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6章
何だと!?そこは見てなかった!!
しおりを挟む空と二人で学校を出る。自転車を押す空は少し早歩きで、俺は時々小走りしながら後を追った。
やっぱ怒ってるな~。でも桃山がやる事だし、いちいち相手してるのもアレな気もするからあんま気にしない方がいいとは思うんだよな。でも好きな奴が他の奴にキスされたりしたら嫌か。
「空~、なぁ空ってば~」
「…………」
後ろから名前を呼ぶと立ち止まって無言のまま俺を見て来た。その顔はやっぱり怒っていた。もー、俺に怒っても仕方なくね?てか俺はちゃんと桃山に空が一番だって言ったし!
少し腹立って来たから俺もムッとして言ってやる事にした。
「お前いつまでもそういう態度取るんなら別で帰ろうぜ。今日のデートも無し。帰ってゲームでもするわ」
「待って!分かったから……一緒に帰ろうよ……」
俺の勝ち~♪顔は納得いかないような悔しそうな感じだったけど、やっと喋った事が嬉しくて俺はニコッと笑って空の隣に並ぶ。そんな俺を見て空も優しく笑った。
「空かっこよかったな♪桃山相手に良く言えたな♪」
「本当はめちゃくちゃ怖かったよっ。でも、貴哉にあんな事するから、黙ってられなかったんだ」
空の本心を聞きながら俺は空に手を伸ばして頭を撫でてやる。そうだよなぁ、俺でも勝てねぇ相手に歯向かうなんて空は絶対しないもんな。それがあんなに男らしくなっちゃって♡
「頑張ったな♪俺ももう油断しないようにするからよ。嫌な思いさせて悪かったな」
「うんっもう誰にも触らせないでよ?」
「おう任せとけ。って、空お前もだからな?」
「俺?俺はそういうのなくない?」
「あるだろ。知らねぇおっさんとか。なんつったっけ?シミズだかミミズだか」
「それはもう言わなくて良くない!?ミミズって何だよ!」
「いーや!おっさんだろうがミミズだろうが相手が誰でも俺は嫌だね!空は俺のなんだ!」
「貴哉ぁ♡ヤバい♡貴哉に愛されるってこんなに幸せなんだな♡」
「だろー?ちゃんと噛み締めて大事にしろよー?」
「あのさ、ちょっといい?」
「ん?」
空にこっち来いと手招きされて近付くとタートルネックの首元の服を上に着てたパーカー毎グイッと引っ張られて中を覗き込まれた。おわっ!こいつこんな道端で大胆な事しやがるな!
「な、何!?」
「まだ残ってるのか……はぁ」
「あ、あれか」
楓に付けられたキスマークを確認してたのか。
実は昨日楓に付けられたキスマークは結構な数で、それも濃いのもあったんだ。だから今日も首が丸々隠れる服を着てるんだけど、どうやら空はそのキスマークが全部消えるまで俺に手を出さないって謎のルールを決めたらしい。
相当悔しかったみてぇだから俺は何も言わずにいるけど、もし仮に1ヶ月とか消えなかったらマジでその間放置する気か?そんなの俺が耐えられねぇよ。
「なぁ、そのルールさ、俺が空に手を出すのはいいんだろ?」
「ダメだ」
「はぁ!?何で!?」
「だって、貴哉にエッチな事されたらしたくなっちゃうじゃんってかもう既にしたいし!」
「したいならすりゃいいじゃん。変なルール作らねぇでよ」
「嫌なものは嫌なの!野崎くんってかっこいいから余計にな!」
「楓がかっこいいのは昔からだから仕方ねぇよ。じゃあさ、俺がセックスしたくなったらどーすりゃいいんだよ?ん?」
「オナニーして下さい」
「殴らせろコラ」
「暴力反対!」
「あ!こうするのは?上は服脱がなきゃいいんじゃね?そうすりゃキスマーク見えねぇじゃん」
「貴哉、まさか気付いてないの?」
ここで空は引いたような目で俺を見て言う。
服脱がなくてもヤレるだろ。何がおかしいんだ?
「何が?」
「太ももにもキスマークびっしり付いてるんだよ!」
「何だと!?そこは見てなかった!!」
楓の奴太ももにまで付けやがったのか!
俺はガチャガチャとベルトを外して確かめようとすると、空に慌てて止められた。
「馬鹿か!こんなとこでズボン下ろそうとするな!」
「だって本当か見たいじゃん!」
「だからってこれから帰るんだから家でやれ!」
確かに。良く考えたらこんな人通りの多い所で下半身出したら捕まるな。
俺は冷静になってベルトを締め直して歩き出す。
帰ったら速攻で確かめよう。そんで無かったらその場で空を襲う。すぐ消えそうなやつだったらしばらく待つ。そんで濃くてすぐ消えなそうなやつだったら……無理矢理空を襲うしかねぇか。
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