絶死の森で絶滅寸前の人外お姉さんと自由な異世界繁殖生活 転移後は自分のために生きるよ~【R18版】

萩原繁殖

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アルフィンの魔導具鑑定

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 フェイさんのところから教会に戻ってきた。すると、ザルドたちが僕らを見つけ「あーっ!」と群がってきた。

「ししょー! 見てください! ザルドたち、いっぱい訓練して、強くなりました! ひん!」

「見てくれ、アニキ! このうで! ムキムキだぜ!」

「お、おねえさまあぁ! バルデはがんばりましたので!」

 いつもの元気な三人組だ。

 蜥蜴人族のザルド。
 犀人族のリーノウ。
 蝙蝠族のバルデ。

 最近はあんまり関われてなかったけど、教えた筋トレ忠実に守っているようで、体つきが見るからに変わっていた。ちなみにカリンも筋トレには取り組んでいるのだが、彼女も脱いだらなかなかすごい背筋になっている。

「みんな、すごいね。地道に一つのことをやり続けるのは冒険者の大事な資質だよ」

「ひん! ザルド、頑張ります! 繁殖術、極めます!」

 むん、とマッスルポーズのザルド。君、それまだ諦めてなかったのか……。

「う、うん。頑張るんだよ」

「はい! あ、あの、お昼にしてた亜人様との繁殖っ! すごかったです! ひん! ザルドもあんな繁殖ができるように頑張ります!」

 ザルドは興奮して尻尾をぶんぶんと叩き、リーノウはちょっと照れ顔、バルデは……鬼の形相で僕を見ていた。

 ……う、うわぁ。聞かれてたのか。
 やべ、そう言えばプデュエラに防音魔法してもらってなかったわ……やっちまったな……。
 
「じゃあ、ザルドたちはこのへんで、失礼します! ししょー、またお話してください!」

 なんて応えようか迷っていた僕だけど、なんとも聞き分けのいい子供であるザルドたちは、話はそこまでにしてトトっと駆けていった。

 ……防音魔法、自分でもできるようにするべきだろうか。

「にしてもあれだね、ザルドたちにも武器とかあげたほうがいいのかな。うーん、でもまだ子供だしな……」

 そう考えると同年代のタークくんたちは、けっこう頑張ってるんだなと思えてくる。

 ……ん、武器?

「あっ、そうだ。ダンジョンでゲットした短剣とチョーカー。鑑定しないと」

 すっかり忘れていた。

 せっかくだし、生意気奴隷に鑑定させるもらうことにしよう。

ーー

「ただいま~」

 僕が帰ると、教会の一角、アルフィンは作業机に向かって真剣な顔をしていた。
 コスポの製造計画をまだ詰めているのかな。明日からだからね。

 唇は引き結ばれ、額にはかすかな汗。
 口を開けば罵倒、生意気態度の彼女には珍しく、まるで“学者”のような佇まいだった。

(普段はこんなに理知的で凛々しいんだけどなあ)

 僕の帰ってきた物音に彼女が顔をあげる。

「……っ」

 アルフィンの手が止まり、顔がパッと明るくなる。
 でもセラミナみたいに無邪気な好意からくる明るさじゃない。
 目が輝きを帯び、口元が、侮蔑と軽蔑を混ぜた、皮肉な笑みにゆがんだ。

 そして。

「御主じぃ~ん様ぁ?」

 トテテッと音がしそうな勢いで小走りに近づいてきたかと思うと、
 おもむろに僕の胸ぐらをつかんだ。まあ、そのまま腕の中に飛び込んでくるようなやつじゃないからね。

 ひんやりした指先と、独特の甘い匂いが鼻をかすめる。

「ねえ? ボクをこんな身体に調教にしたくせに、放っておいて平気な顔して帰ってくるなんて……。
 御主人様って、ほんっと頭がおかしいんじゃないのかい? 顔もニヤニヤして気持ち悪いし、ほとんど犯罪者じゃないか」

 んで、罵倒。よくもまあそんな人をけなすレパートリーがあるな、と感心する。

(まあこれが、アルフィンの挨拶なんだろうなあ……商業ギルドの人たちはどう受け流してたんだろ?)

 僕がそんなことを考えていると、皮肉をたっぷり含ませながら、声は妙に艶っぽく、喉の奥で跳ねた。

「……ねえ。あれだけ“飼う”って言ったのに、
 放し飼いってやつかい? それとも……ボクが逃げないって、自信があるのかな?」

 僕の胸に押しつけられた体が、じわっと熱を帯びている。
 そのまま、アルフィンはゆっくりと顔を近づけてきて、自分の唇を、“ちろり”と挑発的に舐めた。

「アルフィン……」

「……あれ? 怒っちゃった? これくらいの軽口で? ああなんて心の狭い御主人様。可哀想に。でも君は、ちゃんと罰を与えるタイプの御主人様だもんね?
 僕知ってるよ。身を持ってね」

 まったく、調教済み生意気変態誘い受け奴隷はやっかいだな。ムラムラしてきて、ちんちんがいくつあっても足りやしない。

 僕の指が、アルフィンの顎をぐっと掴む。
 顎先が軽く跳ねたその瞬間、唇を強引に奪った。

「んむっ!」

 ちゅっ、ちゅ……ちゅぱっ――っ

 空気を巻き込むような湿った音が、教会の静けさの中に浮かぶ。
 アルフィンの身体がビクリと震え、だが舌は素直に……いや、嬉々として絡みついてくる。

 その柔らかさに舌先を滑らせていたとき、

 「ん、ふ……っ――あ”むっ……!」

 カプッ、と甘噛みよりわずかに強めの“牙”が、僕の舌を挟んだ。

 かぷ、かぷっ、かぷり……。

「んむ……んふふ……」

 そのまま数度噛んでくる。鼻息がかかるほどの至近距離、彼女の瞳は嗜虐的かつ官能的に揺れている。

 鋭さはないが、わざとだ。意図的な反抗。いや、甘えてるんだな、これは。さっきからこいつはずっと甘えてきている。倒錯してるよ、ほんと。

 「ふふ……罰、受け取ったよ。でも、こんなものかい? 御主人様……僕がされるがままだと思わないことだね……」

 その挑発に応えるように、僕は彼女の腰へ手を回し、
 むにゅっ、むぎゅっ、と音がしそうな勢いで尻肉を掴む。

 手のひらに収まりきらない丸みが、押し返すように跳ねる。

 「ん、うぅっ、や、っ……そ、そこっ、強く……はぁっ……!」

 息が漏れ、喉が震える。
 そして、スイッチオン。

 “ウゔぅぅぅ゛ゥ゛ムムムゥゥゥ!”

 振動。アルフィンの子宮の辺りがが脈動するように光を帯びた。
 衣越しにもわかる、淡い紋様の起動。

「んひぃっ!」

 淫紋。彼女に刻まれた“性奴隷の証”が、悦びを示して灯っている。

 「んくくくぅ、いぎぎっ……んひぃっ!」

 生意気な顔を逸らしながら、でも身体は寄りかかるように傾き、
 腰をヘコヘコさせる。もうすっかりヘコつかせるのがクセになってるな。

 彼女の吐息が、ふぅ……ふぅ……と荒い。

 瞳の奥には確かに、甘さと隷属の光が宿っていた。

 しかし、まだ満足指定なさそうな表情だ。“わかってるよね?”と言いたげな表情で、臀部をぐにゅぐにゅもみ込む僕の手に合わせて、くいっくいっと、尻を擦り付けてくる。

(やっぱアルフィンはアナルをフィンフィンさせないと満足しないか)

 アルフィンの腰に回していた僕の手が、その“場所”へと滑り込む。上から背中越しに濃紫の布地がチラ見えする。

(ふーん……今日は紫色のレース……ちょっとシースルーが入ってるのかな? 生意気な)

 彼女の背の奥、生意気ショーツに隠れたそこには種巣棒を模した“ディルド”が差し込まれている。

 すべすべしたぱんつをかいくぐり、小振りな尻の真ん中、肛門のあたりに手を当てると、もっこりとした感触。賢樹魔法で作り出した“枝くんディルド”だ。

(枝くん、ちょっと失礼するよ)

 僕が念じるように言うと、微かに頷くような反応が帰ってきた。

 ──ぬちょり、ぐちゅん、ぐぶっ。

 僕がそれを鷲掴みにして少し揺らすと、その振動だけでアルフィンは「んおぅ!」と豚みたいな声を上げた。

「アルフィン、お仕置きするからね」

 「んぐ……ひぃ……ふ、うふふ……お仕置きね。動かすのかい、それ? ぐちゃぐちゃにしちゃうのかい? きっと僕、すごい顔してイッちゃうよ? 鼻水垂らして、ビクビクして、人には見せれない顔、御主人様だけに晒しちゃうよ? まあ御主人様の頼みとあればやぶさかじゃ」

「うるせえ」

 ぐちゅり。

 僕が乱暴にディルドを押し込むと、

「……っ! んぎゅいっ!?……あ、っくぅ゛……ふ、ぶぅぅっ……ん゛ぅ゛あああああッッ……!」

 下品な声で、生意気奴隷が鳴いた。
 身体が、一気に熱を持ってのけぞる。

 ──ぐぅぅっ、むりゅっ、ずぶぅぅっ

 ──ぬぷっ、ぬちゅ、ずぷっ、ずりゅっ、じゅぼっ。

 強めにずぶりと根元まで押し込んだあと、でろでろの柔尻肉を押し広げる。

「あ゛あ゛っ……っひ、あっ、やっ、あひゃっっ……んおっ、あんっ……!」

 同時に。

 淫紋が、ぱちん、ぱちっ、と脈を打ち、光が一段と強まった。

 そして。

 ──きゅぅぅっ、ぎちっ、むちゅっ、きゅぷっ。

 彼女の腸壁と尻穴が急速に収縮し、母体に大きな快楽をもたらした。

 アルフィンの背がびくんびくんと波打ち、全身が大きく震える。

「っひ……あ、ふ……ぅぐっ、んぅっ、ぅああ゛……ひ、や、や゛っ、あ゛あ゛あ゛……!」

 膝が崩れかけ、もたれかかる身体がさらに沈み込む。

 僕はそのまま、彼女を静かに抱きとめた。

 ──ぷぴっ、ぴゅっ、ぽぽっ、ぷすっ。

 余韻で軽イキしているアルフィンのアナルフィンの辺りから、なんとも間抜けで汚い音が聞こえる。肛門を閉じようと硬く力の入る尻をさらなる強い力でもみ込んでいくと、少しずつ柔らかくなっていった。

「どれどれ」

 俯く彼女の顔を見るために髪の毛を掴んで起こすと、

「ん、んおぉ……ぃへぇ……」

「これはひどい」

 アルフィンの顔は鼻水と涙でぐしゃぐしゃになっていた。
 限界に達した余韻で、右目がカッと見開いたまま、焦点を結ばず空を見ている。

「ん、んぅ……ッ、ひっ……くぅ……」

 もう片方の左目は半ば落ちかけ、まるで壊れたお人形のように痙攣していた。鼻水と涙で頬を濡らしながら、しがみつく手だけが必死だった。

 それにしてもひどい鼻水だ。こりゃ鼻姦の影響だな。

「仕方ないな」

 僕はアルフィンの無様な鼻から垂れる銀の雫をじゅるじゅると舐め取ってあげる。塩っぱい。さらに鼻の中、そのじょりじょりした毛を堪能して頭を撫でてあげる。

「あぁ……ふがっ、ふぎゅぅ……んんぁ……」

 アルフィンは恍惚の表情で鼻を舐められるがままにされている。

「……満足した?」

 僕が囁くと、アルフィンは「……ふふっ」息の切れた声で笑い、
 まだ余韻の残る瞳でちらりとこちらを見る。

 「……まったく、全然だけど……。
 でもいったんは可哀想な御主人様のキモ顔に免じて勘弁してあげるよ……」

 そう言うと、アルフィンは「れろぉ……」と甘くて長い、愛情のこもったキスをしてきた。僕もそれに合わせて余韻を楽しみながら、彼女のやわやわになった尻を揉みしだく。
 ぷぴっ、ぷすすっ、と汚い音が漏れ、「ん、んっ……」と彼女の甘い吐息がしばらく余韻と共に僕の耳朶を打っていた。

ーー

「で、焦らし上手の鬼畜御主人様は僕に何をしてほしいって?」

 ちょっと不機嫌な様子のアルフィン。ムスッとした表情で僕を睨んでくる。まあ最後までやらず、いいところで止めちゃったからね。

「うん。このアイテムを鑑定してほしいんだよ。ダンジョン攻略してた時に見つけてさ」

「……はあ、まあいい。超絶有能なボクが直々に鑑定してあげるよ。感謝したまえ」

 アルフィンは、溜息をつきながらアイテムを受け取り、まずは短剣から手に取った。

 もったいぶった傲慢な素振りで、鑑定魔法を発動させる。

「……ふん、これは“ミストレス”という短剣だね。武器というよりアクセサリに近い。とは言え、護身用くらいなら使えるし効果は悪くない。
 使用者に微弱な幸運補正……ってとこかな。いわゆる、“運が良くなる気がする”アイテム。ま、気休めだね。そして装備者の体力をわずかに回復し続ける。売却額は……効果だけで十万ソルってとこかな」

 おおう、いきなりそれなりの値段がついたな。悪くない。迷宮下層で労せずしてゲットした割には良い額だ。

 効果はパッシブで発動してるみたいだし、そんなに嵩張らない。持っとくだけで確実にバフを得られる。

 そう思うと、なかなかいいのか?

 ……いや、よく考えたら普通ならめちゃくちゃ労しまくってゲットするものか。デストラップでゲットしたやつだしなあ。

 うーん。売ってもいいけど、資金的には売る必要も無い。

「……ふむ。よく見ると、装飾がなかなかイカしてるね。貴族の奥様方が好みそうだ。それ込みならもっといくかもね」

 そう言って柄を撫でながら、ちらりと僕を見上げる。

「……御主人様は、こういう気休めっぽいアイテム、もしかしてけっこう好き?」

「うーん、まあ……嫌いではないかも」

「ははっ。“何もないよりマシ”って考え方かな? まるで自信のない人みたいだね。典型的な優柔不断者の考え方だよ。あーあ、頭の弱い可哀想な御主人様」

 息をするように僕を貶めるアルフィン。でもね、この罵倒は“明日の分からせ”に繋がってるんだ。そう思うと、悪くない。むしろおちんちんふっくらしてくる。罵倒と分からせはセットで考えると捗るってことが、最近分かってきた。

「で、次はどれどれ……?」

 次に彼女は、革製のチョーカーを手に取った。
 魔法を発動させ、凝視する。
 中央の金属飾りに目を留めると、表情がほんの少しだけ引き締まる。

「……これは、“スレイブ・チョーカー”。アクセサリ系だね。
 対象者の“苦痛”と“快感”の神経伝達を一時的に遮断する仕組みだよ。
 使用中は物理的なダメージは受けるけど、痛みも快楽もまったく感じなくなる」

 うわ、なんかコアなやつが出てきたな。奴隷の首輪ってことか。ふうむ、感覚の遮断か……ん? 感覚遮断?

「感覚を鈍らせる魔道具は割とあるんだけど、このチョーカーは苦痛と快感に限定しているところが面白い。他の触感や味覚や視覚は通すわけだからね。ただし、珍しい機能があって……“溜まる”んだ」

「溜まる?」

 どういう意味?

「うん。“快楽”も“苦痛”も、その間は一時保留。
 で、スイッチをオフにすると、その全部が一気に、ドバっと来る。
 ……使い方次第じゃ、拷問にも快楽責めにも、使える。もちろん、前衛に装備させて痛覚を無くしたリビングデッドみたいな使い方もできるけどね。
 すっごく“御主人様好み”の道具だよねぇ?」
 
 にちゃあ、と粘度の高い顔で笑うアルフィン。

(か、感覚遮断! おいおい、夢のアダルトグッズじゃん!)

 感覚遮断モノは前の世界で大流行していた。感覚遮断の金字塔みたいなエロ漫画が生まれたからだね。当然僕もお世話になった。

 感動と喜びに打ち震える僕をよそに、アルフィンはチョーカーを興味深そうに弄っている。

 金属の飾りを指でカチッと弾くと、小さな光が灯る。
 魔術刻印が発動している証だった。

「……ふーん、面白いね。初期設定では使用者と“登録者”、両方がオンオフ可能。
 つまり主人と奴隷。両方に権限がある構造。実用性は高いけど、これ……“そういう用途”でも、完ッ全に使えるよね」

「だねえ。こいつぁ、夢がひろがりんぐだぜ」

「やっぱり? まったく……ボクの御主人様は最低で最高だよ」

 呆れたように笑いながらも、アルフィンの声はどこか甘さを帯びていた。

「ちなみに売却額は機能だけで五十万ソルンってとこだね。好事家連中に売ればもっといくよ」

「五十万ソルンか! けっこういったな!」

「まあ、変態的な用途に使わなくても使い道は割とたくさんあるしね。例えば薬でバーサーカー状態にした奴隷にこれをつけて、前線で暴れさせるとか」

 なんて非人道的な使い方だ。奴隷じゃなくてよかった。

「ふっ、僕に任せれば高値で売ってあげるよ。頭のわるーい可哀想な御主人様じゃ、これを的確に捌くのは無理だろうからね……っひん!」

 アルフィンの生意気長乳首をつねりながら考える。ぶにゅぶにゅさせやがって。長すぎてブラからはみ出てるじゃねーか。えっちですね。

(うーん……売ってもいいけど、なんか勿体なくなってきたな)

 感覚遮断のチョーカー。 
 そんなエロ漫画みたいなフェティッシュ魔道具が、繁殖紳士たる僕のところに来たのは運命を感じてしまう。

「……うん、決めた」

 僕はそのまま、無言でチョーカーを受け取り、
 ふわりとその輪を、彼女の首元に添える。

「これ、アルフィンにあげるよ」

「……えっ?」

 一拍、時が止まったような顔をした。
 目をぱちぱちと瞬き、驚きで少しだけ肩がすくむ。

「これ……ボク、に?」

「うん。だってほら、君のお尻は今大変なことになってるし、これがあれば日常生活もいくらかやりやすくなるんじゃないかな。それにまあ、これがあれば僕の奴隷だってすぐに分かるしね」

 まあ、アルフィンが悪いとは言え、僕には彼女の生活を守る責任がある。

「……っ!」

 アルフィンは一瞬で顔を赤らめた。
 頬がぱあっと染まり、唇がわずかに引きつり、何かが込み上げてきて抑えきれないといった表情。

「ふ……ふふ、ふふっ……やっぱり、ボクの御主人様って……どうしようもない変態だね。それが、どういう意味だかわかってるの?」

 相変わらず僕を見下すような表情でそう言いながら、ニヤニヤと口元を歪め、頬を指で押さえていた。

「どういう意味ってなんだよ。いいから、ほら。さっさとつけるよ」

「う、うん……」

 アルフィンの首に手を回し、チョーカーをつける。彼女は僕よりも小さいので、ちょうど腕の中にすっぽりと収まる形になった。

「……」

 なんか目を伏せてしおらしい表情で大人しくしている。確かにこんなふうに、接するのは初めてか。もしかして、優しく扱われるとどうすればいいのか分からなくなるタイプか? ふむ、アルフィンのからかいネタが一つ増えたかもしれない。

「アルフィンって、小さい頃どんな感じだったの?」

「な、なんだよ急に。ボクみたいな超絶可愛い有能奴隷の過去を詮索するなんて、いくら御主人様でもキモすぎると思う……っ!」

 チョーカーをつけた手をそのままそっと背中に回し、優しく抱きしめてみる。ふわりとした香りが鼻をくすぐり、確かな熱が伝わってくる。

「お、おい。やめろよ……っ!」

 アルフィンは思いの外強い力で身を捩り、抜け出そうとするけど、所詮は女の子の力だ。僕からは逃れられない。
 だんだんと彼女は抵抗するのを止め、腕の中にすっぽりと収まって、身体を預けてきた。

 そのまま、ぽつぽつと話し出す。

「……別に、御主人様に言うほどのことでもないよ。どこにでもいるような戦災孤児さ。死にかけながら何とか生きてたら、お義父様に拾ってもらって、必死に勉強していくうちに、ボクの天才的頭脳が開花したってだけ」

「じゃあ遊びに行ったり、誰かに甘えたりとかしなかったの?」

「ハッ! そんな余裕あるわけないだろ? 御主人様みたいに何の苦労もしてないノータリンとは違うんだよ。舐めるなよな、ボクを」

 少し低い声で威嚇するように言った。

 アルフィンが初めてちょっと怒ったな。鋭い目付きで睨んでくる。ふつーに怖いけど、腕の中にいるから可愛さのスパイスにしかなっていない。……いてて、尻の肉をつねてきやがった。

「ごめんねえ、ノータリンな御主人様で。必死こいて支えてくれ」

「……ふん。別に、いいけどね。上が無能な方が能力発揮しやすいし。せいざいボクの足を引っ張らないでくれたまえ」

 アルフィンはいつものように憎まれ口を叩くが、その身体はじっとりと熱さを増していってるようだった。

 と、そこへ。

「ねえ、アルフィン。ここの工程なんだけど……」

 資料を片手に現れたシルビアが、部屋の入り口で立ち止まる。

 そして、僕とアルフィンがぴったりと寄り添い合っているのを見て、

「……あっ」と小さな声を漏らし、手元の紙束を取り落とした。
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