4 / 255
04:アジサイ
しおりを挟む
「先輩先輩、今日も雨が……以下略!」
「なら、言わなければいいだろうが」
「言いたくもなりますよ。ジメジメしていい加減ウザくて……そんな私の心を癒やしてくれるのはアジサイだけです。綺麗ですよね、アジサイって。私、この花が大好きです」
「確かに色鮮やかだな。ちなみにアジサイの花の色は何で決まるか知っているか?」
「今日は逆バージョンですね。ええっと……土の酸度で決まるんでしたっけ。アルカリ性なら赤、酸性なら青ですよね?」
「そうだ。品種によっては色が固定されているものもあるらしいがな。アジサイには『アントシアニン』という色素が含まれている。その色素がアルミニウムと結合すると、色が変化するわけだな。花の色は『アントシアニン』の量で決まる。酸性の土にはアルミニウムが溶け込んでいるから、酸性土で育てたアジサイは青くなる。逆にアルカリ性の土はアルミニウムが溶けにくいから、アルカリ性の土で育てたアジサイは赤くなるって寸法だな」
「土の性質で花の色を変えるわけですから、アジサイの花言葉の一つに『移り気』があるんですよね~」
「勝手な言い分だな。他の花だって環境によっては花の色は様々だ。それに人間だって育った環境で考え方や性格だって変わるだろうに……納得がいかない」
「先輩って意外にも熱いですよね。私、先輩って青紫色のアジサイの花言葉みたいに『冷淡』だって思っていましたけど。ほら、先輩って私に冷たいですし」
「俺はただ、伊藤に風紀委員としてまっとうになってほしいだけだ。俺と組むのが嫌なら左近に言ってコンビを解消してもらえ」
「……やっぱり冷たい」
キキキキキーーーーー!
「伊藤!」
「きゃ! な、なんですか! って危なっ! 私をひき殺すつもりですか、あの自転車!」
「伊藤、怪我はないか!」
「は、はい……」
「ふう……何事もなくてよかったな」
「先輩……私のこと、心配してくれたんですか?」
「当たり前だろうが。伊藤は俺の後輩だ。お前が俺の後輩である限り、護るのは当然だろ? だがな、少しは周りに注意しろ。お前はいつもいつも……」
「……先輩ってやっぱり青紫色のアジサイの花言葉みたいな人です。私、先輩に逆らってばかりなのに、なんだかんだでいつも私のこと、護ってくれますし。これって『辛抱強い愛情』なんですかね」
「なら、言わなければいいだろうが」
「言いたくもなりますよ。ジメジメしていい加減ウザくて……そんな私の心を癒やしてくれるのはアジサイだけです。綺麗ですよね、アジサイって。私、この花が大好きです」
「確かに色鮮やかだな。ちなみにアジサイの花の色は何で決まるか知っているか?」
「今日は逆バージョンですね。ええっと……土の酸度で決まるんでしたっけ。アルカリ性なら赤、酸性なら青ですよね?」
「そうだ。品種によっては色が固定されているものもあるらしいがな。アジサイには『アントシアニン』という色素が含まれている。その色素がアルミニウムと結合すると、色が変化するわけだな。花の色は『アントシアニン』の量で決まる。酸性の土にはアルミニウムが溶け込んでいるから、酸性土で育てたアジサイは青くなる。逆にアルカリ性の土はアルミニウムが溶けにくいから、アルカリ性の土で育てたアジサイは赤くなるって寸法だな」
「土の性質で花の色を変えるわけですから、アジサイの花言葉の一つに『移り気』があるんですよね~」
「勝手な言い分だな。他の花だって環境によっては花の色は様々だ。それに人間だって育った環境で考え方や性格だって変わるだろうに……納得がいかない」
「先輩って意外にも熱いですよね。私、先輩って青紫色のアジサイの花言葉みたいに『冷淡』だって思っていましたけど。ほら、先輩って私に冷たいですし」
「俺はただ、伊藤に風紀委員としてまっとうになってほしいだけだ。俺と組むのが嫌なら左近に言ってコンビを解消してもらえ」
「……やっぱり冷たい」
キキキキキーーーーー!
「伊藤!」
「きゃ! な、なんですか! って危なっ! 私をひき殺すつもりですか、あの自転車!」
「伊藤、怪我はないか!」
「は、はい……」
「ふう……何事もなくてよかったな」
「先輩……私のこと、心配してくれたんですか?」
「当たり前だろうが。伊藤は俺の後輩だ。お前が俺の後輩である限り、護るのは当然だろ? だがな、少しは周りに注意しろ。お前はいつもいつも……」
「……先輩ってやっぱり青紫色のアジサイの花言葉みたいな人です。私、先輩に逆らってばかりなのに、なんだかんだでいつも私のこと、護ってくれますし。これって『辛抱強い愛情』なんですかね」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
風紀委員 藤堂正道 -最愛の選択-
Keitetsu003
恋愛
終わりが失恋だとしても、彼らは愛し続けるだろう。愚かなまでに……。
不良の楽園と呼ばれる町、青島で『不良狩り』と呼ばれる風紀委員がいた。
その名は、藤堂正道。
不良達の起こす理不尽な行動が許せなくて、今日も自分の信念に基づいて不良と真っ向からぶつかっていた。
そんな正道の前に、青島高等学校最大の問題児があらわれる。
予想もしなかった、予測すらできなかった問題児に、正道はどう立ち向かっていくのか。
*この物語は様々な恋愛がテーマとなっています。
第一部……ハーレム
第三部……同性愛
第四部……失恋
番外編……友情
第五部~……家族愛
『アルファポリス』様のサイトで番外編『藤堂正道のおしゃべり』を投稿しています。もし、よろしければ読んでみてください。
『カクヨム』様『ネオページ』様で投稿しています。
尚、『第七部 俺達の家族 -団結編-』の『兄さんなんて大嫌いです! 藤堂正道SIDE』はカクヨム様のみ投稿していますので、そちらもぜひ寄ってみてください。
日々の欠片
小海音かなた
ライト文芸
日常にあったりなかったりするような、あったらいいなと思えるような、2000字以内の一話完結ショートストーリー集。
※一部、過去に公開した作品に加筆・修正を加えたものがございます。
『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています
六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。
しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。
「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる