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第十三話 ドイツ人街の戦いーその⑤
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カルロ・ミラノリアはジョゼフ・ギャリアー上院議員の死に動揺を感じていた。
「チッ、護衛をつけてやったのに殺されやがったッ!」
カルロは忌々しげに報告の電話を受け取ると、乱暴に受話器を電話機に置いた。
「くそう、こうなれば……このオレが直々に殺してやるさ」
カルロは机の横においてある自慢の金棒を見つめた。
ヴィトはカルロ・ミラノリアが出現するのを今か今かと待ちわびていた。
「あと、どれくらいであの太ったサンタクロースさんは出てくるんだろう……」
ヴィトはドイツ人街のドイツ料理店でシュニッツェルをモグモグ食べながら呟く。
「さあな、それよりも……」
同席していた、マルロ・マルティーニはヴィトにワインを注ぐ振りをしながら、襲撃の危険性を耳打ちする。
「大丈夫さ」
ヴィトはそんなマルロの不安を一蹴するように笑ってみせる。
「何故だ?」
「おれがギャリアー上院議員を殺したからさ、アイツが殺されたとなると……他の守らなくちゃあならない奴の分に兵隊を回さなくちゃあならない、つまり……こちらに攻撃を仕掛ける余裕なんかないさ」
ヴィトは注がれた辛口の赤ワインに口をつけながら言った。
「大丈夫かよ……」
そんな時だった。突然店の前でまるで雷が鳴った時のような轟音が響く。ヴィトが何事かと店の前を確認すると、そこには例のサンタクロースが巨大な金棒を持って、立っていた。
「よう、ヴィト……お前さんが暴れ回ってくれたせいで、こちらの商売は上がったりだぜ、お陰でオレはどんよりと鬱蒼とした気分が続いてたんだ」
サンタクロースもといカルロ・ミラノリアは余裕めかして笑ってみせているが、内心殺したい気持ちがあるのだというのは、他人のヴィトにも分かるくらい伝わってくれる。
「そうか?おれは最高にハッピーな気分だけどな」
ヴィトは懐から、45口径のオート拳銃を取り出し、その銃口をカルロに向ける。
「おいおい、それでおれを狙った気か?ボウズ……」
ヴィトはボウズと言う言葉にカチンときたのか、体が火照るのを止められない。
「あんまり、オレを舐めん方がいいぜ、オレだって、カヴァリエーレ・ファミリーの一員であり、尚且つギャングの一人なんだからな」
カルロはその言葉が面白くなかったのか、金棒を再び震わせる。
その瞬間に店が地震が起きた時のように揺れたのを体感した。
「どうだ!?オレの能力はッ!この金棒は少し触れるだけでも、こんな風に天地が揺れるんだぜ」
カルロはワザと両眉を上げている。自分がヴィトよりも強いと分かり、楽しくて仕方がないようだ。
「成る程……あんたはその太った体を震わせながら、戦うのが得意なようだ」
ヴィトの皮肉が伝わったのか、カルロは店の床に唾を吐き、金棒を持って突っ込む。
「クソッタレがッ!」
ヴィトは唇を舐め、咄嗟に左の方に逃げることを決意した。
早かったのが、幸いしたのか、金棒はヴィトとマルロが座っていた席と机のみを破壊していた。
その惨状を目の当たりにしたレストランの人々はパニック状態に陥る。いや、レストランの一般客ばかりではない。
「おい、ヴィト!?どう言うことなんだッ!?」
納得がいかなかったのは、マルロ・マルティーニだった。彼は目の前の敵対組織の中枢メンバーが何をしたのか、理解できなかったのだ。
「説明しているヒマはねぇ!悪いが、あんたはここの客を逃がしてくれないか?戦争に一般の人を巻き込むのは、オレの趣味じゃあなくてね」
ヴィトは動揺して、首に巻きつけているピンクのネクタイを世話しなくいじるマルロに指示を出す。
「分かったよ !ただ、ヴィト……お前はどうするつもりだ?」
ヴィトは壊れた机からワザとゆっくりと金棒を引っ張っているカルロに目をやり、マルロに「オレがこいつを倒す」とアピールした。マルロはその意思を感じ取ったのか、首を縦に振り、乗客の避難に取り掛かる。
「よしッ!それでいいぞッ!」
ヴィトは乗客の避難に取り掛かる、マルロを応援しながら、再び自分に襲い掛かってくるカルロを見ながら、冷静にコートの下にある剣の柄を握り、ゆっくりとそれを引き抜く。
「終わりだッ!落ち目のマフィアの相談役さんよぉ~!」
カルロは飛び上がり、それから金棒をヴィトに目掛けて振り下ろす。やったかという確信がカルロにはあった。だが、ヴィトは一向に倒れない。何故だろう。
カルロが確認すると、ヴィトはなんと自分の甥が持ってそうな、立派な形の剣でカルロの金棒を防いでいたのだ。
「くっ、なんだと……」
カルロは前歯をギリギリと噛み締め、このままヴィトを押し潰そうと、気合いを入れる。だが、ヴィトは一向に潰れない。
「クソッタレがッ!しつこいガキだぜッ!」
カルロはこれ以上金棒を付けるのをやめ、後ろに飛び、ヴィトから一時的に距離をとる。
「これでお前も終わりだな、ったく……一回で済むのを二回も三回もやるのは無駄なことだと思わんか、ボウズ?」
ヴィトは右手に持っている剣を一旦下に垂らし、カルロの質問に応じる。
「いいや、おれはそう思わんね、無駄なことをした分、ゴールに到達した時の喜びは大きいんだと思うんだがな」
それを聞くと、カルロは被っていた帽子の唾を触り、ヴィトに向かって口元を一文字に歪め笑う。
「でもな、アル・カポネは無駄なことをしたか?あいつはのし上がるために最短のルートを選んだはずだろ?」
「だが、そこが裏目に出て捕まったのは事実だろ?実際裁判で陪審員を買収しなけりゃあ、エリオット・ネスに逮捕される事はなかったんだ」
カルロはそれを聞くとフハハハハと大笑いし、ヴィトに有無を言わさずに金棒で殴りかかってくる。
「オラァ!」
「ムン!」
金棒と剣が交じり合い、火花が飛ぶ。無人のレストランでの壮絶な戦いが始まったのだ。
ヴィトは剣を上空に振り上げ、カルロを真っ二つにしようとするが、カルロはそれを見越して体を背後に逸らす。
「ハハハハハハハハハハ~!おれをそんなチンケな攻撃で倒すつもりか?無駄だね、おれはルカやメアリーには能力では敵わんかもしれんが、強さだけなら、ファミリー1なんだぜッ!」
それは嘘ではないだろう。ヴィトはさっきの衝撃の事を思い返し、身震いする。
「チッ、護衛をつけてやったのに殺されやがったッ!」
カルロは忌々しげに報告の電話を受け取ると、乱暴に受話器を電話機に置いた。
「くそう、こうなれば……このオレが直々に殺してやるさ」
カルロは机の横においてある自慢の金棒を見つめた。
ヴィトはカルロ・ミラノリアが出現するのを今か今かと待ちわびていた。
「あと、どれくらいであの太ったサンタクロースさんは出てくるんだろう……」
ヴィトはドイツ人街のドイツ料理店でシュニッツェルをモグモグ食べながら呟く。
「さあな、それよりも……」
同席していた、マルロ・マルティーニはヴィトにワインを注ぐ振りをしながら、襲撃の危険性を耳打ちする。
「大丈夫さ」
ヴィトはそんなマルロの不安を一蹴するように笑ってみせる。
「何故だ?」
「おれがギャリアー上院議員を殺したからさ、アイツが殺されたとなると……他の守らなくちゃあならない奴の分に兵隊を回さなくちゃあならない、つまり……こちらに攻撃を仕掛ける余裕なんかないさ」
ヴィトは注がれた辛口の赤ワインに口をつけながら言った。
「大丈夫かよ……」
そんな時だった。突然店の前でまるで雷が鳴った時のような轟音が響く。ヴィトが何事かと店の前を確認すると、そこには例のサンタクロースが巨大な金棒を持って、立っていた。
「よう、ヴィト……お前さんが暴れ回ってくれたせいで、こちらの商売は上がったりだぜ、お陰でオレはどんよりと鬱蒼とした気分が続いてたんだ」
サンタクロースもといカルロ・ミラノリアは余裕めかして笑ってみせているが、内心殺したい気持ちがあるのだというのは、他人のヴィトにも分かるくらい伝わってくれる。
「そうか?おれは最高にハッピーな気分だけどな」
ヴィトは懐から、45口径のオート拳銃を取り出し、その銃口をカルロに向ける。
「おいおい、それでおれを狙った気か?ボウズ……」
ヴィトはボウズと言う言葉にカチンときたのか、体が火照るのを止められない。
「あんまり、オレを舐めん方がいいぜ、オレだって、カヴァリエーレ・ファミリーの一員であり、尚且つギャングの一人なんだからな」
カルロはその言葉が面白くなかったのか、金棒を再び震わせる。
その瞬間に店が地震が起きた時のように揺れたのを体感した。
「どうだ!?オレの能力はッ!この金棒は少し触れるだけでも、こんな風に天地が揺れるんだぜ」
カルロはワザと両眉を上げている。自分がヴィトよりも強いと分かり、楽しくて仕方がないようだ。
「成る程……あんたはその太った体を震わせながら、戦うのが得意なようだ」
ヴィトの皮肉が伝わったのか、カルロは店の床に唾を吐き、金棒を持って突っ込む。
「クソッタレがッ!」
ヴィトは唇を舐め、咄嗟に左の方に逃げることを決意した。
早かったのが、幸いしたのか、金棒はヴィトとマルロが座っていた席と机のみを破壊していた。
その惨状を目の当たりにしたレストランの人々はパニック状態に陥る。いや、レストランの一般客ばかりではない。
「おい、ヴィト!?どう言うことなんだッ!?」
納得がいかなかったのは、マルロ・マルティーニだった。彼は目の前の敵対組織の中枢メンバーが何をしたのか、理解できなかったのだ。
「説明しているヒマはねぇ!悪いが、あんたはここの客を逃がしてくれないか?戦争に一般の人を巻き込むのは、オレの趣味じゃあなくてね」
ヴィトは動揺して、首に巻きつけているピンクのネクタイを世話しなくいじるマルロに指示を出す。
「分かったよ !ただ、ヴィト……お前はどうするつもりだ?」
ヴィトは壊れた机からワザとゆっくりと金棒を引っ張っているカルロに目をやり、マルロに「オレがこいつを倒す」とアピールした。マルロはその意思を感じ取ったのか、首を縦に振り、乗客の避難に取り掛かる。
「よしッ!それでいいぞッ!」
ヴィトは乗客の避難に取り掛かる、マルロを応援しながら、再び自分に襲い掛かってくるカルロを見ながら、冷静にコートの下にある剣の柄を握り、ゆっくりとそれを引き抜く。
「終わりだッ!落ち目のマフィアの相談役さんよぉ~!」
カルロは飛び上がり、それから金棒をヴィトに目掛けて振り下ろす。やったかという確信がカルロにはあった。だが、ヴィトは一向に倒れない。何故だろう。
カルロが確認すると、ヴィトはなんと自分の甥が持ってそうな、立派な形の剣でカルロの金棒を防いでいたのだ。
「くっ、なんだと……」
カルロは前歯をギリギリと噛み締め、このままヴィトを押し潰そうと、気合いを入れる。だが、ヴィトは一向に潰れない。
「クソッタレがッ!しつこいガキだぜッ!」
カルロはこれ以上金棒を付けるのをやめ、後ろに飛び、ヴィトから一時的に距離をとる。
「これでお前も終わりだな、ったく……一回で済むのを二回も三回もやるのは無駄なことだと思わんか、ボウズ?」
ヴィトは右手に持っている剣を一旦下に垂らし、カルロの質問に応じる。
「いいや、おれはそう思わんね、無駄なことをした分、ゴールに到達した時の喜びは大きいんだと思うんだがな」
それを聞くと、カルロは被っていた帽子の唾を触り、ヴィトに向かって口元を一文字に歪め笑う。
「でもな、アル・カポネは無駄なことをしたか?あいつはのし上がるために最短のルートを選んだはずだろ?」
「だが、そこが裏目に出て捕まったのは事実だろ?実際裁判で陪審員を買収しなけりゃあ、エリオット・ネスに逮捕される事はなかったんだ」
カルロはそれを聞くとフハハハハと大笑いし、ヴィトに有無を言わさずに金棒で殴りかかってくる。
「オラァ!」
「ムン!」
金棒と剣が交じり合い、火花が飛ぶ。無人のレストランでの壮絶な戦いが始まったのだ。
ヴィトは剣を上空に振り上げ、カルロを真っ二つにしようとするが、カルロはそれを見越して体を背後に逸らす。
「ハハハハハハハハハハ~!おれをそんなチンケな攻撃で倒すつもりか?無駄だね、おれはルカやメアリーには能力では敵わんかもしれんが、強さだけなら、ファミリー1なんだぜッ!」
それは嘘ではないだろう。ヴィトはさっきの衝撃の事を思い返し、身震いする。
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