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第四章
3.好きだ【4】
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「ヴォルに意見する数少ない方々なのですから、大切にしなくてはなりませんね」
部屋へ戻りながらもベンダーツさんとガルシアさんを思い浮かべ、私は自然と笑みを浮かべました。
あの方々は御自分の保身を考えず、ヴォルに対してでもダメな事はダメと声に出して下さいます。
「……そう言う受け取り方もあるのか」
「はい」
「いや……、なるほどな。確かに俺の周りにいる人間は基本、遠巻きに眺めてくるだけの奴等ばかり。大切に……か。まぁ、一番大切なのはメルだがな」
「えっ?」
そう口にしながら立ち止まるヴォルにつられ、私も足を止めて彼を見上げました。
でも真っ直ぐ見つめられてそう告げられると、ボンッと音が出そうな程顔に熱が集中するのが分かります。
ヴォルは時折、聞いているこちらが無性に恥ずかしくなる事を言う人ですよね。
「あ~、やっといらっしゃいましたか」
そんな私の後ろから、大きな声が響きました。──ガルシアさんです。
いつの間にか部屋の近くまで来ていたようでした。
「もう、待ちくたびれてしまいましたよ。さぁさぁ、早くいらして下さい」
「分かった。だが、文句はベンダーツに言ってくれ」
「はいはい、分かりました。さぁメルシャ様、すぐに温かいお茶を用意しますからね」
ヴォルの文句も半分聞きで、私にいつもの笑顔を見せてくれます。
「あ、はい。ありがとうございます、ガルシアさん」
私もガルシアさんに笑顔で返しました。
やっぱり、ヴォルにこのお二方がついてくれていて良かったです。お父様とお母様にはなれないでしょうけど、ヴォルの事をキチンと見てくださっているのが凄く伝わりますから。
「楽しそうだな、メル」
「はい、楽しいと言うより嬉しいです。ベンダーツさんとガルシアさんがいたから、今のヴォルがいるのだと分かったので」
「俺が?」
「はい。私は今のヴォルに会えて良かったです」
ニッコリと思った事を口にします。好きになって、良かったです。
「……そうか」
椅子に座ったヴォルの顔が少し赤いのは、この場合嬉しいのですかね?
追及して先程のように頭を押さえ込まれては困ります。はい、空気を読みますよ。
でも……、不意に先程のやり取りを思い出します。
私さっき、ヴォルに好きとか言われませんでした?そして私も、ヴォルの事を好きとか言いませんでした?
……………ぅきゃ~!どうしましょう!?──って言うか結婚しておいて今更なんですけど、初めてお互いの感情を告げ合ったのではありません?
「あら……。メルシャ様は赤くなったり青くなったり、お忙しいようですねぇ」
──っ?!
いつの間にか隣に来ていたガルシアさんです。驚きましたよ、素で。
いえいえ、お茶と軽い食事を持ってきて下さっただけなのですけど。
「あ、あはは……すみません。何かと感情が暴走中でして、ご迷惑をお掛けします」
「若いうちだけですよ、そうしていられるのは。あ、そうそう。ヴォルティ様、ご注文の品が届いておりますよ」
ニコニコ笑いながらも、ガルシアさんの手は仕事をしております。さすが、侍女長さんですね。
部屋へ戻りながらもベンダーツさんとガルシアさんを思い浮かべ、私は自然と笑みを浮かべました。
あの方々は御自分の保身を考えず、ヴォルに対してでもダメな事はダメと声に出して下さいます。
「……そう言う受け取り方もあるのか」
「はい」
「いや……、なるほどな。確かに俺の周りにいる人間は基本、遠巻きに眺めてくるだけの奴等ばかり。大切に……か。まぁ、一番大切なのはメルだがな」
「えっ?」
そう口にしながら立ち止まるヴォルにつられ、私も足を止めて彼を見上げました。
でも真っ直ぐ見つめられてそう告げられると、ボンッと音が出そうな程顔に熱が集中するのが分かります。
ヴォルは時折、聞いているこちらが無性に恥ずかしくなる事を言う人ですよね。
「あ~、やっといらっしゃいましたか」
そんな私の後ろから、大きな声が響きました。──ガルシアさんです。
いつの間にか部屋の近くまで来ていたようでした。
「もう、待ちくたびれてしまいましたよ。さぁさぁ、早くいらして下さい」
「分かった。だが、文句はベンダーツに言ってくれ」
「はいはい、分かりました。さぁメルシャ様、すぐに温かいお茶を用意しますからね」
ヴォルの文句も半分聞きで、私にいつもの笑顔を見せてくれます。
「あ、はい。ありがとうございます、ガルシアさん」
私もガルシアさんに笑顔で返しました。
やっぱり、ヴォルにこのお二方がついてくれていて良かったです。お父様とお母様にはなれないでしょうけど、ヴォルの事をキチンと見てくださっているのが凄く伝わりますから。
「楽しそうだな、メル」
「はい、楽しいと言うより嬉しいです。ベンダーツさんとガルシアさんがいたから、今のヴォルがいるのだと分かったので」
「俺が?」
「はい。私は今のヴォルに会えて良かったです」
ニッコリと思った事を口にします。好きになって、良かったです。
「……そうか」
椅子に座ったヴォルの顔が少し赤いのは、この場合嬉しいのですかね?
追及して先程のように頭を押さえ込まれては困ります。はい、空気を読みますよ。
でも……、不意に先程のやり取りを思い出します。
私さっき、ヴォルに好きとか言われませんでした?そして私も、ヴォルの事を好きとか言いませんでした?
……………ぅきゃ~!どうしましょう!?──って言うか結婚しておいて今更なんですけど、初めてお互いの感情を告げ合ったのではありません?
「あら……。メルシャ様は赤くなったり青くなったり、お忙しいようですねぇ」
──っ?!
いつの間にか隣に来ていたガルシアさんです。驚きましたよ、素で。
いえいえ、お茶と軽い食事を持ってきて下さっただけなのですけど。
「あ、あはは……すみません。何かと感情が暴走中でして、ご迷惑をお掛けします」
「若いうちだけですよ、そうしていられるのは。あ、そうそう。ヴォルティ様、ご注文の品が届いておりますよ」
ニコニコ笑いながらも、ガルシアさんの手は仕事をしております。さすが、侍女長さんですね。
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