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第5章 マッキンゼ領での旅
第69話 散歩
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このルコルアには1日だけ滞在する予定にしていた。
着いた翌日、せっかくなのでぐるっと町を回ることにした。
あまり大きな街ではないこともあり、華やかな商店街などはなかった。兵士の数もウメーユより少ないようだ。
「静かなところですね」
「ま、ここは田舎だからな。でもそれはそれで良いところもある」
ウメーユでは農業が盛んだったが、ここは川での漁業が多くを占めていた。また、川の水を使っての稲作も盛んだ。
パン食が多いこのエルドニアでは、少し珍しいかもしれないが、それゆえに一部の人達からは重宝されていた。
「私、橋が見たいです」
2人で歩きながら彼女が言う。彼女はアティアスの左腕にくっついていた。
橋とは、この町の中心に掛かっている大きな橋のことだ。
「そうだな。橋のあたりは栄えてるし、行ってみるか」
「はいっ」
それほど広い町でもなく、すぐに橋の近くまでたどり着く。
町の南北を行き来するのはこの橋か、もしくは他数カ所にある渡し船を使う必要があるため、この付近は人通りも多い。
そのため、それを目当てに店も多くあった。
「あっ! ドーナツ屋さんがありますよっ!」
彼女は目ざとく見つけた店に彼を引きずっていく。ほっそりとした身体のどこにそんな力があるのかわからないが、甘い物を前にした彼女は止められない。
トレーに色々な種類のドーナツが並べられていて、選ぶのに悩みそうだ。
「これは悩みますね……。うーん……」
考え込んでいると、店員の女の子が声をかける。
「いらっしゃいませ。ゆっくり選んでくださいね」
「おすすめはどれですか?」
エミリスが聞くと、少し考え込んだ店員が答える。
「全部おすすめですよ!」
それを聞いた彼女は、なるほどと頷く。
「じゃ、全部一個ずつくださいっ!」
「……20種類くらいありますよ? 大丈夫ですか?」
「はいっ! すぐ食べますので」
店員は箱にドーナツを詰めていく。
かなりの量だが、エミリスは何事もないような顔でそれを見ている。
「……俺は1つか2つで良いぞ?」
呆れつつ彼が言うと、彼女は答える。
「え⁉︎ じゃあ残り全部食べて良いんですかっ?」
本気でそれだけ食べるつもりなのか……?
ちょっと信じられない。
「食べられるのなら、好きにしていいぞ」
「はいっ! 余裕ですー」
もしかして、今まではあれでも遠慮してたのだろうか。
支払いをして、ドーナツが詰められた箱を受け取る。ついでに飲み物も買う。
「せっかくなので、橋を見ながら食べましょうか」
「そうだな」
アティアスは河原にある大きめの石に腰掛けて、ドーナツをひとつ手に取って齧り付く。
甘くて美味しい。
ただ、大量に食べるのは辛いな。
「おいしー」
見れば彼女は既に2個目を食べ始めていた。
こんな甘いものを平然と。
「胸焼けとかしないのか?」
「いえ、全然?」
どうなってるんだ。信じられない思いで、どんどん食べ進めるエミリスを眺めていた。
――彼女が12個目を手に取った時だった。
「誰かー!!」
突然、女性の大きな叫び声が響き渡る。
声は橋の上からのようだ。
見ると、人だかりができており、皆橋から身を乗り出すようにして下を見ている。
その視線の先に目を遣ると――
子供だ!
まだ5歳くらいだろうか、橋から落ちたのか、男の子が川に流されていた。
川幅が広いため流れはそれほど速くないが、子供の足がつく深さではないだろう。
それに泳げるようには見えなかった。
時間の問題で溺れるだろうと予想できた。
「アティアス様、どうしましょう?」
エミリスが冷静に判断を仰いでくる。彼女は自分なら助けられることを理解していた。
ただ、目立つ行動を避けねばならないことも同時に理解しており、彼に判断してもらうことにしたのだ。
「……命には変えられんだろ。助けてやってくれ」
「かしこまりました」
彼女はすぐに川縁まで行き、男の子の方に手を突き出し、凝視する。
溺れそうで暴れている人を持ち上げるのは至難だが、子供なら何とかなりそうだ。自分が飛んでいけば良いのだが、それを見せるのはできる限り避けたかった。
「むー」
意識を集中して魔力を編み、男の子を下から網で掬い上げるように構成する。
程なく、子供の身体が水面に浮かび上がった。
まだ暴れているので、構成からすり抜けてしまって落とさぬよう、慎重に魔力を操作する。
そしてゆっくり自分の近くまで運ぶと、そっと河原に下ろした。
男の子は何が起こったのか分からず、きょとんとしていた。
「水飲んだりしてませんか?」
彼女が目線を男の子に合わせて優しく聞くと、こくりと頷いた。
「良かったです。……さ、お母さんが心配してますよ」
橋の上を促すと、叫び声を上げたと思われる女性が走ってきているのが見えた。
礼を言う女性に軽く会釈して、エミリスはそのままアティアスの所に戻ってきた。
「ありがとう」
「いえ、簡単なことで良かったです」
アティアスの礼に、さらっと返す。
そして、先ほど食べようとしていたドーナツを手に取って、改めて美味しそうに食べ始めた。
◆
「ふー、満足ですー」
ドーナツを20個食べ切って、すっかり満足したエミリスが一息つく。そんな彼女に呆れつつも、聞いてみる。
「一応聞いてみるけど、あとどれくらい食べられるんだ?」
彼女は自分のお腹を触ってみて、少し考え込む。あれほど食べたのに、膨らんでいるような感じもない。
「うーん……? 分からないですー。たぶん、今食べた分くらいは大丈夫かなと」
つまり、まだ20個は食べられる、ということか?
どう考えてもそんなに入る場所があるとは思えない。
「ちょっと触っても良いか?」
「ええっ⁉︎」
彼が言うや否や、すぐにエミリスのお腹の辺りをぐにぐにと手で触ってみる。
「んふぅ……」
くすぐったいのか、彼女が微妙な表情を見せている。だが触っても違和感はなかった。
「食べたすぐに消化されてるんじゃないのか?」
もう考えられるのはそれくらいしかなかった。食べたら胃に溜まることなく、すぐに消化されてエネルギーになっているのではと。
とはいえ、それで太らないのも不自然だ。
やっぱり異世界に繋がっているのかもしれない。
「いっぱい食べられるお腹で良かったですー」
ただ、彼女はそれを前向きに捉えていた。
と、その時――
「ちょっと構わないか?」
突然2人に声をかけてくる男がいた。1人ではなく、その男の周りにも5人ほど同じ服装の男が立っている。
――この町の兵士だろう。
「……ああ、構わないが」
アティアスはこうなることをある程度予想していた。できるだけ不自然にならないように返答する。
「先程のことを私も見ていたが、子供を助けてくれたのはその少女か? 何をしたのかは理解できなかったが……何かの魔法か?」
「ああ、あのままだと溺れそうだったからな」
端的に、事実だけを答える。
色々と問い詰められると面倒だなと、対処方法を考える。
だが、兵士はアティアスの返答に、さっと敬礼して礼の言葉を述べた。
「感謝します。本来、我々が対処しなければならないところ、眺めていることしかできませんでした。申し訳ありません」
「気にしないでくれ。大したことはしていない」
「旅行者の方とお見受けしますが、ぜひ感謝状をお渡ししたい。時間はあるだろうか?」
急な申し出に考え込む。こういう展開は予想していなかった。
目立ちたくはないが、既に見れているものはどうしようもない。ならばいっそのこと受けてしまうか?
いや、しかし受けるなら身分を名乗らねばならない。それも面倒だった。
エミリスの様子を見ると、同じく困惑しているようで、じっと見つめてくる。
よし、決めた。
アティアスは兵士たちに向かい合い、口を開いた。
着いた翌日、せっかくなのでぐるっと町を回ることにした。
あまり大きな街ではないこともあり、華やかな商店街などはなかった。兵士の数もウメーユより少ないようだ。
「静かなところですね」
「ま、ここは田舎だからな。でもそれはそれで良いところもある」
ウメーユでは農業が盛んだったが、ここは川での漁業が多くを占めていた。また、川の水を使っての稲作も盛んだ。
パン食が多いこのエルドニアでは、少し珍しいかもしれないが、それゆえに一部の人達からは重宝されていた。
「私、橋が見たいです」
2人で歩きながら彼女が言う。彼女はアティアスの左腕にくっついていた。
橋とは、この町の中心に掛かっている大きな橋のことだ。
「そうだな。橋のあたりは栄えてるし、行ってみるか」
「はいっ」
それほど広い町でもなく、すぐに橋の近くまでたどり着く。
町の南北を行き来するのはこの橋か、もしくは他数カ所にある渡し船を使う必要があるため、この付近は人通りも多い。
そのため、それを目当てに店も多くあった。
「あっ! ドーナツ屋さんがありますよっ!」
彼女は目ざとく見つけた店に彼を引きずっていく。ほっそりとした身体のどこにそんな力があるのかわからないが、甘い物を前にした彼女は止められない。
トレーに色々な種類のドーナツが並べられていて、選ぶのに悩みそうだ。
「これは悩みますね……。うーん……」
考え込んでいると、店員の女の子が声をかける。
「いらっしゃいませ。ゆっくり選んでくださいね」
「おすすめはどれですか?」
エミリスが聞くと、少し考え込んだ店員が答える。
「全部おすすめですよ!」
それを聞いた彼女は、なるほどと頷く。
「じゃ、全部一個ずつくださいっ!」
「……20種類くらいありますよ? 大丈夫ですか?」
「はいっ! すぐ食べますので」
店員は箱にドーナツを詰めていく。
かなりの量だが、エミリスは何事もないような顔でそれを見ている。
「……俺は1つか2つで良いぞ?」
呆れつつ彼が言うと、彼女は答える。
「え⁉︎ じゃあ残り全部食べて良いんですかっ?」
本気でそれだけ食べるつもりなのか……?
ちょっと信じられない。
「食べられるのなら、好きにしていいぞ」
「はいっ! 余裕ですー」
もしかして、今まではあれでも遠慮してたのだろうか。
支払いをして、ドーナツが詰められた箱を受け取る。ついでに飲み物も買う。
「せっかくなので、橋を見ながら食べましょうか」
「そうだな」
アティアスは河原にある大きめの石に腰掛けて、ドーナツをひとつ手に取って齧り付く。
甘くて美味しい。
ただ、大量に食べるのは辛いな。
「おいしー」
見れば彼女は既に2個目を食べ始めていた。
こんな甘いものを平然と。
「胸焼けとかしないのか?」
「いえ、全然?」
どうなってるんだ。信じられない思いで、どんどん食べ進めるエミリスを眺めていた。
――彼女が12個目を手に取った時だった。
「誰かー!!」
突然、女性の大きな叫び声が響き渡る。
声は橋の上からのようだ。
見ると、人だかりができており、皆橋から身を乗り出すようにして下を見ている。
その視線の先に目を遣ると――
子供だ!
まだ5歳くらいだろうか、橋から落ちたのか、男の子が川に流されていた。
川幅が広いため流れはそれほど速くないが、子供の足がつく深さではないだろう。
それに泳げるようには見えなかった。
時間の問題で溺れるだろうと予想できた。
「アティアス様、どうしましょう?」
エミリスが冷静に判断を仰いでくる。彼女は自分なら助けられることを理解していた。
ただ、目立つ行動を避けねばならないことも同時に理解しており、彼に判断してもらうことにしたのだ。
「……命には変えられんだろ。助けてやってくれ」
「かしこまりました」
彼女はすぐに川縁まで行き、男の子の方に手を突き出し、凝視する。
溺れそうで暴れている人を持ち上げるのは至難だが、子供なら何とかなりそうだ。自分が飛んでいけば良いのだが、それを見せるのはできる限り避けたかった。
「むー」
意識を集中して魔力を編み、男の子を下から網で掬い上げるように構成する。
程なく、子供の身体が水面に浮かび上がった。
まだ暴れているので、構成からすり抜けてしまって落とさぬよう、慎重に魔力を操作する。
そしてゆっくり自分の近くまで運ぶと、そっと河原に下ろした。
男の子は何が起こったのか分からず、きょとんとしていた。
「水飲んだりしてませんか?」
彼女が目線を男の子に合わせて優しく聞くと、こくりと頷いた。
「良かったです。……さ、お母さんが心配してますよ」
橋の上を促すと、叫び声を上げたと思われる女性が走ってきているのが見えた。
礼を言う女性に軽く会釈して、エミリスはそのままアティアスの所に戻ってきた。
「ありがとう」
「いえ、簡単なことで良かったです」
アティアスの礼に、さらっと返す。
そして、先ほど食べようとしていたドーナツを手に取って、改めて美味しそうに食べ始めた。
◆
「ふー、満足ですー」
ドーナツを20個食べ切って、すっかり満足したエミリスが一息つく。そんな彼女に呆れつつも、聞いてみる。
「一応聞いてみるけど、あとどれくらい食べられるんだ?」
彼女は自分のお腹を触ってみて、少し考え込む。あれほど食べたのに、膨らんでいるような感じもない。
「うーん……? 分からないですー。たぶん、今食べた分くらいは大丈夫かなと」
つまり、まだ20個は食べられる、ということか?
どう考えてもそんなに入る場所があるとは思えない。
「ちょっと触っても良いか?」
「ええっ⁉︎」
彼が言うや否や、すぐにエミリスのお腹の辺りをぐにぐにと手で触ってみる。
「んふぅ……」
くすぐったいのか、彼女が微妙な表情を見せている。だが触っても違和感はなかった。
「食べたすぐに消化されてるんじゃないのか?」
もう考えられるのはそれくらいしかなかった。食べたら胃に溜まることなく、すぐに消化されてエネルギーになっているのではと。
とはいえ、それで太らないのも不自然だ。
やっぱり異世界に繋がっているのかもしれない。
「いっぱい食べられるお腹で良かったですー」
ただ、彼女はそれを前向きに捉えていた。
と、その時――
「ちょっと構わないか?」
突然2人に声をかけてくる男がいた。1人ではなく、その男の周りにも5人ほど同じ服装の男が立っている。
――この町の兵士だろう。
「……ああ、構わないが」
アティアスはこうなることをある程度予想していた。できるだけ不自然にならないように返答する。
「先程のことを私も見ていたが、子供を助けてくれたのはその少女か? 何をしたのかは理解できなかったが……何かの魔法か?」
「ああ、あのままだと溺れそうだったからな」
端的に、事実だけを答える。
色々と問い詰められると面倒だなと、対処方法を考える。
だが、兵士はアティアスの返答に、さっと敬礼して礼の言葉を述べた。
「感謝します。本来、我々が対処しなければならないところ、眺めていることしかできませんでした。申し訳ありません」
「気にしないでくれ。大したことはしていない」
「旅行者の方とお見受けしますが、ぜひ感謝状をお渡ししたい。時間はあるだろうか?」
急な申し出に考え込む。こういう展開は予想していなかった。
目立ちたくはないが、既に見れているものはどうしようもない。ならばいっそのこと受けてしまうか?
いや、しかし受けるなら身分を名乗らねばならない。それも面倒だった。
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