【完結】どいつもこいつもかかって来やがれ6th season

pino

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1章 

※ 返事が返って来ただけでも良かったと思うべきか?

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 ※空side

 一瞬最悪な1日になる所だった五人で遊びに来たハッピーランドも、なんだかんだあって夜になり、メインイベントのイルミネーションショーが始まる時間になった。
 双葉くんとは一悶着あったけど、あれから仲直りも出来て前半よりは気持ちよく過ごせていた。

 ショーが始まるまで場所を取って待っていると、一条さんが何かを食べたいと騒ぎ始めた。この人は本当に良く食べるな。この人の今日の食費いくら掛かってんだと疑問に思うぐらいだ。


「ねぇ貴ちゃん、ポップコーン買いに行こうよ~」

「またポップコーンかよっ!てかそんなん食ったら夕飯食えなくなるだろっ」

「だってポップコーンにいろんな味があるんだもん♪チョコレート味が気になってるんだぁ♪」

「チョコか……買ったら少しくれよな」


 貴哉も食いたいんかいっ!
 口では文句を言いながらも立ち上がり一緒に買いに行こうとする貴哉。俺達は留守番をしている事にした。


「早川、ショーはまだ始まらないのか?」

「まだ20分ぐらいありますよ」

「そうか。楽しみだな♪」


 体育座りをしながらワクワクしてる茜さんは、まるで子供のようで少し可愛いく見えた。
 対して双葉くんは貴哉がいなくなった事でオフモードに入ったのかボーッと一点を見ているだけだった。


「双葉くんは本当に貴哉の事が好きなんだな」

「……好きですよ」


 俺が声を掛けると、チラッと目線だけ寄越して答えた。返事が返って来ただけでも良かったと思うべきか?
 俺越しに茜さんも双葉くんに声を掛けようとしていた。


「浅野は秋山のどこが好きだ?」

「……楽しいところです」

「俺と同じだな。秋山と一緒にいると気持ちが明るくなるよな」

「……はい」


 冷たく返す双葉くんに対していつも通り喋る茜さん。凄いチャレンジャーだな!声を掛けてこんな反応されたら諦めるだろ普通。


「そう言えば秋山にファンが出来たんだって?何故か一条が忙しそうにしてたけど、どういう事だ?」

「ああ、多分貴哉のファンを一条さんが管理しようとしてるんじゃないですか?ほらあの人も何だかんだ貴哉の事好きだから、変な虫が付かないようにするつもりなんですよ」


 俺が思い付いたのは一条さんが考えそうな事だった。あわよくば会費とか言って小遣い稼ぎとかしそうだ。
 でも俺からしたら一条さんが管理してくれた方がファンが勝手に寄り付かなくなっていいかも。
 既にクラスの中にもいて、貴哉は毎日のように声掛けられててウザかったんだよな。


「ファンって何ですか?」


 俺と茜さんが身内話をしてたら気になったのか双葉くんから会話に入って来た。
 そりゃただの高校生にファンがいるなんて変な話だよな。


「今の城山の二年にすげぇ三人組がいるのよ。その三人はスーパースターって呼ばれてて、それぞれにその人を支援するファンがいるんだ」

「それぞれ見た目もだけど、持ち前の個性を活かしてとても人気があるんだ。そしてとうとう秋山にもファンが出来たんだ♪」

「凄い……貴哉凄いですね」


 茜さんが嬉しそうに言うと、双葉くんは無表情だったのを少し瞳を輝かせて答えた。


「凄いよな!秋山はどんどん人気者になっているんだ♪」

「別に人気者になんかならなくてもいいんですけどねー」

「どうしてですか?」

「俺がやきもち妬いちゃうからだよ!てか双葉くんも貴哉に変な虫付いたらキレるだろ」

「キレますけど、貴哉に辞めろと言われたら我慢します。ファンがいて貴哉が喜ぶなら応援します」

「俺も同じ意見だ♪秋山が喜ぶのは自分の事のように嬉しいからな」

「あんたらは貴哉をそういう目で見てないからそう言えるですよ」


 俺もそんな風に思えたら貴哉とも無駄に言い合わなくて済むんだろうな~。
 てか双葉くんも茜さんと同じ視点で貴哉を見てるって事でいいんだよな?ちょっと微妙な時あるけど、貴哉の事は大好きなお兄さんってだけだよな?

 その後また黙り込む双葉くんを横目で見ながらどうなんだろと少し気になった。

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