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1章
※ それ茜に聞くか?聞かなくても分かるだろ
しおりを挟む※空side
俺と貴哉は電車に乗って人気テーマパークのハッピーランドの門の所に来ていた。
ここは元々人気だから混んでるけど、クリスマス前でイルミネーションとかたくさんのイベントをやってるからかカップルやファミリーや友達同士の団体などでめちゃくちゃ混んでいた。
てか貴哉とこういうテーマパークに来るのって初めてなんだけど、どうせなら別の日が良かったぜ……
なんでかって?だって今日は二人きりじゃないからだ。
「あ、紘夢達もう中に入ってるってよー。俺達も入ろうぜ♪」
そう。朝から貴哉に遊ぼうと誘って来た一条さんと茜さんと、更に中学生の双葉くんまでいるんだ。くそー、貴哉と二人きりならこんなデートに最適な場所とか心から楽しめたのにー!
「ほら早く行こうって♪」
「うんっ」
遊ぶ場所が決まってから貴哉はずっと機嫌が良かった。どうやらハッピーランドで遊ぶのがとても楽しみらしい。遊園地ではしゃぐとか可愛いなぁもう♡
グレーのパーカーにスタジャン羽織って、動きやすいように黒のスキニーに白いスニーカーと貴哉らしい格好で、黒いキャップを被り直した後、俺の手を引いて入場ゲート前に並ぼうとしていた。
実は冬用のアウターは貴哉んちに置いてなかったから、貴哉にダウンジャケットを借りて着ている。
貴哉がこんなにワクワクしてるんだから俺も割り切って楽しむか!
二人で中に入ると、更に大勢の人達でいっぱいだった。よく女の子と来た事はあったけど、男と来るのは初めてだな。
一条さん達が待ってる場所を知っている貴哉について行くと、ショップが並ぶ通路の所に凄く目立ってる二人を見つけた。一条さんと双葉くんだ。
双葉くんは言わずもがな高身長、モデルのような見た目で遠くからでも目を引いていた。
オフホワイトのインナーセーターに、ブラウンのロングコートをさらりと着こなし、黒のパンツに黒いブーツで更に足長効果を発揮していた。首に巻いたグレーのマフラーをぐるぐるに巻いて口元を隠していた。
一条さんはチェック柄のグレーのチェスターコートの中にハイネックの黒いセーターと黒いデニム。黒多めの綺麗目大人っぽいファッションだった。皮のショルダーバッグを身につけて、首元にはシンプルなキラキラ光るアクセサリーもさり気なく付けていた。
そしてそんな目立つ二人の横にちょこんと立っているニット帽を被る普通な感じの男は茜さんだな。黒のダウンジャケットを首元まで閉めて、ダークブルーのジーンズにスニーカー。白と黒のリュックととてもラフな格好をしていた。
「あいつら目立つなー!双葉はモデルみてぇにデケェし、紘夢は育ち良いんですオーラ全開じゃねぇか」
「あの二人の横とか立ちたくねぇ~」
俺と貴哉は三人に近寄って声を掛けると、一条さんは笑顔を向けてくれたけど、双葉くんは一瞬俺を睨んだ。ん?と思ったけど、すぐにニコッと作り笑顔を向けられた。さっきのは気のせいか?
「よう、待たせたな~。双葉久しぶりだな」
「貴哉♪会いたかったです♪今日遊園地を提案したの俺なんですよ。また貴哉と楽しみたいなぁって♪」
「また!?またってどう言う事!?」
俺は聞き捨てならない事を耳にしてすぐに反応すると、二人はニコニコ笑顔のまま答えてくれた。
「文化祭終わった後にたまたま双葉と会ってよ。そん時に一緒に遊園地行ったんだよ」
「とても楽しかったですよね~♪」
知らなかった!てか何俺より先に貴哉と遊園地行っちゃってんのー!?
地味にショックを受けてると、貴哉に腕を掴まれて引っ張られた。
「何しょげてんだよ~!ほら楽しめ!」
「貴哉……」
俺に気を使ってか、そう言ってくれる貴哉にほっこりしてると、貴哉の後ろで双葉くんがめっちゃ睨んでいた。貴哉後ろ!双葉くんの本性出てるから!
そして一条さんもとても嬉しそうな笑顔で俺と茜さんの背中を押してはしゃぎ出した。
「そうだよ空くん♪俺、友達と遊園地って初めてだから思い切り楽しめるようにエスコートよろしくね♪」
「え、そうなんですか?茜さんは?」
「俺も友達とは初めてだ。大きくなってからは一切来た事がない」
「それ茜に聞くか?聞かなくても分かるだろ」
「秋山だから笑顔で聞いてられるけど、それ悪口だぞ」
「早速だけど、アレをみんなで付けたい!ここ入ってからずっと気になってたのー♡」
貴哉と茜さんのいつものやり取りを聞きつつも、一条さんはある若い女子の集団を指差して言う。一条さんが言うアレとは頭に付けるアクセサリーの事で、ここ、ハッピーランドのキャラクター達の耳や被り物などを頭に付けて楽しむ事が出来る物だ。俺も女の子と来てた時は良くせがまれてお揃いで付けたもんだ。
うん、ここに来てより楽しむ為にまず装備すると言えばアレか。
「いいですね。それならあっちのショップに一通り売ってるんで行ってみましょう」
「さすが空くん!みんな空くんに続け~♪」
「な、なぁ、あんなの俺が付けたら変じゃないか?」
「あ?ここで付ける分には変じゃねぇだろ。茜のは俺が選んでやるよ♪」
「おお、ありがとう秋山」
「貴哉にはうさぎの耳付けてもらいたいです♪」
「やだ!もっとかっこいいのがいい!」
何だかんだ楽しめそうな雰囲気ではあるかな?
問題は貴哉以外には塩対応の双葉くんだけど、一応貴哉の前では俺に対して普通にしてくれるし、一条さんにはもちろん、茜さんにも普通みたいだから貴哉が認めてる人には普通に出来るって事なのかな?
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