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8章
俺があげないとみんな俺を悪者扱いするじゃねぇかっ
しおりを挟む双葉は音のした俺の周りを四つん這いでウロチョロして俺のスマホを探してた。俺のポケットを漁り始めて、いい加減にしろとその腕をガッと掴んで止める。
「何してんだお前は!」
「何って今スマホ鳴らなかった?」
「だからって何でお前が反応するんだよ」
「気になるじゃん。付き合う人のスマホだもん」
「付き合わねぇよ!勝手に決めんな!」
「誰から~?俺といる時に見れないって怪しくない?」
「友達だよっ別にすぐに返さなくてもいい奴だから見ないだけ」
「貴哉の友達ってどんな人ー?紹介して!」
「やだ!お前には絶対紹介しねぇ!」
「何で?何で俺には絶対紹介しないの?」
類は本当に分からないと言うような不思議そうな顔をして見てくる。
取られるのが嫌だからだ。だから俺は類とは関わりたくないんだ。類は俺の周りのものを欲しがって全部奪っていくから。反射的に友達を隠したくなったんだ。
「貴哉ってさー、俺の事嫌い?」
「……嫌いじゃねぇ。苦手なんだよ」
迷ったけど、正直に言う事にした。今日蟠りを無くす予定だったし、もう俺が思ってる事をちゃんと話して分かってもらえばいい。てか今まで俺の態度で気付かないのかとも思ったけどな。
「どうして苦手なの?俺何かしたぁ?」
「心当たりねぇの?」
「ないよ~。てか何年か振りに再会したばっかじゃん。俺はまた貴哉と仲良く遊びたいのにな~」
「本当に思ってるのかよ。それなら心改めな。今のお前とじゃ仲良くなんて出来ねぇから」
「だからさぁ!理由は何!?それが分からないと心だって改められないだろっ」
グイッと顔を近付けて少しムッとした顔で言われた。
俺はそのまま類の目を見て今までずっと我慢して来た事を打ち明ける事にした。
「お前って何でも欲しがるじゃん。俺の物全部。ガキの頃とかおやつとかおもちゃとか全部取られたじゃん……それが、嫌なんだよ」
「はぁ?今更?それならくれなきゃ良かったじゃん。嫌なのにくれる方も悪くない?」
「だって、俺年上だしっ周りはみんなお前を甘やかすしっ俺があげないとみんな俺を悪者扱いするじゃねぇかっ」
「え……ぷは♡」
類は一瞬ポカンとした顔をしてから、吹き出すように笑い始めた。また馬鹿にしやがって!俺だってこんな事言うの恥ずかしいんだからなっ!
「貴哉可愛い過ぎなんだけど♡あはは♡やばいやばい♡」
「俺だって初めはお前の事弟みてぇだなって思って可愛がってたんだっ!だけど、お前がどんどん俺の物を欲しがるからっ……本当はあげたくない物もあったりして……」
そうだよ。おやつぐらいなら別にいい。でもさ、俺が本当に嫌だなって思った時があったんだ。そん時はいつものように周りの大人達に言われて泣く泣く渡してあげたけど、そん時から俺は類が来たら逃げるようになったんだ。
一人で公園で過ごしたり、その頃仲良くなった楓んちに行った事もあったな。その後からは類は来なくなって自然と忘れられたけど、今思い出すと結構大事な物だったんだ。
周りの大人達からしたら大した物じゃなかったかもしれない。だけど俺からしたらとても大切にしてた物だったんだ……
「えー、何だろ?いろいろくれたよな~」
「お前にとっちゃその程度だろうよ」
「ちょ、何ブルー入ってんの?子供の頃の話だろー?」
「子供の頃の話だけどっ!俺にとってとても大切な物だったんだ!あの時のせいで俺はお前の事を……」
「苦手になった。か……それさ、今謝ったら許してくれるの?正直貴哉に貰った物すら覚えてないし、返せないよ?」
いらねぇよ。今返して欲しい訳じゃねぇ。
ただ、俺にとっての嫌な記憶だって事を分かって欲しかっただけなんだ。
それなのに類は反省の色すら見せねぇでいる。
つーかさ、思ってなくても謝れば良くね?
だから会いたくなかったし、関わりたくなかったんだ。
悪気が無いから周りからも悪いようには思われない。見方によっちゃ俺のが悪い奴に思われる。そうだ、石原類はこう言う奴だ。
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