異世界に来ちゃったよ!?

いがむり

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第3章

(62)お久しぶりです!

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年中騒がしく、血と汗の匂いで話がへし折れそうな冒険者達が集うここ、ギルドに、見かけない子供達と仲良く話す男性冒険者が扉を開けた。

「久しぶりだね~!」

「そうだね、俺にとっては…3年ぶりかな」

装備を新調したハンネと復帰の依頼を受けるために来たカズマ、それからボロボロのローブ……ではなく麻布のシャツに足の裾を縛った長ズボンと紺のローブ姿のフォルン。髪の毛も伸ばしたままのボサボサだったのでシェラ達メイドがソフィアの許可を取って揃えたのだった。

「フォルンもかっこよくなったね!」

「ソフィアのお陰だよ」

ソフィアとフォルンが話している間にカズマが受付しに行く。

「マシューを呼んでくれるかな?」

「分かりました。少々お待ち下さい」

受付の女性は奥に入っていった。

「ハンネ、マシューでいいのか?」

「はい、ありがとうございます!」

カズマにはソフィアがハンネであることを直前に話しておいた。驚くと思っていたソフィアだったが、驚くどころか面白がっていた。

「お待たせしました、ご指名ありがとうござい……えっ」

マシューは指名された相手に驚いて、手に持っていた書類諸々を落としてしまった。

「久しぶり……って大丈夫か?」



「──カズマさん!?」



マシューが言い放った言葉に聞こえた全員が振り向く。

「おい、あれ……」

「まじか…!」

「何年か顔見せなかったけど……」

周囲の冒険者達がカズマを見た途端にどよめき出した。

「目立たせ過ぎだ、マシュー」

「す、すみません……応接室でお願い出来ますか?」

「分かった」

「じゃあハンネ、フォルン一緒に行こうか」

「私達もいいんですか?」

その場を離れようとしたソフィア達を引き止める。

「構わないよ。それに、ここは何かと目立つしね」






応接室の中に入るとカズマの隣りにソフィア、フォルンの順でソファに座る。

「マシューさん、お久しぶりです!」

「ハンネちゃん!1年振りかな?全然ギルドに来ないから心配して──痛っ!」

遅れてやって来たダグラスの強烈な鉄拳を食らい、マシューは暫く頭を抱えていた。

「ダグラスさん!リーリエさん!」

「よく来たな!ハンネ。それから……」

「3年振りです、ギルドマスター」

カズマの姿を見たダグラスは目尻に涙を溜める。

「ちゃんと目が覚めている姿を見たのは、だがな」

「痛たっ……ギルマスの鉄拳制裁はキツいですよ…」

「マシューも相変わらず、懲りないな」

「こいつ、図体ばかりでかくなってな」

「そんなことないですよ!今日だって、カズマさんとハンネちゃんがご指名してくれたんですから~」

「ふふふっ」

マシューさんの必死な様子に私もつい笑っちゃった。

「それで、今日はどうしたんだ?」

「ハンネ達がギルドで依頼を受けるようだから俺も依頼を受けに来たんだ。まだ本調子は出ないがな」

「いいのか?起きて1日しか経って無いぞ?」

「ああ、これもソフィア様のお陰だな」

「(隣りにいるのに!バレちゃうよ!)」

ソフィアは内心焦りと照れでいっぱいだった。

「ところでハンネちゃん。隣の子は誰ですか?」

「友達のフォルンです!」

フォルンは頭を軽く下げた。

「フォルンは初めてだもんね!冒険者になってプレートを貰おうよ」

「うん」

「なるほど、登録ですね。では身分証明書をいただけますか?」

フォルンはソフィアの方を見、ソフィアが頷いたのを確認するとエリックが承認した身分証明書を渡す。

「名前はフォルン、年齢は6歳。従魔はなし……分かりました!証明書が確認出来たのでペンダントお持ちしますね」

マシューはすっと立つと応接室をそそくさと出ていった。暫くマシューの気配が遠のくのを待ってダグラスが、

「ソフィアちゃん……いや、ソフィア様」

「え、そんな改まらなくていいんですよ…?」

「俺からも礼を言わせてくれ。ありがとう、カズマを元に戻してくれて……」

ダグラスさんが私に頭を下げる。

「そそそそんな、頭を上げてください!」

「いや、しかし……」

食い下がるダグラス。カズマは堪えきれずに笑いだす。

「ソフィアが困ってますよ?ギルマスのそんな姿初めて見ましたよー……ふはっ!」

「お待たせしました~!って、何?この状況」






「では、今日はカズマさんがハンネちゃんとフォルン君の保護者ということですか?」

「はい!えっとカズマさん、今日1日よろしくお願いします」

ソフィアがカズマに礼をするとフォルンも軽く頭を下げる。

「了解、こちらこそよろしく」

カズマは優しく微笑んだ。

「では、今日の依頼を選んで下さい。あ、すっかり忘れてました!」

元の広場に戻ってきた私達は受付で確認作業をしてたの。そしたらマシューさんが奥に入って何かを取りに行ったよ?

「お待たせしました!ハンネちゃん、昇級おめでとうございます」

「えっ?」

「今日からハンネちゃんはゴールドランクです!」

たった1度依頼を受けただけなのに??

「どういうことですか?私、1回しか依頼受けてませんよ……?」

「あの薬草のおかげでギルドの利益を上げることが出来たこと、それからハンネちゃんの実力がゴールドランクに値するとギルマスとサブマスから認められましたので、特例措置をとらせて貰いました」

「2つランクが上がったんだ。凄いね、ハンネ」

「将来有望ですね!それではペンダントを交換させていただきますね」

私は首に下げていたペンダントを渡して代わりにゴールドランクのペンダントを貰っちゃった!

「これで私もゴールドランクの冒険者……!」

プレッシャーがかかるよ……

「ランクも上がったことだし、討伐依頼なんて受けてみる?」

「討伐依頼ですか!」

やってみたい!
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