰から一斉に飛び出した。
彼らの武器はバルドが改造した農具。長く鋭い穂先をつけたクワ、頑丈な柄をつけたスキ。それは正規の武器には見劣りするが、土地を耕し続けた彼らの腕力で振るわれると恐るべき凶器となった。
「うおおおおっ!」
村人たちは恐怖を雄叫びでかき消しながら、混乱する兵士たちに襲いかかった。
それは洗練された戦闘ではなかった。泥臭く、必死の生存をかけた抵抗だった。
戦いが混沌を極め始めた、その時。
森が動いた。
どこからともなく深い霧が湧き立ち、戦場を覆い隠していく。兵士たちは方向感覚を失い、敵と味方の区別さえつかなくなった。
そして森の木々の蔦がまるで生きている蛇のように伸び、兵士たちの足に絡みつき武器を奪い取っていく。風が唸りを上げ、不気味な声のように兵士たちの耳元で囁いた。
「森が……森が、襲ってくる!」
迷信深い兵士たちは完全にパニックに陥った。これは人間の仕業ではない。森の魔女の呪いだ、と。
彼らは武器を放り出し、我先にと逃げ始めた。
「待て! 逃げるな、臆病者ども!」
泥まみれのバルトロが叫ぶが、その声はもはや誰の耳にも届かなかった。
戦況は完全に決した。
カイはクワを杖のようにつき、その光景を呆然と見つめていた。リーリエの力が、これほどとは。
ふと見ると丘の上に、リーリエの姿があった。彼女は静かにこちらを見つめている。その唇がかすかに動いている。何か歌を口ずさんでいるようだった。森を操る、精霊の歌。
やがて霧が晴れた時、戦場には傷つき倒れたバルトロと、数人の側近だけが残されていた。
村人たちが彼らを取り囲む。その目には勝利の興奮と敵意が宿っていた。
「殺してしまえ!」
誰かが叫んだ。それに同調するように、何人かが武器を振り上げる。
「やめろ!」
カイの声が響き渡った。
「この戦いは殺すためのものじゃない。守るためのものだ!」
彼はバルトロの前に進み出た。
「バルトロ辺境伯。あなたの負けです。二度とこの村に手を出さないと誓ってください。そうすれば命までは取りません」
「……小僧が」
バルトロは憎悪に満ちた目でカイを睨みつけた。
「覚えておれ。このままでは済まさんぞ。王家に訴え出て、お前たち全員を反逆者として処刑台に送ってやる!」
そう吐き捨てると、彼は這うようにしてその場を去っていった。
村に歓声が上がった。
絶望的な戦いに勝利したのだ。村人たちは抱き合い、涙を流して喜びを分ち合った。
カイも安堵の息をついた。だが彼の心には一抹の不安が残っていた。バルトロの最後の言葉が、重くのしかかる。
戦いは、まだ終わっていないのかもしれない。
その夜、村ではささやかな祝宴が開かれた。
カイはその輪から少し離れ、一人で畑にいた。戦いで荒れた土を、手でならしてやる。
「……ありがとう」
彼は土に、そして森に向かって小さくつぶやいた。
「礼を言うのは、こちらのほうです」
いつの間にかリーリエが隣に立っていた。
「あなたは証明しました。あなたの力が守るためのものであると」
その声は、以前よりもずっと温かく聞こえた。
「でも、血を流さずに済んだわけじゃない。僕たちの村人も、何人か怪我をした」
カイの顔に痛みの色が浮かぶ。
「それでも、あなたは誰も殺さなかった」
リーリエはそっとカイの手に自分の手を重ねた。
「わたしは、あなたを信じます、カイ。あなたの進む道がこの世界に、新しい歌をもたらしてくれることを」
その言葉はカイの疲れた心に、温かく染み渡っていった。
二人の間にあった見えない壁が、静かに溶けていくのをカイは感じていた。
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