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1022 形
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「レイマート様、蛇使いは?」
「ああ、さっきの揺れと爆風で、崖下に落ちたのは見た」
フィルの質問にレイマートは、視線を後ろ、自分が出て来た樹々の奥に向けながら答えた。
「あの男・・・見るからに体力型では無さそうだし、そのまま死んだって事も・・・」
エミリーが腕を組んで考えるように話すと、レイマートは首を横に振って答えた。
「いや、その可能性は低いな。あの男は偽国王やトレバーと同類で、闇の力を宿していた。崖から落ちた程度で死んだとは考えにくい」
「闇・・・そうでしたか、いえ、それは当たり前と思うべきですよね。闇の蛇の主人なんですから、当然闇を持っていますよね」
偽国王やトレバーと同類という言葉に、エミリーは一瞬驚いた反応を見せたが、すぐに頷いて言葉を並べながら自分を納得させた。
「レイマート様、ところで黒い蛇と黄色の蛇は倒されたのですか?」
エミリーとの会話の区切りがついたところで、ロゼが問いかけた。
黄色の蛇を追って行ったレイマートが、一人で戻って来たのだから、当然蛇は始末したのだろう。
だが状況は正確に確認しておかなければならない。
「黄色の蛇は始末した。だが黒い蛇は分からない。蛇使いと一緒に俺を追いかけてきたんだが、あの揺れと爆風で見失ってそれっきりだ。蛇使いと一緒に崖下に落ちたのかもしれないが、見た限りではいなかったな」
「そうでしたか・・・あれだけ大きな蛇ですから、近くにいたら気付くと思います。見えないという事は、どこかに隠れてこちらの様子をうかがっているのかもしれません。ここは敵地ですし気を付けましょう」
ロゼの言う通り、この山にいる限り決して油断はできない。
蛇使いの死体も確認していない以上、敵はまだ生きていると考え行動するべきだ。
「そうだな、ロゼの言う通り油断はできない。ヤツらは生きていると思って警戒するべきだな。ところで、この揺れと爆風の原因はなんだ?お前達が何かしたんじゃないのか?」
レイマートは自分の前に立つ三人を、順に見ながら問いかけた。
黄色い大蛇トランを追って行ったレイマートは、フィルが大蛇スターンを風魔法で空高く上げて、落下させたところは見ていない。
「ああ、それは・・・」
この事態を引き起こした張本人のフィルが、レイマートに事の経緯を説明すると、レイマートは呆れたように眉をしかめて苦笑いした。
「・・・おいおい、フィルよぉ、相変わらずムチャすんなぁ。あんだけでけぇのを空から落としたんなら、そりゃこうなっても不思議じゃねぇな。俺は山が崩壊したかと思ったんだぜ?びびらせんなよ」
「はは、まぁ結果的に蛇共を一層できたんだし、良かったじゃないですか」
後ろ手に頭を掻きながら、ごまかすように笑うフィルに、レイマートは溜息をついた。
「はぁ・・・まぁいいや。それで、その蛇は死んだのか?」
「あ、まだ確認はしてないです。俺らもさっき起きたばかりなんで」
フィルの返事を聞いて、レイマートはフィル達の背中越しに、大蛇の落下地点と思われる大穴に目を向けた。
10メートル級の大蛇スターンが落下した事で、完全に山の地形が変わっていた。
大きく抉れた地面から濛々と立ち昇る土煙は、未だ治まる気配を見せない。落下点を中心に放射状に伸びた地割れは、人一人が挟まる事ができるくらいの間隔幅があり、底の方は肉眼では見えないくらい暗くて深い。
「フィル、あの土煙を風で飛ばせるか?いるとしたらあそこだろ?」
蛇の生死を確認したいが、土煙のせいで見る事ができない。レイマートの要求にフィルはコクリと頷いた。
「そのくらいの魔力は残ってますよ・・・っと!」
空まで立ち昇る土煙に向かって右手を出すと、フィルが風の魔力を撃ちこむ。
風を叩きつけられた煙は一瞬だけ大きく歪むと、空気に混ぜられるように散り散りに散らされ、そして消えて行った。
煙が消えると、大蛇の落下地点が鮮明に見えるようになる。
「どうです?あ、あれじゃないですかって・・・あれ?」
土を被ってはいるが、巨大な胴体や尻尾は隠しきれない。
大蛇を見つけたフィルは指を差してレイマートに教えようとして、そして眉間にシワを寄せて目を細めた。
「・・・こいつは・・・どういう事だ?」
レイマートもフィルと同じく、大蛇を見て怪訝な声を出した。
レイマートとフィルの一歩後ろに立っていたエミリーとロゼも、大蛇を見て首を傾げている。
「え、なんで・・・だって、あの高さだったんだよ・・・」
「これが、闇の力なの?・・・あの高さから落ちて、あれだけの衝撃だったのに・・・・・」
エミリーとロゼは、今は自分達が目にしているものがとても信じられなかった。
何十メートルもの高さから落下した大蛇。その衝撃は山の一角を崩壊させ、地割れを起こし、爆風は樹々を薙ぎ倒す程の破壊力だった。
それなのに・・・・・
「形がそっくり残ってやがる・・・しかも無傷だ」
レイマート達四人の目に映っているものは、原型をそっくりそのまま残した茶褐色の大蛇だった。
「ああ、さっきの揺れと爆風で、崖下に落ちたのは見た」
フィルの質問にレイマートは、視線を後ろ、自分が出て来た樹々の奥に向けながら答えた。
「あの男・・・見るからに体力型では無さそうだし、そのまま死んだって事も・・・」
エミリーが腕を組んで考えるように話すと、レイマートは首を横に振って答えた。
「いや、その可能性は低いな。あの男は偽国王やトレバーと同類で、闇の力を宿していた。崖から落ちた程度で死んだとは考えにくい」
「闇・・・そうでしたか、いえ、それは当たり前と思うべきですよね。闇の蛇の主人なんですから、当然闇を持っていますよね」
偽国王やトレバーと同類という言葉に、エミリーは一瞬驚いた反応を見せたが、すぐに頷いて言葉を並べながら自分を納得させた。
「レイマート様、ところで黒い蛇と黄色の蛇は倒されたのですか?」
エミリーとの会話の区切りがついたところで、ロゼが問いかけた。
黄色の蛇を追って行ったレイマートが、一人で戻って来たのだから、当然蛇は始末したのだろう。
だが状況は正確に確認しておかなければならない。
「黄色の蛇は始末した。だが黒い蛇は分からない。蛇使いと一緒に俺を追いかけてきたんだが、あの揺れと爆風で見失ってそれっきりだ。蛇使いと一緒に崖下に落ちたのかもしれないが、見た限りではいなかったな」
「そうでしたか・・・あれだけ大きな蛇ですから、近くにいたら気付くと思います。見えないという事は、どこかに隠れてこちらの様子をうかがっているのかもしれません。ここは敵地ですし気を付けましょう」
ロゼの言う通り、この山にいる限り決して油断はできない。
蛇使いの死体も確認していない以上、敵はまだ生きていると考え行動するべきだ。
「そうだな、ロゼの言う通り油断はできない。ヤツらは生きていると思って警戒するべきだな。ところで、この揺れと爆風の原因はなんだ?お前達が何かしたんじゃないのか?」
レイマートは自分の前に立つ三人を、順に見ながら問いかけた。
黄色い大蛇トランを追って行ったレイマートは、フィルが大蛇スターンを風魔法で空高く上げて、落下させたところは見ていない。
「ああ、それは・・・」
この事態を引き起こした張本人のフィルが、レイマートに事の経緯を説明すると、レイマートは呆れたように眉をしかめて苦笑いした。
「・・・おいおい、フィルよぉ、相変わらずムチャすんなぁ。あんだけでけぇのを空から落としたんなら、そりゃこうなっても不思議じゃねぇな。俺は山が崩壊したかと思ったんだぜ?びびらせんなよ」
「はは、まぁ結果的に蛇共を一層できたんだし、良かったじゃないですか」
後ろ手に頭を掻きながら、ごまかすように笑うフィルに、レイマートは溜息をついた。
「はぁ・・・まぁいいや。それで、その蛇は死んだのか?」
「あ、まだ確認はしてないです。俺らもさっき起きたばかりなんで」
フィルの返事を聞いて、レイマートはフィル達の背中越しに、大蛇の落下地点と思われる大穴に目を向けた。
10メートル級の大蛇スターンが落下した事で、完全に山の地形が変わっていた。
大きく抉れた地面から濛々と立ち昇る土煙は、未だ治まる気配を見せない。落下点を中心に放射状に伸びた地割れは、人一人が挟まる事ができるくらいの間隔幅があり、底の方は肉眼では見えないくらい暗くて深い。
「フィル、あの土煙を風で飛ばせるか?いるとしたらあそこだろ?」
蛇の生死を確認したいが、土煙のせいで見る事ができない。レイマートの要求にフィルはコクリと頷いた。
「そのくらいの魔力は残ってますよ・・・っと!」
空まで立ち昇る土煙に向かって右手を出すと、フィルが風の魔力を撃ちこむ。
風を叩きつけられた煙は一瞬だけ大きく歪むと、空気に混ぜられるように散り散りに散らされ、そして消えて行った。
煙が消えると、大蛇の落下地点が鮮明に見えるようになる。
「どうです?あ、あれじゃないですかって・・・あれ?」
土を被ってはいるが、巨大な胴体や尻尾は隠しきれない。
大蛇を見つけたフィルは指を差してレイマートに教えようとして、そして眉間にシワを寄せて目を細めた。
「・・・こいつは・・・どういう事だ?」
レイマートもフィルと同じく、大蛇を見て怪訝な声を出した。
レイマートとフィルの一歩後ろに立っていたエミリーとロゼも、大蛇を見て首を傾げている。
「え、なんで・・・だって、あの高さだったんだよ・・・」
「これが、闇の力なの?・・・あの高さから落ちて、あれだけの衝撃だったのに・・・・・」
エミリーとロゼは、今は自分達が目にしているものがとても信じられなかった。
何十メートルもの高さから落下した大蛇。その衝撃は山の一角を崩壊させ、地割れを起こし、爆風は樹々を薙ぎ倒す程の破壊力だった。
それなのに・・・・・
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