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謎の男から実験に協力してくれと迫られたんだが?
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ごく自然に腰を抱き寄せられ、先生の雄っぱいが俺の頬に押し付けられる。
た、大切な人って……嬉しいし、俺にとっても先生は大事な存在だけどさ……
初対面の人相手に堂々と紹介されただけでなく、スキンシップという追い打ちまでかけられて一気に全身の温度が急上昇する。俺はただ頷くしか出来なかった。
「おぉっ! 君が噂の! 何と素晴らしい!! 是非解ぼ、いや実験に協力してくれないだろうか!?」
興奮、してるのか? 顔を上気させながら男性が俺に詰め寄ってくる。
というか今この人、解剖って言いかけなかったか!?
身の危険を感じた俺は慌ててグレイ先生の後ろに隠れた。大きな手が、大丈夫だよって言ってくれているみたいに頭を優しく撫でてくれた。
「こら、セレスト落ち着きなさい。シュン君が怯えているだろう」
頼もしい腕が俺をそっと抱き締める。青い瞳が呆れたように眼鏡の男性を見つめ、たしなめた。
「あぁ、驚かせてしまってすまない。こんなに珍しい魔力の持ち主は初めてだったからつい興奮してしまってね」
セレストと呼ばれた男性は申し訳なさそうに眉を下げ、懐から黒いケースを取り出して俺の目の前に差し出してくる。
受け取り給え、と促されるまま箱を取り、開けると先生から貰ったラピスラズリのブレスレットが収まっていた。
え、じゃあもしかして……術を施してくれた先生の知り合いって……
「強力な障壁が発動するように調整しておいた。以前は術が弱かったせいで怖い思いをさせてしまったみたいだな。申し訳ない」
「いえ、ありがとうございます。これに術をかけてくれたのってセレストさんだったんですね」
「彼は魔術の研究者でね、特に禁術を専門にしているんだよ」
グレイ先生が俺の腕にブレスレットをはめながら言い添える。
「そう、禁術といえば君! 別次元から召喚されたんだってね! いやー益々興味深い! 血液、いや爪の先でも髪の毛一本でもいい! 君のサンプルを私にくれないか!?」
また、息を荒くしながらセレストさんが俺の両手を握り締めてきた。スゴい人……なんだろうけど、なんか残念な感じだな。いや、研究に真剣だからこうなっちゃうのかな?
「セーレースート……いい加減にしないか」
グレイ先生が俺からセレストさんを引き剥がしてくれて、庇うように背に隠す。それでもセレストさんは諦めきれないのか必死な顔で先生に訴えた。
「しかしだなグレイ、こんな貴重な人材にお目にかかれるのは滅多に……すまなかった、私が悪かったからその顔を止めてくれ」
急に声をしぼませたセレストさん。真っ青だ。お化けでも見たような顔で肩をブルブル震わせている。
怒ってくれてるんだな……先生。俺からはその表情は見えないけれど、彼の怯えようからとても恐ろしい形相をしているのが伝わった。
「……えっと、先生。別に髪の毛くらいなら俺、いいですよ?」
なんか可哀想だし。一本くらいなら問題ないし。人体実験みたく全身弄られるのはゴメンだけどさ。
「シュン君……君のそういうところを私は非常に好ましく思っているけどね、彼を図に乗らせては」
「本当かいっ!? よければ数本ほど、この瓶に入れてくれるとありが……」
息を吹き返したかのように俺に迫ってくるセレストさんの頭に、先生の手刀が勢いよく振り下ろされた。
た、大切な人って……嬉しいし、俺にとっても先生は大事な存在だけどさ……
初対面の人相手に堂々と紹介されただけでなく、スキンシップという追い打ちまでかけられて一気に全身の温度が急上昇する。俺はただ頷くしか出来なかった。
「おぉっ! 君が噂の! 何と素晴らしい!! 是非解ぼ、いや実験に協力してくれないだろうか!?」
興奮、してるのか? 顔を上気させながら男性が俺に詰め寄ってくる。
というか今この人、解剖って言いかけなかったか!?
身の危険を感じた俺は慌ててグレイ先生の後ろに隠れた。大きな手が、大丈夫だよって言ってくれているみたいに頭を優しく撫でてくれた。
「こら、セレスト落ち着きなさい。シュン君が怯えているだろう」
頼もしい腕が俺をそっと抱き締める。青い瞳が呆れたように眼鏡の男性を見つめ、たしなめた。
「あぁ、驚かせてしまってすまない。こんなに珍しい魔力の持ち主は初めてだったからつい興奮してしまってね」
セレストと呼ばれた男性は申し訳なさそうに眉を下げ、懐から黒いケースを取り出して俺の目の前に差し出してくる。
受け取り給え、と促されるまま箱を取り、開けると先生から貰ったラピスラズリのブレスレットが収まっていた。
え、じゃあもしかして……術を施してくれた先生の知り合いって……
「強力な障壁が発動するように調整しておいた。以前は術が弱かったせいで怖い思いをさせてしまったみたいだな。申し訳ない」
「いえ、ありがとうございます。これに術をかけてくれたのってセレストさんだったんですね」
「彼は魔術の研究者でね、特に禁術を専門にしているんだよ」
グレイ先生が俺の腕にブレスレットをはめながら言い添える。
「そう、禁術といえば君! 別次元から召喚されたんだってね! いやー益々興味深い! 血液、いや爪の先でも髪の毛一本でもいい! 君のサンプルを私にくれないか!?」
また、息を荒くしながらセレストさんが俺の両手を握り締めてきた。スゴい人……なんだろうけど、なんか残念な感じだな。いや、研究に真剣だからこうなっちゃうのかな?
「セーレースート……いい加減にしないか」
グレイ先生が俺からセレストさんを引き剥がしてくれて、庇うように背に隠す。それでもセレストさんは諦めきれないのか必死な顔で先生に訴えた。
「しかしだなグレイ、こんな貴重な人材にお目にかかれるのは滅多に……すまなかった、私が悪かったからその顔を止めてくれ」
急に声をしぼませたセレストさん。真っ青だ。お化けでも見たような顔で肩をブルブル震わせている。
怒ってくれてるんだな……先生。俺からはその表情は見えないけれど、彼の怯えようからとても恐ろしい形相をしているのが伝わった。
「……えっと、先生。別に髪の毛くらいなら俺、いいですよ?」
なんか可哀想だし。一本くらいなら問題ないし。人体実験みたく全身弄られるのはゴメンだけどさ。
「シュン君……君のそういうところを私は非常に好ましく思っているけどね、彼を図に乗らせては」
「本当かいっ!? よければ数本ほど、この瓶に入れてくれるとありが……」
息を吹き返したかのように俺に迫ってくるセレストさんの頭に、先生の手刀が勢いよく振り下ろされた。
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