【完結】どいつもこいつもかかって来やがれ6th season

pino

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1章 

※ そもそも俺は性に関して興味が薄かったんだ

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 ※紘夢side

 ショーが始まるまで少し時間があったから、貴ちゃんを誘ってチョコレート味のポップコーンを買いに行く所だった。
 本当はポップコーンは言い訳で、少しだけ貴ちゃんと二人きりになりたかったんだ。


「夜のハッピーランドはとても綺麗だね~♪クリスマスだからあちこちにいろいろなツリーがあって楽しいね♪」

「んー、まぁ綺麗だけど、そこまで興味ねぇかな」

「貴ちゃんは花より団子だもんね~」

「その意味知ってんぞ。俺の事だろ?間違ってねぇな♪」


 おおっ!貴ちゃんにことわざが通じるなんて!
 そんな些細なやり取りもとても嬉しく感じた。

 貴ちゃんの事は変わらず好きだ。
 でも貴ちゃんにはちゃんと好きな人がいるから俺は友達として側にいる事を選んだ。
 結果、貴ちゃんは俺を頼る事が多くて俺の理想通りになった。
 俺は貴ちゃんに頼られたい。守ってあげたいし、可能な限り幸せにしてあげたい。
 それが叶った今、俺は何も不満は無いと思っていたんだ。

 だけど、吉乃とのある出来事がきっかけでその思いは薄れた。
 貴ちゃんだったらどうだっただろう?そう考えたら俺はこのまま吉乃と付き合っていていいのか疑問に思った。


「てかそのポップコーンが売ってるのってどこだよ。あんま遠く行くとショーに間に合わなくなるだろ」


 クリスマスシーズンでとても混み合ってるハッピーランドの夜の園内を二人で歩いていた。
 貴ちゃんになら話してもいいかな?
 いや、話して反応を見たい。
 そして俺のお願いも聞いてくれたらいいのに。


「おい紘夢?聞いてんのか?」

「もう少しだよ。昼間売ってる所見たから間に合うよ」

「ならいいけど」

「あのさ、貴ちゃん。俺の悩み聞いてくれる?」

「紘夢の悩みぃ?いいぜ♪」


 ニッと笑う貴ちゃんはとても頼もしかった。
 俺はいつも話すように自然と話を切り出す事にした。


「実はね、吉乃と今微妙なんだ」

「雉岡と?何があったんだ?」


 俺が話し出すと、不思議そうな顔をしてた。
 さて、ここからは気を引き締めて話さないとな。


「まず俺と吉乃ってキス以上の事をした事がないんだよね」

「へ!?キス以上って、えっ!?マジで!?」


 予想通りの反応だ。俺と吉乃は付き合い始めてからオープンにしてたし、いつも一緒にいたりとても仲良くしてたから意外なんだろうね。
 俺と吉乃はそれが普通だったけどね。吉乃なんか男同士じゃエッチ出来ないと思ってたらしいからね。

 
「そもそも俺は性に関して興味が薄かったんだ。くっ付いたりするスキンシップは好きだけど、性的な意味でのスキンシップには全然」

「そうだったんだ……まぁそれに関しては個人差あるだろうからな」

「でも一ヶ月ぐらい前に吉乃とやる機会があったんだ。それまでは興味なかったけど、周りに驚かれたりして少しだけどんな感じなのかなって思ってね」

「ふーん。どうだった?」


 貴哉ちゃんは特に変わった様子もなく、いつも通りに話を聞いてくれていた。
 この後の話を聞いてどう思うかな?俺は人の心を読むのは得意なんだけど、貴ちゃんだけは読めないんだ。いつも予想外な事を考えていたり、行動したりしてくれる。
 そんな貴ちゃんも好きだけどね。


「結果を言うと最後まで出来なかったんだ」

「そっか~。俺と空もそうだったぜ?」

「ちなみに貴ちゃん達の最後まで出来なかった理由って何?」

「俺も空もやり方分からなかったからだよ。ローション使ってほぐすとか知らなかったから、いきなり挿れようとしたんだよ。そしたらケツの穴裂けるかと思って喧嘩になりかけたんだ」

「貴ちゃんはちゃんと反応してた?」

「反応?痛えから辞めろってちゃんと言ったぞ」

「違うよ。勃起してたかどうかだよ」

「うーん、痛くなる前は勃ってたな。でも痛過ぎて嫌になってシュンてした」

「……俺、初めから最後まで勃たなかったんだ。何をしてもされても。そしたら吉乃もやる気なくなっちゃってそれっきりなんだ」

「あ、でも初めての時って勃たない事もあるんだろ?それじゃね?」

「良く分からない。でもそれから俺と吉乃はお互い距離を置くようになったんだ」


 俺自身、勃たない事に驚いたよ。今まで誰かとした事がある訳じゃないから吉乃に限った事じゃないのかもしれないけど、少なくても吉乃相手では勃起しないって事だろ?
 触られた時は気持ち良さはあったけど、それ以上の気持ちにはならなかった。

 ちなみに朝勃ちの経験は数回ある。何かを見て性的に興奮したりとか無いから自分で処理した事も無い。

 もしかしたら俺は病気なのかもしれない。
 まだ検査とかは受けてないけど、場合によっては受けてみるのも有りだと思っている。そしたら原因は俺にあるんだからね。

 それか本当は吉乃の事を好きって言うのは友達としてなのかもしれない。
 
 だって俺の本命は貴ちゃんだから……


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