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26、タイミングが……。
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*オレオール目線
兄であるフェニーチェから手紙が来た。
内容は母がドワーフ族の秘蔵っ子
"テル様"の捜査協力をお願いした
客人3人を公爵邸に招いたらしい。
そのうちの1人が体調を崩しているので
公爵邸で養生しているとの事。
そして、体調を崩しているという者が
私と兄を間違えたと、文面をみても
兄がご機嫌だとわかる内容だった。
公爵邸に来るようにと念押しまでされていた。
何度か母に言われのこのこ家に帰ってみると
見知らぬ女性や見た目可愛いらしい
男性などがおり、お茶会やら
小規模のパーティーだとか開催されていた。
まだ、結婚していない2番目のデトロワ兄上も
同様にお見合いパーティーに、ほぼほぼ
強制参加させられた。
何度か仕事(騎士団)を理由に抜け出そうと
したが、騎士団の団長の許可までとる
念のいれようだったりした。
だが、今回はほんとにタイミングが
合わないのである意味ホッとしてしまった。
明日の早朝に小隊3組ずつで、約2週間ほどの
魔物討伐に行く予定だった。
ちょうど訓練が終わり、早めだが
明日からの討伐に向け休む所だった。
そんな時、兄上からの手紙が届いたのだった。
兄上と私を間違える客人?
髪の濃淡は多少あるが体格がかなり
違うはず、身長も体格にも兄上たちより
ひと回りは大きいので、3人並べたら
ほとんどの者が私を一番上の兄だと
間違えるだろう。
フェニーチェ兄上は、表情も柔らかく
時期公爵として領民にも好かれている。
2番目のデトロワ兄上は……。
……うん、百歩いや一万歩……ゴホッ
良く言えば一途、悪く言えば粘着、執念?
熱心に冒険者ギルド長のマルチダさんだけに
好意を向けている。
本来なら次男は長男のスペア扱いで
次期公爵である長男の補佐をする為
長男同様に公爵家の仕事に携わるはずが、
父母は子どもには自分がなりたいと思う
仕事に就いたらいいとの教育方針だった。
しかも高位貴族には珍しい一途な家系、
複数の嫁はとらず1人の女性を
愛(いつく)しむ家系だった。
「まぁ、後々何か言われそうだし、
明日朝までまだ時間あるからな……。」
独り言を呟き、外出/外泊届けを出し
公爵邸に馬を走らせたのだった。
夕食が終わったあたりの時刻に
公爵邸に着いた。
「おかえりなさいませ。オレオール様。」
「あぁ、ただいま。フェニーチェ兄上は?」
遅めの食事をとっているとの事で
軽めに騎士団の宿舎で食べたのに
フェニーチェ兄上の晩ご飯に
付き合わされる事となった。
「オレオール久しぶりだな。あえてうれしいよ。」
「要件は?」
「せっかちっね、せっかちな男はモテないよ。」
「大丈夫です。そんなのはいりませんから。」
「ははは、相変わらずなんだね。まっ、
さっき君の名前を呼ぶ母のお客人の部屋に
いたんだがね、まだ、体調が回復していなくて……。」
「合わせてどうする気ですか?私は
お見合いする気どころか結婚する気は
全くないですよ。次期公爵はフェニーチェ兄上で
マリー次期公爵夫人に長男長女、まだまだ
子宝も増えそうですし、公爵邸も
安泰じゃないですか。」
「オレオール。私は君にも幸せになって
欲しいんだ。私の様に愛しい最愛の人を
見つけて欲しい。オレオールを中心とした
家族をも作って欲しいんだ。」
「私には……無理です。」
あの数ヶ月間の出来事、ニホンという
この世界にはない国、そして"テル"。
テルは自分が稼いだお金で必死に
私を養おうとし服や食べ物、安全な場所など
色々教えてくれた。
小柄で細い手足で他の人に愛想を振りまき
仕事で給仕したり愛らしかってた。
食べる量は小鳥のエサ並みなのに
私のせいで働き通しだった。
やっと仕事を見つけて恩返ししようと
したのに、なぜか私だけこの世界
この国に戻ってきてしまった。
魔の森に、あの世界に繋がる道があるかも
しれないと思い、暇を見つけては、
魔の森を中心にあの世界と通じる道を
探しついでに魔物討伐をしていた。
彼に逢いたい。
もう一度逢って自分の気持ちを
今度こそ伝えたい。
「……。」
私の分まで急遽用意された食事は
フェニーチェ兄上とほぼ同時に食べ終わった。
「会わないのか?」
「必要性を感じません。」
「お前の名を呼んでいたぞ。」
「公爵家の名前は調べたら簡単に
知る事ができますから。」
「…小柄で細くて可愛い子だよ。」
「マリー次期公爵夫人がヤキモチ焼きますよ。」
「我が愛しく美しいマリーは、そんな事
しないよ。マリーの許可が降りるなら
あの子を私たちの子にしたいくらいだね。」
「子ども?そんなに幼い子なら親は?」
「マモノのお店ハキダメで、
保護されていたようなんだ。」
「マモノのお店?ハキダメ……
部下が言っていたが、魔物の様なあやしい
人物や獣人族、混じり者がいる
お酒を提供するお店と聞く。そんな所で
子どもが働かされてたのか?」
「フッ。」
フェニーチェ兄上が表情を緩め笑っていた。
なぜ笑うんだと、睨んでいると
「おまえ人間らしくなったな。」
意味不明なまま笑われてしまった。
明日からまた2週間ほど討伐に行く事を
告げると、
「珍しい髪色もいいんだが、今は
眠っているから見られないだろうが
瞳もなかなかなもんだぞ。」
「フェニーチェ兄上、私は……。」
なぜ、兄上がここまでにも強引に
眠っている体調不良の母の客人に
合わせたがるのか不思議に思ってしまった。
コンコンッ
兄であるフェニーチェから手紙が来た。
内容は母がドワーフ族の秘蔵っ子
"テル様"の捜査協力をお願いした
客人3人を公爵邸に招いたらしい。
そのうちの1人が体調を崩しているので
公爵邸で養生しているとの事。
そして、体調を崩しているという者が
私と兄を間違えたと、文面をみても
兄がご機嫌だとわかる内容だった。
公爵邸に来るようにと念押しまでされていた。
何度か母に言われのこのこ家に帰ってみると
見知らぬ女性や見た目可愛いらしい
男性などがおり、お茶会やら
小規模のパーティーだとか開催されていた。
まだ、結婚していない2番目のデトロワ兄上も
同様にお見合いパーティーに、ほぼほぼ
強制参加させられた。
何度か仕事(騎士団)を理由に抜け出そうと
したが、騎士団の団長の許可までとる
念のいれようだったりした。
だが、今回はほんとにタイミングが
合わないのである意味ホッとしてしまった。
明日の早朝に小隊3組ずつで、約2週間ほどの
魔物討伐に行く予定だった。
ちょうど訓練が終わり、早めだが
明日からの討伐に向け休む所だった。
そんな時、兄上からの手紙が届いたのだった。
兄上と私を間違える客人?
髪の濃淡は多少あるが体格がかなり
違うはず、身長も体格にも兄上たちより
ひと回りは大きいので、3人並べたら
ほとんどの者が私を一番上の兄だと
間違えるだろう。
フェニーチェ兄上は、表情も柔らかく
時期公爵として領民にも好かれている。
2番目のデトロワ兄上は……。
……うん、百歩いや一万歩……ゴホッ
良く言えば一途、悪く言えば粘着、執念?
熱心に冒険者ギルド長のマルチダさんだけに
好意を向けている。
本来なら次男は長男のスペア扱いで
次期公爵である長男の補佐をする為
長男同様に公爵家の仕事に携わるはずが、
父母は子どもには自分がなりたいと思う
仕事に就いたらいいとの教育方針だった。
しかも高位貴族には珍しい一途な家系、
複数の嫁はとらず1人の女性を
愛(いつく)しむ家系だった。
「まぁ、後々何か言われそうだし、
明日朝までまだ時間あるからな……。」
独り言を呟き、外出/外泊届けを出し
公爵邸に馬を走らせたのだった。
夕食が終わったあたりの時刻に
公爵邸に着いた。
「おかえりなさいませ。オレオール様。」
「あぁ、ただいま。フェニーチェ兄上は?」
遅めの食事をとっているとの事で
軽めに騎士団の宿舎で食べたのに
フェニーチェ兄上の晩ご飯に
付き合わされる事となった。
「オレオール久しぶりだな。あえてうれしいよ。」
「要件は?」
「せっかちっね、せっかちな男はモテないよ。」
「大丈夫です。そんなのはいりませんから。」
「ははは、相変わらずなんだね。まっ、
さっき君の名前を呼ぶ母のお客人の部屋に
いたんだがね、まだ、体調が回復していなくて……。」
「合わせてどうする気ですか?私は
お見合いする気どころか結婚する気は
全くないですよ。次期公爵はフェニーチェ兄上で
マリー次期公爵夫人に長男長女、まだまだ
子宝も増えそうですし、公爵邸も
安泰じゃないですか。」
「オレオール。私は君にも幸せになって
欲しいんだ。私の様に愛しい最愛の人を
見つけて欲しい。オレオールを中心とした
家族をも作って欲しいんだ。」
「私には……無理です。」
あの数ヶ月間の出来事、ニホンという
この世界にはない国、そして"テル"。
テルは自分が稼いだお金で必死に
私を養おうとし服や食べ物、安全な場所など
色々教えてくれた。
小柄で細い手足で他の人に愛想を振りまき
仕事で給仕したり愛らしかってた。
食べる量は小鳥のエサ並みなのに
私のせいで働き通しだった。
やっと仕事を見つけて恩返ししようと
したのに、なぜか私だけこの世界
この国に戻ってきてしまった。
魔の森に、あの世界に繋がる道があるかも
しれないと思い、暇を見つけては、
魔の森を中心にあの世界と通じる道を
探しついでに魔物討伐をしていた。
彼に逢いたい。
もう一度逢って自分の気持ちを
今度こそ伝えたい。
「……。」
私の分まで急遽用意された食事は
フェニーチェ兄上とほぼ同時に食べ終わった。
「会わないのか?」
「必要性を感じません。」
「お前の名を呼んでいたぞ。」
「公爵家の名前は調べたら簡単に
知る事ができますから。」
「…小柄で細くて可愛い子だよ。」
「マリー次期公爵夫人がヤキモチ焼きますよ。」
「我が愛しく美しいマリーは、そんな事
しないよ。マリーの許可が降りるなら
あの子を私たちの子にしたいくらいだね。」
「子ども?そんなに幼い子なら親は?」
「マモノのお店ハキダメで、
保護されていたようなんだ。」
「マモノのお店?ハキダメ……
部下が言っていたが、魔物の様なあやしい
人物や獣人族、混じり者がいる
お酒を提供するお店と聞く。そんな所で
子どもが働かされてたのか?」
「フッ。」
フェニーチェ兄上が表情を緩め笑っていた。
なぜ笑うんだと、睨んでいると
「おまえ人間らしくなったな。」
意味不明なまま笑われてしまった。
明日からまた2週間ほど討伐に行く事を
告げると、
「珍しい髪色もいいんだが、今は
眠っているから見られないだろうが
瞳もなかなかなもんだぞ。」
「フェニーチェ兄上、私は……。」
なぜ、兄上がここまでにも強引に
眠っている体調不良の母の客人に
合わせたがるのか不思議に思ってしまった。
コンコンッ
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