【完結】取り柄は真面目な事だけです

pino

文字の大きさ
43 / 45
番外編2 大我、ちょびっとだけ大人になる

2※大我side

しおりを挟む

 それからまたカクテルを作って貰って、今度はゆっくり飲みながら二人に尚輝との事を話して聞いてもらった。
 俺と尚輝は共通の好きな人がいて、尚輝が伊吹と付き合う事になった。伊吹の仕事の事や尚輝がどういう奴なのかも全部話してやった。
 それでもモヤモヤしてるのは目の前の二人がイチャイチャしてやがるからだ。


「えー、それって大我はお邪魔虫じゃん。さっさと諦めて二人の仲を認めてやれよ」

「それワタルが言う?そう言うならワタルは出来るのかよ?」

「出来なーい♡だってもうゆっきーとは離れないもーん♡」

「だから抱き付くなっての!」


 いいんだよ?俺もゲイだから、こうして他のカップルが仲良くしてるの見るの好きだし、二人ともイケメンだから目の保養にもなるし。
 でもさ、今は笑えねぇかも。むしろ二人のラブラブっぷりを見てると怒り通り越して泣けてくるわ。

 俺はヤケ酒と言わんばかりにグラスに残っていたカクテルを一気に飲み干すと、ゆっきーがグラスを取り上げた。


「ストップ。無茶な飲み方はダメ!お酒は楽しく飲みましょう♪」

「だってさ、だってさ!俺も伊吹の事が好きなんだぜ!?それなのに尚輝がっ!ナオキングがぁ!!」

「大我の話を聞いてたら同情はするけど、伊吹さんが尚輝を選んだなら仕方ないかなって思うよ」

「大我~、あんまりしつこいと嫌われるぞー?そもそも伊吹さんには相手にされてるのかよ?お前の事客としてしか見てないんじゃないのー?」

「だー!んなの分かってらぁ!伊吹は客とは一線引いてて連絡先すら教えてくれねぇ!そんなガード堅いとこも魅力的なんだ!」

「そんな伊吹さんは尚輝には連絡先を教えて恋人になった。ワタル、大我に良い人紹介してあげたら?」

「いやいや、大我ってかなり面食いだからね?ちょー綺麗でちょっとやそっとじゃ靡かないような、まるで押しても引いても動かない岩みたいな人がタイプなんだよ?そんな人ゆっきーぐらいしか思い付かないよ~」

「おいワタル、そこは岩じゃなくてダイヤモンドにしとけ」

「ふーん、て事は伊吹さんって相当綺麗なんだ?それでいて押しても引いても動かないダイヤモンドみたいな人なんだ?」

「あ、写真見る?伊吹のプロフの写真まんまだから♪」

「「見たーい♪」」


 俺がスマホをいじって伊吹のプロフの画面を見せてあげようとすると、二人は声を揃えて答えた。
 伊吹は写真の通りだけど、やっぱり実物のが綺麗だよな!はぁ、こうして見るとやっぱ良いわ♡
 
 二人にも見せてやると「おお!」と驚いたような反応をしていた。


「確かにこりゃ美人さんだね。これ仕事用に加工とかしてる?」

「いんや、本物はもっと綺麗で可愛い♡」

「驚いた!若干ゆっきーに似てるなぁと思っちゃった!ゆっきーじゃないよね!?」

「当たり前だろ!……なぁ、この年齢って本当?俺らの5個上なのか?」

「うん。伊吹は25歳だよ」

「え!25って、光ちゃんもじゃない!?」

「それな!光ちゃんと伊吹さんがタメとかどっちか年齢偽ってるだろってぐらい違い過ぎて面白いんだけど!」

「え、光ちゃんって25なの!?てっきり30代かと思ってたわ!老け過ぎだろマスター!」


 二人がゲラゲラ笑って呼ぶ光ちゃんってのは、『glow』の店長の強面グラサン男の事だ。最近は長期休暇を取ってるらしく見掛けねぇけど、酒も強いし男らしくてノリも良い。光ちゃんがいるといつも賑やかで楽しいんだよな~♪
 まさか伊吹と同い年だったなんてな!確かに笑えるわ。


「あー、面白!次尚輝を見せて!」

「ナオキング?」

「そうそう。同じ大学なんだろ?真面目な彼も気になるじゃん♪なぁ?ワタル~?」

「見たい見たーい♪ねぇゆっきー♪」

「イチャイチャやめろ。待ってろ?ナオキングとなら一緒に撮ったのがあっから……」


 尚輝とは仲良くなってから俺が一方的に写メりまくってたからたくさんある。
 フォルダを開いて撮った数々の写メの中から改めて尚輝の顔を見て急に寂しさが込み上げて来た。
 何でだろ……さっき伊吹の写真見た時は普通にほっこりしただけだったのに、尚輝の写真を見たら胸が締め付けられるようなこれは……

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

シスルの花束を

碧月 晶
BL
年下俺様モデル×年上訳あり青年 ~人物紹介~ ○氷室 三門(ひむろ みかど) ・攻め(主人公) ・23歳、身長178cm ・モデル ・俺様な性格、短気 ・訳あって、雨月の所に転がり込んだ ○寒河江 雨月(さがえ うげつ) ・受け ・26歳、身長170cm ・常に無表情で、人形のように顔が整っている ・童顔 ※作中に英会話が出てきますが、翻訳アプリで訳したため正しいとは限りません。 ※濡れ場があるシーンはタイトルに*マークが付きます。 ※基本、三門視点で進みます。 ※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。

下っ端公務員の俺は派遣のαに恋してる【完結済】

tii
BL
市役所勤めの野々宮は、どこにでもいる平凡なβ。 仕事は無難、恋愛は停滞、毎夜の癒しはゲームとストゼロだけ。 そんな日々に現れたのは、派遣職員として配属された青年――朝比奈。 背が高く、音大卒で、いっけん冷たそうに見えるが、 話せば驚くほど穏やかで優しい。 ただひとつ、彼は自己紹介のときに言った。 「僕、αなんです。迷惑をかけるかもしれませんが……」 軽く流されたその言葉が、 野々宮の中でじわりと残り続ける。 残業続きの夜、偶然居酒屋でふたりきりになり―― その指先が触れた瞬間、世界が音を立てて軋んだ。 「……野々宮さんって、本当にβなんですか?」 揺らぎ始めた日常、 “立場”と“本能”の境界が、静かに崩れていく。 ☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。 【第13回BL小説大賞】にエントリーさせて頂きました! まこxゆず の応援 ぜひよろしくお願いします! ☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。✩☪︎⋆˚。

僕たち、結婚することになりました

リリーブルー
BL
俺は、なぜか知らないが、会社の後輩(♂)と結婚することになった! 後輩はモテモテな25歳。 俺は37歳。 笑えるBL。ラブコメディ💛 fujossyの結婚テーマコンテスト応募作です。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

ヤンキーDKの献身

ナムラケイ
BL
スパダリ高校生×こじらせ公務員のBLです。 ケンカ上等、金髪ヤンキー高校生の三沢空乃は、築51年のオンボロアパートで一人暮らしを始めることに。隣人の近間行人は、お堅い公務員かと思いきや、夜な夜な違う男と寝ているビッチ系ネコで…。 性描写があるものには、タイトルに★をつけています。 行人の兄が主人公の「戦闘機乗りの劣情」(完結済み)も掲載しています。

夢の続きの話をしよう

木原あざみ
BL
歯止めのきかなくなる前に離れようと思った。 隣になんていたくないと思った。 ** サッカー選手×大学生。すれ違い過多の両方向片思いなお話です。他サイトにて完結済みの作品を転載しています。本編総文字数25万字強。 表紙は同人誌にした際に木久劇美和さまに描いていただいたものを使用しています(※こちらに載せている本文は同人誌用に改稿する前のものになります)。

【完結】王子様と一緒。

紫紺
BL
田中明夫は作家を目指して10年、全く目が出ない男だ。 ある日、書店の前で金髪青い目の青年が突然話しかけてきた。最初は胡散臭く思っていたのだが……。 南の国の第2王子アスラン、その護衛トーゴー、田中が住むアパートの大家や住人の奨励会員などなど。 様々な人間模様と恋模様が織りなすBL多めのラブコメ開幕です!

【第一部完結】カフェと雪の女王と、多分、恋の話

凍星
BL
親の店を継ぎ、運河沿いのカフェで見習店長をつとめる高槻泉水には、人に言えない悩みがあった。 誰かを好きになっても、踏み込んだ関係になれない。つまり、SEXが苦手で体の関係にまで進めないこと。 それは過去の手酷い失恋によるものなのだが、それをどうしたら解消できるのか分からなくて…… 呪いのような心の傷と、二人の男性との出会い。自分を変えたい泉水の葛藤と、彼を好きになった年下ホスト蓮のもだもだした両片想いの物語。BLです。 「*」マーク付きの話は、性的描写ありです。閲覧にご注意ください。

処理中です...