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1006 レイジェスからのメンバー
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「んじゃあ兄ちゃんも来るって事だから、ユーリのおんぶは兄ちゃんな?兄ちゃんのが体でけぇんだから当然だよな?」
アラタがパウンド・フォーに同行する事が決まり、リカルドは満面の笑みでアラタに顔を向けた。
ユーリをおんぶするのは断固拒否、面倒なだけ、そう本人の前でここまで態度に出せるのは、本当に心臓が強い。ここまでくるとアラタも感心してしまいそうになる。
「いや、まぁ、俺はかまわないけどよ。ユーリは俺がおんぶしてもいいのか?」
遠慮がちにユーリに確認してみると、意外にもあっさりとした言葉が返ってきた。
「リカルドはやる気無いみたいだからいいよ。あんなに拒否られてまで頼むつもりもないし。でも手つきがいやらしかったらアバラ折るから。気を付けてね」
リカルドの態度に怒っているかと思ったが、ユーリも慣れたのかもしれない。
チラッと視線を送っただけで、あとは相手にもしていない。
「お、おう、安心しろ。俺はカチュア一筋だ」
「うん、冗談。アラタのそういうところは信用している」
ユーリなら本当に折りかねない。アラタは今までボディブローや、脛蹴りを何回もくらっているから、つい条件反射で腹をガードしてしまった。
だがユーリは真顔でさらっと冗談だと口にした。こういう冗談は心臓に悪いからやめてほしい。
「あははは、まったくお前達は面白いな。さて、アラタの光の力、ユーリの白魔法、リカルドの経験と来てだが、もう一人・・・アゲハ、キミも一緒に来てくれないか?」
レイチェルはアラタとユーリとリカルド、パウンド・フォーに連れて行く三人の顔を準備見た後、端の席に座っているアゲハに声をかけた。
「え?私も?別にいいけど、なんで?」
指名された事が意外だったようだ。自分の顔に指先を向けて理由をたずねる。
「アゲハは元帝国軍師団長だ。帝国の地理に詳しいだろ?パウンド・フォーについても、色々知ってるんじゃないのか?」
パウンド・フォーは帝国との国境にあるため、クインズベリーとしても地形や生態系についてある程度の情報は持っている。
だがそれは、クインズベリー側から調べた情報である。最近まで帝国にいたアゲハは、帝国しか知りえない情報を持っているだろう。それが現地で生かされるのではないか?レイチェルはそう考えて、アゲハに同行を要請した。
「あー、なるほどね、いいよ、分かった。師団長としてパウンド・フォーに入った事もあるから、私の知識も役に立つと思う。一緒に行こうか」
ニヤっと楽しそうな笑みを浮かべて、アゲハが了承する。
レイチェルは、これで全員揃った、と言い、レイジェスからは合計五人がパウンド・フォーへ行く事になった。
それからは、明日の出発時間や持ち物など、細かい話しに入り、最後に店に残るメンバーへの引継ぎなどが話し合われた。
「う~ん、まぁしかたねぇのは分かんだけど、ぶっちゃけ五人揃って二週間も店にいないのは、ちょっと大変だよな」
ジャレットは腕を組みながら、顎を掴むように手を当て、眉を寄せて唸っている。
レイチェルは城に行く事が多くなったため、最近では週の半分程度しか出勤していないが、それでも出勤した時には溜まった仕事を片付けたり、武器だけでなく、売り場全体を見てまわるため、変わらず貴重な戦力である。
それにくわえて、アラタ、ユーリ、リカルド、アゲハと、一度に五人、二週間も不在になると、残り全員が毎日出勤して店を回さなければならないくらい、忙しくなるのは確実だった。
「ジャレット、しかたないわよ。レイチェル達が戻るまでは、私達で頑張りましょう。レイチェル達が危険な場所に行く事を考えたら、二週間休み無しなんて苦労でもなんでもないわ」
シルヴィアが穏やかな口調で声をかけると、ジャレットはパーマがかった長い金髪を指先で摘み、う~ん、と唸った。
「ああ、いや、違う違う、俺の言い方が悪かったな。そりゃ俺もシーちゃんの言う通りだと思うぜ。ただ、最近の忙しさを考えると、お客さんに迷惑かけそうでよ。今だって午後のピークはメインレジに二人入るくらい忙しいし、買い取りだって翌日に持ち越しが出てるだろ?それに部門ごとの接客もあるじゃん?お客さんの事考えると、ちょっとなんとかしたいんだけど・・・まぁ、しかたねぇな。待たせた人には割引券でも出して対応すっか」
ジャレットは自分に言い聞かせるようにして、話しをまとめた。
確かにここ最近のレイジェスは忙しい。町の人達はどこからか情報を得て、帝国との緊張状態が高まっていると感じているのだ。
そのため少しでも手元にお金を置いておきたいとして、不用品を売りに来る人も増えているし、その反面、戦いに備えて武器や防具を買いに来る人も増えている。
回すだけなら回せるが、レジにしろ接客にしろ、おろそかになってしまう部分が出て来るだろう。
自分達はあくまでレイジェスの店員である。店を護る事、そして店に来るお客に満足してもらう事を第一に考えるべきだ。
そのジャレットの想いは、シルヴィアもレイチェルも、全員に十分伝わっていた。
「あ、それならエルのお母さんに手伝ってもらうのはどう?」
思いついたように提案したのはユーリである。
まだ8歳のエル・ラムナリンは、以前レイジェスに襲撃をかけてきた、ディーロ兄弟から助けてもらった経緯があり、ユーリに特になついている。
レイジェスには正式な雇用をされているわけではないが、自由出勤で日中だけ手伝いに来ているのだ。
「ん?エっちゃんのお母さん?」
ジャレットが聞き返すと、ユーリは一度頷いてから詳細を話し始めた。
「そう。この前、エルとお昼を食べた時に言ってた。エルのお母さん、家事の合間にできる仕事を探してるみたい。今まではエルが小さかったから家にいたけど、エルがレイジェスに来るようになってから、時間に余裕ができたんだって。エルと一緒に働いてもらったらどう?」
「家事の合間か・・・午前10時から夕方5時までって感じか?エっちゃんのお母さんって、おっとりした感じで人付き合い良さそうだから、接客に向いてるかもな。レイチー、どうだ?」
「私はいいと思うぞ。エルの迎えに来た時に話したりするが、気配りが上手な人だと思う。人手が足りないんだ、明日にでも話してみてほしい。みんなはどうだ?」
ジャレットとレイチェルの意見が採用であるならば、反対する者はいない。
全員が、いいと思う、と答えたため、エルの母親をスカウトする事で話はまとまった。
「よし、とりあえず一人確保だな。まぁ、あとはこっちでなんとかするから、レイチー達は自分の任務に集中してくれ。とにかく無事に帰って来い。俺からはそれだけだ」
ジャレットが話しを締めくくり、話しに一段落がついた。
アラタがパウンド・フォーに同行する事が決まり、リカルドは満面の笑みでアラタに顔を向けた。
ユーリをおんぶするのは断固拒否、面倒なだけ、そう本人の前でここまで態度に出せるのは、本当に心臓が強い。ここまでくるとアラタも感心してしまいそうになる。
「いや、まぁ、俺はかまわないけどよ。ユーリは俺がおんぶしてもいいのか?」
遠慮がちにユーリに確認してみると、意外にもあっさりとした言葉が返ってきた。
「リカルドはやる気無いみたいだからいいよ。あんなに拒否られてまで頼むつもりもないし。でも手つきがいやらしかったらアバラ折るから。気を付けてね」
リカルドの態度に怒っているかと思ったが、ユーリも慣れたのかもしれない。
チラッと視線を送っただけで、あとは相手にもしていない。
「お、おう、安心しろ。俺はカチュア一筋だ」
「うん、冗談。アラタのそういうところは信用している」
ユーリなら本当に折りかねない。アラタは今までボディブローや、脛蹴りを何回もくらっているから、つい条件反射で腹をガードしてしまった。
だがユーリは真顔でさらっと冗談だと口にした。こういう冗談は心臓に悪いからやめてほしい。
「あははは、まったくお前達は面白いな。さて、アラタの光の力、ユーリの白魔法、リカルドの経験と来てだが、もう一人・・・アゲハ、キミも一緒に来てくれないか?」
レイチェルはアラタとユーリとリカルド、パウンド・フォーに連れて行く三人の顔を準備見た後、端の席に座っているアゲハに声をかけた。
「え?私も?別にいいけど、なんで?」
指名された事が意外だったようだ。自分の顔に指先を向けて理由をたずねる。
「アゲハは元帝国軍師団長だ。帝国の地理に詳しいだろ?パウンド・フォーについても、色々知ってるんじゃないのか?」
パウンド・フォーは帝国との国境にあるため、クインズベリーとしても地形や生態系についてある程度の情報は持っている。
だがそれは、クインズベリー側から調べた情報である。最近まで帝国にいたアゲハは、帝国しか知りえない情報を持っているだろう。それが現地で生かされるのではないか?レイチェルはそう考えて、アゲハに同行を要請した。
「あー、なるほどね、いいよ、分かった。師団長としてパウンド・フォーに入った事もあるから、私の知識も役に立つと思う。一緒に行こうか」
ニヤっと楽しそうな笑みを浮かべて、アゲハが了承する。
レイチェルは、これで全員揃った、と言い、レイジェスからは合計五人がパウンド・フォーへ行く事になった。
それからは、明日の出発時間や持ち物など、細かい話しに入り、最後に店に残るメンバーへの引継ぎなどが話し合われた。
「う~ん、まぁしかたねぇのは分かんだけど、ぶっちゃけ五人揃って二週間も店にいないのは、ちょっと大変だよな」
ジャレットは腕を組みながら、顎を掴むように手を当て、眉を寄せて唸っている。
レイチェルは城に行く事が多くなったため、最近では週の半分程度しか出勤していないが、それでも出勤した時には溜まった仕事を片付けたり、武器だけでなく、売り場全体を見てまわるため、変わらず貴重な戦力である。
それにくわえて、アラタ、ユーリ、リカルド、アゲハと、一度に五人、二週間も不在になると、残り全員が毎日出勤して店を回さなければならないくらい、忙しくなるのは確実だった。
「ジャレット、しかたないわよ。レイチェル達が戻るまでは、私達で頑張りましょう。レイチェル達が危険な場所に行く事を考えたら、二週間休み無しなんて苦労でもなんでもないわ」
シルヴィアが穏やかな口調で声をかけると、ジャレットはパーマがかった長い金髪を指先で摘み、う~ん、と唸った。
「ああ、いや、違う違う、俺の言い方が悪かったな。そりゃ俺もシーちゃんの言う通りだと思うぜ。ただ、最近の忙しさを考えると、お客さんに迷惑かけそうでよ。今だって午後のピークはメインレジに二人入るくらい忙しいし、買い取りだって翌日に持ち越しが出てるだろ?それに部門ごとの接客もあるじゃん?お客さんの事考えると、ちょっとなんとかしたいんだけど・・・まぁ、しかたねぇな。待たせた人には割引券でも出して対応すっか」
ジャレットは自分に言い聞かせるようにして、話しをまとめた。
確かにここ最近のレイジェスは忙しい。町の人達はどこからか情報を得て、帝国との緊張状態が高まっていると感じているのだ。
そのため少しでも手元にお金を置いておきたいとして、不用品を売りに来る人も増えているし、その反面、戦いに備えて武器や防具を買いに来る人も増えている。
回すだけなら回せるが、レジにしろ接客にしろ、おろそかになってしまう部分が出て来るだろう。
自分達はあくまでレイジェスの店員である。店を護る事、そして店に来るお客に満足してもらう事を第一に考えるべきだ。
そのジャレットの想いは、シルヴィアもレイチェルも、全員に十分伝わっていた。
「あ、それならエルのお母さんに手伝ってもらうのはどう?」
思いついたように提案したのはユーリである。
まだ8歳のエル・ラムナリンは、以前レイジェスに襲撃をかけてきた、ディーロ兄弟から助けてもらった経緯があり、ユーリに特になついている。
レイジェスには正式な雇用をされているわけではないが、自由出勤で日中だけ手伝いに来ているのだ。
「ん?エっちゃんのお母さん?」
ジャレットが聞き返すと、ユーリは一度頷いてから詳細を話し始めた。
「そう。この前、エルとお昼を食べた時に言ってた。エルのお母さん、家事の合間にできる仕事を探してるみたい。今まではエルが小さかったから家にいたけど、エルがレイジェスに来るようになってから、時間に余裕ができたんだって。エルと一緒に働いてもらったらどう?」
「家事の合間か・・・午前10時から夕方5時までって感じか?エっちゃんのお母さんって、おっとりした感じで人付き合い良さそうだから、接客に向いてるかもな。レイチー、どうだ?」
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ジャレットとレイチェルの意見が採用であるならば、反対する者はいない。
全員が、いいと思う、と答えたため、エルの母親をスカウトする事で話はまとまった。
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