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第3章
(48)こっそり、こっそり。②
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私達がいる補給場所は戦闘フィールドの出入口近くなの。お客さんもいるけど間近で騎士さんの戦ってる姿が見れるなんて、迫力満点だよ~!
「皆の者、今日はよく集まってくれた!」
あっ、国王様だ。姿が見えた途端に騎士さん達が隊列を揃えてきっちり整列してる。すごい!
「世界巡礼はその名の通り、世界各地を巡る長い旅路だ。自らの命を懸けなければならないことも多い──」
国王様の大事なお話。私もそうだけど、世界を巡るのは本当に大変なことだと思う。私もこの巡礼がどうなるのかは分からない。でも、それ以上に私を守りながら一緒についてきてくれる騎士さんや冒険者さんの方が、私よりもっともっと危険なものになるよね……
「(本当に……いいのかな?)」
「……皆、検討を祈る!!」
国王様のお話が終わって、騎士さん達は控え場所に向かうみたい。あ、こっちにも数人の騎士さんがやってきたよ。
「水を貰いたいのだが?」
「はい、どうぞ」
シェラさんは手早く全員に配ってる!私も頑張らないと……!
「嬢ちゃんは手伝いか?」
騎士さんの1人が私に聞いてきたよ。大っきい人だな~。
「はい!騎士さん、頑張ってください!」
「おう!ありがとな」
頭をもみくちゃに撫でられちゃった。
『んもぅ!せっかく髪を整えたのに、ぐちゃぐちゃになっちゃったわ!』
エルブが私の隣でプンプン怒ってる。
「((私はいいよ?だってエルブ達がまた髪を綺麗に整えてくれるもん))」
『もぅ、ハンネったら!これじゃあ怒るに怒れないわ~』
周囲から歓声が聞こえてきたよ!始まるみたい!右側の騎士さんが姿勢を低くして構えて、あっ、左側の騎士さんは一歩下がって構えてる。構え方も人それぞれ違うね。
「──始めっ!」
右側の騎士さんが走り出して、斬りかかって……おぉ!その斬りかかりを受けた!キリキリって剣と剣が鳴ってる。どっちも同じくらいの強さかな?
「嬢ちゃん、お嬢ちゃん」
「あっ、ごめんなさい!お水ですか?」
試合見るのにに夢中になってた!
「それもあるが、騎士達をすごい見てたからな。騎士達に興味がある女の子ってのは中々いないからな」
「そうなんですか!」
でも、言われてみればそうだよね……私くらいだとおままごととかお絵かきとか可愛い遊びが普通だよね。
「おっ、決着ついたみたいだな」
始めに左側にいた騎士さんが勝ったみたい。
「嬢ちゃんはもしかすると、騎士になるかもしれないな!」
「えへへっ……」
私が騎士さん……ちょっといいかも。
前日、マイルは自身が所属する第2番隊の隊長フィリップの元を訪れていた。
「マイルです、失礼します」
フィリップはエリック同様、自らの豪邸と複数人の執事とメイドを雇っていた。エリックとの違いと言えば……
「あら、マイル様。ようこそ、いらっしゃいました」
可憐で優しそうな妻がいること。しかも、まだ幼い乳飲み子もいるほどである。
「失礼しました。また日を改めて──」
「いやいや、改めなくて良い」
帰ろうとするマイルを必死に引き止めるフィリップ。
「それで?やっと来たということは、決めたんだな」
「……はい」
そう、マイルはこのままソフィアと共に世界巡礼について行くか悩んでいたのだった。
「今の実力ではソフィア様の世界巡礼を護衛出来るとは到底思えません」
「(それは考え過ぎだと思うが……)」
マイルは騎士団の中でも上位に入る程の実力があるが、マイル自身は納得がいってない様子。
「まあ、明日の試合次第だな。ソフィア様には──」
「それはまだ内密にお願い致します」
「……分かった」
「私もこの子と一緒に見に行くわ。とっても楽しみにしてますね!」
「はっ!精一杯努めます」
「私から国王に伝えておく。マイル、ご苦労だった」
マイルはフィリップとその妻子に一礼して、エリック邸に戻って行った。
「ソフィア様には内密に、か……」
「マイル様にも、思うところがあるのでしょう」
ソフィア様の専属騎士としてではなく、ベイフロー公国国営騎士団の1人として、見てもらいたいマイルの強い意思がフィリップらに伝わってきた。
始まった後は水分補給にくる騎士さんが多くて全然試合は見れてなかったけど、騎士さんの内面がよく分かったよ!どの騎士さんも優しくて頼れる大人って感じ!まぁ頼れる大人といえば、エリックさんだけど……正直に言うと過保護すぎ、かな?
「(エリックさんはここの騎士さんくらいの優しさでいい気がするな……あれ?)」
騎士さん達でよく見えなかったけど、今マイルさんがいたような……?
「シェラさん、ハンネさん」
すると、ミラさんが袋を片手に持ってきたよ。
「ミラさん!お疲れ様です!」
「2人とも手伝ってくれてありがとうございます!お昼ご飯貰って来たので休憩しましょうか」
「ありがとうございます」
「ありがとうございます!」
別の人が担当に引き継ぎをして私達はご飯を食べるの!エルブとアズルは私が貰ったご飯を分けることになったよ。貰ったのはいいんだけど、中身が私1人じゃ食べられそうにない量だったよ……
「始めっ!」
あっ、また試合始まったみたい。今度は誰かな──
「へっ!?」
「どうしまし……」
そこにいたのはマイルさんその人!だから今日は朝からいなかったんだね。
「きゃー!!マイル様ぁー!!!!」
「かっこいいー!!」
「頑張ってー!!!!」
マイルさんが出て来た途端に黄色い声援がどっと聞こえてきたよ。マイルさん女性に人気だね。実際、整った顔してるし、クールビューティって言うのかな?そんな感じだと思う。
「マイル様……かっこいい」
隣にいるミラさんもマイルさんのファンみたい。
「行くぞ!マイルー!!」
「お願いします!はあっ!」
相手の人はプレッシャーだろうな……でも、マイルさんにも頑張って欲しいな。
「(どっちも頑張ってください!)」
マイルさんと相手の騎士さんはお互い斬り込むけどマイルさんの方が動きが機敏で反応が早い。多分、力は相手の騎士さんの方が勝るけど速さと技術ではマイルさんの方が一枚上手かな。
「くぅっ、参った!」
「勝負あり!」
「ありがとうございました」
マイルさんが礼するとまた悲鳴に近い声援が……耳が痛いよ~。
「ちょっと遅くなっちゃったけど頂きましょうか」
「はい!」
私達はやっとお昼ご飯を食べだして、試合全体も中盤に入ってきたよ。ミラさんはマイルさんの試合を見てから、ず~っとマイルさんのかっこよさを語ってるの。なんだか教えるのに熱が入ったシスターみたい。
そんなミラを横目にソフィアは不思議な感じのする騎士さんが目に入り、違和感を覚えた。
「(なんだが怯えてるみたい……?)」
『((どうしたの?ソフィア))』
心配そんな顔をするソフィアにアズルが尋ねる。
「((ううん、なんでもないよ))」
ソフィアはただ緊張しているだけかもしれない、と安易に考えていた。
「皆の者、今日はよく集まってくれた!」
あっ、国王様だ。姿が見えた途端に騎士さん達が隊列を揃えてきっちり整列してる。すごい!
「世界巡礼はその名の通り、世界各地を巡る長い旅路だ。自らの命を懸けなければならないことも多い──」
国王様の大事なお話。私もそうだけど、世界を巡るのは本当に大変なことだと思う。私もこの巡礼がどうなるのかは分からない。でも、それ以上に私を守りながら一緒についてきてくれる騎士さんや冒険者さんの方が、私よりもっともっと危険なものになるよね……
「(本当に……いいのかな?)」
「……皆、検討を祈る!!」
国王様のお話が終わって、騎士さん達は控え場所に向かうみたい。あ、こっちにも数人の騎士さんがやってきたよ。
「水を貰いたいのだが?」
「はい、どうぞ」
シェラさんは手早く全員に配ってる!私も頑張らないと……!
「嬢ちゃんは手伝いか?」
騎士さんの1人が私に聞いてきたよ。大っきい人だな~。
「はい!騎士さん、頑張ってください!」
「おう!ありがとな」
頭をもみくちゃに撫でられちゃった。
『んもぅ!せっかく髪を整えたのに、ぐちゃぐちゃになっちゃったわ!』
エルブが私の隣でプンプン怒ってる。
「((私はいいよ?だってエルブ達がまた髪を綺麗に整えてくれるもん))」
『もぅ、ハンネったら!これじゃあ怒るに怒れないわ~』
周囲から歓声が聞こえてきたよ!始まるみたい!右側の騎士さんが姿勢を低くして構えて、あっ、左側の騎士さんは一歩下がって構えてる。構え方も人それぞれ違うね。
「──始めっ!」
右側の騎士さんが走り出して、斬りかかって……おぉ!その斬りかかりを受けた!キリキリって剣と剣が鳴ってる。どっちも同じくらいの強さかな?
「嬢ちゃん、お嬢ちゃん」
「あっ、ごめんなさい!お水ですか?」
試合見るのにに夢中になってた!
「それもあるが、騎士達をすごい見てたからな。騎士達に興味がある女の子ってのは中々いないからな」
「そうなんですか!」
でも、言われてみればそうだよね……私くらいだとおままごととかお絵かきとか可愛い遊びが普通だよね。
「おっ、決着ついたみたいだな」
始めに左側にいた騎士さんが勝ったみたい。
「嬢ちゃんはもしかすると、騎士になるかもしれないな!」
「えへへっ……」
私が騎士さん……ちょっといいかも。
前日、マイルは自身が所属する第2番隊の隊長フィリップの元を訪れていた。
「マイルです、失礼します」
フィリップはエリック同様、自らの豪邸と複数人の執事とメイドを雇っていた。エリックとの違いと言えば……
「あら、マイル様。ようこそ、いらっしゃいました」
可憐で優しそうな妻がいること。しかも、まだ幼い乳飲み子もいるほどである。
「失礼しました。また日を改めて──」
「いやいや、改めなくて良い」
帰ろうとするマイルを必死に引き止めるフィリップ。
「それで?やっと来たということは、決めたんだな」
「……はい」
そう、マイルはこのままソフィアと共に世界巡礼について行くか悩んでいたのだった。
「今の実力ではソフィア様の世界巡礼を護衛出来るとは到底思えません」
「(それは考え過ぎだと思うが……)」
マイルは騎士団の中でも上位に入る程の実力があるが、マイル自身は納得がいってない様子。
「まあ、明日の試合次第だな。ソフィア様には──」
「それはまだ内密にお願い致します」
「……分かった」
「私もこの子と一緒に見に行くわ。とっても楽しみにしてますね!」
「はっ!精一杯努めます」
「私から国王に伝えておく。マイル、ご苦労だった」
マイルはフィリップとその妻子に一礼して、エリック邸に戻って行った。
「ソフィア様には内密に、か……」
「マイル様にも、思うところがあるのでしょう」
ソフィア様の専属騎士としてではなく、ベイフロー公国国営騎士団の1人として、見てもらいたいマイルの強い意思がフィリップらに伝わってきた。
始まった後は水分補給にくる騎士さんが多くて全然試合は見れてなかったけど、騎士さんの内面がよく分かったよ!どの騎士さんも優しくて頼れる大人って感じ!まぁ頼れる大人といえば、エリックさんだけど……正直に言うと過保護すぎ、かな?
「(エリックさんはここの騎士さんくらいの優しさでいい気がするな……あれ?)」
騎士さん達でよく見えなかったけど、今マイルさんがいたような……?
「シェラさん、ハンネさん」
すると、ミラさんが袋を片手に持ってきたよ。
「ミラさん!お疲れ様です!」
「2人とも手伝ってくれてありがとうございます!お昼ご飯貰って来たので休憩しましょうか」
「ありがとうございます」
「ありがとうございます!」
別の人が担当に引き継ぎをして私達はご飯を食べるの!エルブとアズルは私が貰ったご飯を分けることになったよ。貰ったのはいいんだけど、中身が私1人じゃ食べられそうにない量だったよ……
「始めっ!」
あっ、また試合始まったみたい。今度は誰かな──
「へっ!?」
「どうしまし……」
そこにいたのはマイルさんその人!だから今日は朝からいなかったんだね。
「きゃー!!マイル様ぁー!!!!」
「かっこいいー!!」
「頑張ってー!!!!」
マイルさんが出て来た途端に黄色い声援がどっと聞こえてきたよ。マイルさん女性に人気だね。実際、整った顔してるし、クールビューティって言うのかな?そんな感じだと思う。
「マイル様……かっこいい」
隣にいるミラさんもマイルさんのファンみたい。
「行くぞ!マイルー!!」
「お願いします!はあっ!」
相手の人はプレッシャーだろうな……でも、マイルさんにも頑張って欲しいな。
「(どっちも頑張ってください!)」
マイルさんと相手の騎士さんはお互い斬り込むけどマイルさんの方が動きが機敏で反応が早い。多分、力は相手の騎士さんの方が勝るけど速さと技術ではマイルさんの方が一枚上手かな。
「くぅっ、参った!」
「勝負あり!」
「ありがとうございました」
マイルさんが礼するとまた悲鳴に近い声援が……耳が痛いよ~。
「ちょっと遅くなっちゃったけど頂きましょうか」
「はい!」
私達はやっとお昼ご飯を食べだして、試合全体も中盤に入ってきたよ。ミラさんはマイルさんの試合を見てから、ず~っとマイルさんのかっこよさを語ってるの。なんだか教えるのに熱が入ったシスターみたい。
そんなミラを横目にソフィアは不思議な感じのする騎士さんが目に入り、違和感を覚えた。
「(なんだが怯えてるみたい……?)」
『((どうしたの?ソフィア))』
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