『完結・R18』公爵様は異世界転移したモブ顔の私を溺愛しているそうですが、私はそれになかなか気付きませんでした。

カヨワイさつき

文字の大きさ
23 / 24

21、あっ、なぜ、こうなった?*

しおりを挟む
*少しだけR指定入ります。
念のため前後左右、とくに背後にご注意下さい。





「まだ、わからないのかい?」
「……ご、ご迷惑をおかけしてす、すみ…」
「わからないなら、態度で……。」
私、え~と名前…マリです。
よし茉莉がんばるのよ!
今、わけわからないけど非常事態です。
頭をフル回転しながら、相手の言葉に対応していました。ですが、私の返答を途中で遮られました。
さらにさらに、あり得ない事に、超超超イケメンさまでいらっしゃいます、クロート公爵である リアム・ノア・クロート様に抱きしめられてます。
ここは、公爵邸の応接室に当たる場所で話し合いをしてました。
このまま公爵邸でお世話になり続けるのも、心苦しいので洗濯メイド、お皿洗い、お掃除などさせて欲しいと伝えたのだった。
以前お世話係という仕事だったけど、仕事と言える仕事ではなく、超超超イケメンの公爵様を起こしたり、寝ぼけているのかそのまま抱きしめられたり、家令であるマシューさんに助けられたり、お食事の介助?"あーん"したり、遅かったからか手を握り込まれ、カラトリーと私の手ごと自分でお召し上がりになったりしてました。その他は、リアム様のお風呂あがりに紅茶を淹れたり(マシューさんとメアリーさんに仕込まれました。)なんだか覚えが悪いからか、マシューさんとメアリーさんに色んな意味で助けられ、リアムさまから脱出したりの毎日。
外に働きにいこうとしたら、女性の数が極めて少なく
禁止されている奴隷売買や誘拐などされるらしい。
お外に行く時は、少なくとも護衛5人以上はつけた方がいいらしい。
5人……。
多いと思っていたら、これでも少ないと言われました。

そんなことより、いま、イマ、今、私ピンチです!!
「やっ……ダメッ…ッ」
超超超イケメンであるリアム様の顔が近づき、たくましいムネ?大胸筋?を押し返したものの、押し返せないまま柔らかなソファーに押し倒されてしまいました。
照れてる、照れてるのに現実味ないリアム様の行動になんで私なんかにしてるんだろうかとか、女性の数が少ないから、公爵という立場であるリアム様は、女性と結婚して後継者を作らなければならない。
その後継者を産む為、女性が必要。
少ない女性、たまたまここに来た私。
身寄りもない、私。
カッコウのエサ……。
わからない事だらけのこの世界、リアルに超超超イケメンに迫られても免疫のない私は、挙動不審になるだけだった。
「……マリ?」
「あッ……やっぁぁ」
キスをしようとするリアム様にビックリし、動かせた手手で慌てて自分の口を押さえた。
セ、セーフ。
「マリ!」
抵抗されたのが面白くなかったからか、リアム様の視線はコワッ……挑発的になり、私の口にある手をペロッと舐めてきた。
「んんっ!!」
ニヤリと笑うリアム様の顔面偏差は高すぎて、ヤバい。尊い!!
「可愛い……。」
リアム様は、無口で少し不器用なのに紳士的で……草食系男子?よ、ね?!
「オ、オオカミ……?」
肉食?
うっかり見惚れているとリアム様の口角が更にあがった。
「……!!」
高級なふかふかのソファーもミシッってなるんだと頭の片隅で思った。
「まっ、まっ……てぇ!!」
「んっ?なぜ?」
チュッ。
「!!!」
くるぶしまであったはずの、歩きにくいと思っていたドレスのスソが、いつのまにか私の太ももに合った。
リアム様の身体を私、カニバサミ?
色気がない表現だけど、ソファーの上で私の上に覆いかぶさるようなイケメンを、私はカニバサミしてます。
この世界にカニはいるのかな?
魔物あつかいなのかな?
カニバサミをしている私が魔物?
イケメンを食べるカニ?!
「マリ、私は…忌み嫌われる色で君とは正反対の存在だ。だが、君は…私の勘違いかもしれないが……。さげずんだ目や、嫌そうな顔をしない。それが、私にとって、どんなに嬉しい事なのかわからないかもしれないが、すまないが、私は君を手放したくない。」
長いリアム様の指先が私の頬から唇をなぞった。
ドキドキしていた私の身体にぞくりと何かが走った。
「君がいなくなった時、どんなに恐ろしかったか……長い間見つからず、もう死んだ方がいいのかもと思った。だが、マシューやメアリーたちに、領主としての仕事を今まで以上に積み込まれ領地の視察と称して君を必死に探した。……戻ってきてくれてありがとう。もう、私のそばから消えないでくれ!!君の為の部屋も君が好きな物も、君の安全も、仕事が欲しいなら私のそばにいるという仕事……仕事でいいから……いてくれ。君が……マリが好きなんだ。愛してる。私の妻になってくれ。」
私は驚くしかなかった。
見つめ合ったままどちらも動かなかった。
目を逸らしたら負けだと思った。
アクアマリンの瞳からポタリと雫が落ちてきた。
「……はい。」
「いい……のか?」
「はい。私も…リアム様な事(気になってました。)」
銀色の髪の毛がキラキラ光っていた。
顔面偏差値がものすごく高いリアム様のお顔がせまり、唇に触れてしまいそうになった。
思わず横を向いてしまったわたしは悪くない。
顔面偏差値が高すぎるリアム様が悪い?
何度もお預けされ気に入らないのか、"マリ"と左の耳もとにささやかれたあと、ほほを舐められた。
「ひゃぁっ……えっ?」
リアム様のアクアマリンの瞳がなぜか温度が高い炎の様にみえた。
「その綺麗な目を閉じてくれないか?」
君の瞳に私だけが写ってることが嬉しくて、めちゃくちゃにしてしまいそうだ。
ボソッと言われた言葉に、慌てて目を閉じると唇に意外と柔らかで湿った感触が伝わった。
「ンっ……。」
私を引き寄せる様にリアム様の大きな手が私の耳や頬に触れた。
温かな手にわずかに力が入りながらも、いったん離された唇に私はなぜか寂しさを感じてしまった。
「いや…もっと……」
無意識のうちに言った言葉にリアム様の表情は、今までに見た事がないくらいの笑顔になった。
「あっ…(ちがっ)。」
自分が言った言葉を理解した瞬間、顔や耳に熱が集まるのがわかった。
いったん離された唇に角度を変え何度も啄(ついば)まれてしまった。
その初めての感触が驚くほど心地よくて、自分から吸い付いているのか、リアム様に吸われているのかわからないくらい滑った舌を絡ませていた。
上も下ももう舐めたり吸い付いた所がないくらい触れ合っていると、なぜか唇だけでは物足りないと感じてしまった。
「……はっ、ぁぁ……んっ。」
妙な気分とはこの事なのかな?
もっと違う刺激が欲しくなった私は、肉食?
妄想だけでの知識はわりとあった気がするけど、リードされた妄想ばかりだったので自分がどう動いたらいいのかわからなかった。
気の利いたセリフも言うべきなのかな?と思いながらも、あまりにも長いキスに、これでいいのかなぁと思ってしまった。
唇だけでドキドキし、気持ちよくなり、想像・妄想だけでは感じえなかった不思議な体験に溺れながらも不安になった。
何か言わなければ……。
「やぁ……やって!!」
「!!!」
見開いたアクアマリンの瞳とガッツリ目が合った。
「い、いいんだな?こ、婚姻までは我慢しようとしたが……いいんだな?」 
「は、初めてじゃないと、婚姻できないんですか?」
セリフを間違えたと思った時には、もう遅かった。
言い終わってしまった。
「マリ…き、き…君は、け、経験が……。」
「ち、違います。間違えました!!」
「間違え?!マリは、私とするのを……。」
満面の笑みだったはずのリアム様は、今にも泣きそうというか綺麗な瞳からポロポロと雫が流れていた。
「ちがっ、その違うじゃなくて、セリフが違うの違うで!!」
自分で何を言ってるかわからなくなってしまっていた。
落ち着こう。
落ち着かなければダメ。
私は何度も目を閉じて深呼吸した。
「!!!」
目をパチッと開けた。
相変わらず、私はリアム様に押し倒された状態だと思う。リアム様の流れる涙が私に落ちてくる。
「リアム様、少し離れて頂けませんか?」
「離れて頂け…ない。嫌だ。」
えっ?
異世界の言葉変換ミス?あれ?
「リアム様?」
「嫌だ。もう離さない。」
グアっ!!
声も出せないほどの力でぎゅーぎゅーと抱きしめられてしまった。
あまりの息苦しさに、走馬灯?今までの行い?何かが思い起こされそうになった。

「んんっ、んんっ……んんっ。おぼっちゃま、旦那様、それ以上締め付けられるとマリ様が、大変危険な状態になられますが、よろしいのですか?」
ふわぁっと、ハーブティーの香りがした。
「マシュー、なぜお前がここにいる?」
「旦那様、ここは何処だかおわかりでしょうか?それに、マリ様が今にも儚くなってしまいそうですので、力を緩めた方がよろしいかと思います。」
私は呼吸困難?しながらあれよあれよという間に、リアム様の膝の上に横向き座らされていた。

なぜ?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

眺めるだけならよいでしょうか?〜美醜逆転世界に飛ばされた私〜

蝋梅
恋愛
美醜逆転の世界に飛ばされた。普通ならウハウハである。だけど。 ✻読んで下さり、ありがとうございました。✻

男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました

春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。 名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。 誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。 ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、 あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。 「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」 「……もう限界だ」 私は知らなかった。 宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて―― ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

パンパカパーン! で始まった私の異世界ライフ

拓海のり
恋愛
22歳の安田芽衣は、ある日異世界転移勧誘の夢を見る。何度か見た夢で転移を承諾するサインをした芽衣は異世界に旅立った。コツコツと自分のできる仕事を希望した芽衣は異世界で魔力充填係として働くことになる。 タグをご確認の上、お読みください。他サイトにも投稿しております。かなり書き換えましたので、15禁になるかもしれません。六万字くらいになります。よろしくお願いします。 申し訳ありません。二十話を投稿の際、予約時間を間違えていました。ごめんなさい。

取り巻き令嬢Fの婚活

キマイラ
恋愛
 前世の記憶を取り戻し自分が乙女ゲームの攻略対象の取り巻きFだと気付いた私は取り巻きをやめ婚活を始める。そんなある日うっかり婚活仲間に既成事実を作っていかないかと言ってしまった。

捕まり癒やされし異世界

蝋梅
恋愛
飲んでものまれるな。 飲まれて異世界に飛んでしまい手遅れだが、そう固く決意した大学生 野々村 未来の異世界生活。 異世界から来た者は何か能力をもつはずが、彼女は何もなかった。ただ、とある声を聞き閃いた。 「これ、売れる」と。 自分の中では砂糖多めなお話です。

【完結】タジタジ騎士公爵様は妖精を溺愛する

雨香
恋愛
【完結済】美醜の感覚のズレた異世界に落ちたリリがスパダリイケメン達に溺愛されていく。 ヒーロー大好きな主人公と、どう受け止めていいかわからないヒーローのもだもだ話です。  「シェイド様、大好き!!」 「〜〜〜〜っっっ!!???」 逆ハーレム風の過保護な溺愛を楽しんで頂ければ。

落ちて拾われて売られて買われた私

ざっく
恋愛
この世界に来た日のことは、もうあまり覚えていない。ある日突然、知らない場所にいて、拾われて売られて遊女になった。そんな私を望んでくれた人がいた。勇者だと讃えられている彼が、私の特殊能力を見初め、身請けしてくれることになった。 最終的には溺愛になる予定です。

処理中です...