スキル【ファミレス】を使っていたら伝説になりました。

キンモクセイ

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大人の言う事は聞いた方が大体上手くいく

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港町  バッカニア

漁師が多い為、人々は体格が大きく、荒くれ者が多い町だが、基本的には豪快で優しい。

が、キング・キメラを連れた旅人が来れば話が違う。

「と、止まれぇ!!」

当然、門番兵に囲まれる。

優は、頭を抱えた。

メリーは、優に身を寄せて震えている。

キー君は、我関せずという表情だ。

ウサチュー達は、メリーを心配するように顔を伺っている。

「だーかーら、馬に変化しとけって言ったろうが………。」

「こ、この人たちこわいです…。」

「主従を結んだのだ。関係ないであろう。安心せよ、我が主メリーよ。お主はワシが必ず守ろう。」

「メリーだけかよ。俺は?守ってくれよ。」

三者三様の仕草だ。

門番兵たちは戸惑いながらも、一同と距離をとっている。

他の旅人や、冒険者達からざわついた声が聞こえる。

「おい、あれキメラか?」

「にしては、デカいぞ。蛇も普通は1尾だ。」

「翼も普通はもっと、灰色だったような……。」

「ってことは、キメラより上位の………。」

「いやいやいや!そんな事あり得ないだろ。」

様々な声が聞こえてくるなか、門番兵の群衆から一際体格の良い男が出てきた。おそらく、隊長といったところか。

「そこの商業者よ!名を名乗れ!」

「俺は優、こっちの子はメリー、んで、荷馬車引いてんのがキー君だ。」

話しを聞いていた人達は、ズッコケそうになった。

(((キー君?キメラに?なんでそんな安直な名前付けた?)))

「そ、そうか。私は、バッカニア所属の国軍隊長、ルキアスだ。そちらのキング・キメラは、スグル殿の使い魔で合っているか?」

「いや、俺の使い魔じゃない。コイツの主は、メリーだ。」


「「「は?」」」


その場にいた人達は、混乱した。

(((キメラの主が子供?しかもやっぱりキング・キメラじゃねーか!名前の安直さは納得出来たけど!!)))

「で、ではメリーとやら。フードを脱いで顔を確認させてほしい。」

メリーは、それを聞いてあからさまにビクッと反応した。

優は、メリーの頭に手を置き落ち着かせるように撫でた。

「悪いな、隊長さん。この子ちょっと恥ずかしがり屋なもんで。」

「そ、そうか…。だが、全ての通行人はフードを脱ぐ決まりとなっている。申し訳ないがお願い出来ないか?」

「メリー、フード脱げるか?大丈夫だ、俺達がいるから。」

「わ、分かりました。」

メリーは、恐る恐るフードを外した。

ピョコっと生えた黒い獣耳。

鮮血のような眩しいほどの赤毛。

ルビーのような輝く瞳。

一同は人間と亜人のハーフである事を忘れ、メリーを見続けていた。

メリーは、視線が自分に集中している事に気が付き、慌てて優に引っ付いた。

「という訳だ。そろそろ通りたいんだが……。どうすりゃ良いんだ?」

優苦笑いをしながら、隊長ルキアスに質問した。

「う、うむ。主が分かったなら話は早い。流石にその大きさの使い魔は街では不便である上に、住人達が恐れてしまう。」

「そりゃそうだ。」

「キメラ族ならば、他の魔物に変化出来る筈だ。変化してもらうと、お互い助かるであろう。」

「だとさ。メリー、出来るか?」

「うん……、やってみる。」

「助かる。やり方は頭で念じれば、思考が伝わって変化する筈だ。」

メリーは緊張しながらも、念じた。

すると、キー君は光だし、変化していった。

漆黒の毛を持ち、尻尾だけが白い狼だった。

「ジャイアント・ウルフか。それならば問題ないであろう。」

「ありがとよ、隊長さん。」

優は、通行料銀貨3枚を門番に渡し、商業ギルドの身分証を見せた。

「と、通っていいぞ!」

検問兵は、キー君に怯えつつ、身分証を返した。

ジャイアント・ウルフの尻尾が気のせいか、3つに分かれて揺れている気がする。

「どうも。」

一同は無事(?)街へ入る事が出来たのだった。
   
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