モブらしいので目立たないよう逃げ続けます

餅粉

文字の大きさ
15 / 17

14

しおりを挟む
「ハル!ここ綺麗でしょう?!おねちゃん頑張って探したんだ!」


学校を不登校になってから二年が経った。僕は18になり成人した。八代遙それが僕の名前だった。


(あれ?なんでここにきたんだっけ?)


あぁ花見がしたいって姉さんが言ったからか。桜のが綺麗な時期だから人も多いし煩いし帰りたい。まだクリアできていないステージもあるから本当に帰りたい。


「姉さん僕やっぱかえ「今日ね、頑張ってお弁当作ったんだ、だからハルにはいっぱい食べて欲しいの!」


姉さんが目を輝かせながら言うので帰るにも帰れなくなった僕は姉さんの手作り弁当を堪能した。


「どう?美味しいでしょ」

ひょこっと僕の方に姉さんは顔を出し僕に聞いた。まだ口に入っていたから急いで飲み込んだ。


「っ……美味しいよ!」


ニマッと姉さんは笑った。


ここまでが八代遙の過ごした幸せな記憶だった。


「私が知っている限りではここまでだね。どうだい?思い出したかい?」


うっすらと微笑みこちらの方を見た。
モニターのようなもので僕が姉さんと過ごした日々を彼と一緒に見た。


「何が目的ですか」

僕が聞いたところで彼は答えるとは限らない。彼はただその笑みを崩さず僕を見るだけだ。

「まぁ焦らないで、続きを見ようじゃないか」

彼はモニターの方を指差した。今の状況では何もすることができない。だから僕は彼の言うことを聞くしかない。
モニターに目を向けた。そこ映っていたのは僕が人体実験されている最中の映像だった。見るほどのものでもない、僕がただひたすら苦しむだけだ。どれだけ助けてと言っても願っても誰も…!

『ハル!ハル!どうしてハルが!あなたたちはハルを治してくれるんじゃなかったの!?ハルの病気を治してくれるって!』

『落ち着いてください、これも弟さんの病気を治療するのに必要な過程なのです』

驚いた。そこに姉さんがいることに対して、僕を助けようとしている姉の姿に僕はどうして喜べないのか、どうして姉の姿を見ると怖がるのか
その時だった。僕の頭はまるでで鈍器にでも殴られたかのように痛みを帯びた。

「それ以上の思考は許さないよ。今日はここまでだ」

「な、にを?」

「戻りなさい」

彼は僕のおでこを軽く突いた。
僕の意識が遠のいて行くまだ知りたいことが知れていないと言うのに………。


「え、いいのですか?ではお願いします!すぐに戻るので!!」

「あぁわかった」

ガチャンと言う音と共に一人の男が入ってきた。僕と目が合うと驚いていた。

「すまない、起こしたか?」

「……いえ」

誰だろう?さっきまでの出来事せいでまだ本調子じゃない。見た感じ僕と同い年に見える心なしか生徒会長と似ている気がする。

「自己紹介をするよ、俺はルートヴィッヒ・エストレッラ」

「あ、はい。私はアルウィンといい……え、エストレッラってことは」

「第二王子だ」

ですよね~知ってました。そもそもなぜ第二王子がこの部屋に居るんだろう。ジンは猫の姿のまま僕の膝の上で遊び始めてるし気まずい。

「俺、ずっと君を探してたんだ!ずっと……この学園に来たらきっといると思ったんだそれで君がいた六年前と同じように」

……な、何を言っているのだろう?まるで今からお前に告白するとてもいいたいようだ。まさか!パッとルートヴィッヒに顔を向けたが遅かった


「アルウィン、君が好きだ」





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

虐げられた令息の第二の人生はスローライフ

りまり
BL
 僕の生まれたこの世界は魔法があり魔物が出没する。  僕は由緒正しい公爵家に生まれながらも魔法の才能はなく剣術も全くダメで頭も下から数えたほうがいい方だと思う。  だから僕は家族にも公爵家の使用人にも馬鹿にされ食事もまともにもらえない。  救いだったのは僕を不憫に思った王妃様が僕を殿下の従者に指名してくれたことで、少しはまともな食事ができるようになった事だ。  お家に帰る事なくお城にいていいと言うので僕は頑張ってみたいです。        

なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?

詩河とんぼ
BL
 前世では過労死し、バース性があるBLゲームに転生した俺は、なる方が珍しいバットエンド以外は全て処刑されるというの世界の悪役子息・カイラントになっていた。処刑されるのはもちろん嫌だし、知識を付けてそれなりのところで働くか婿入りできたらいいな……と思っていたのだが、攻略対象者で王太子のアルスタから猛アプローチを受ける。……どうしてこうなった?

「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

【本編完結】攻略対象その3の騎士団団長令息はヒロインが思うほど脳筋じゃない!

哀川ナオ
BL
第二王子のご学友として学園での護衛を任されてしまった騎士団団長令息侯爵家次男アルバート・ミケルセンは苦労が多い。 突撃してくるピンク頭の女子生徒。 来るもの拒まずで全ての女性を博愛する軽薄王子。 二人の世界に入り込んで授業をサボりまくる双子。 何を考えているのか分からないけれど暗躍してるっぽい王弟。 俺を癒してくれるのはロベルタだけだ! ……えっと、癒してくれるんだよな?

分厚いメガネ令息の非日常

餅粉
BL
「こいつは俺の女だ。手を出したらどうなるかわかるよな」 「シノ様……素敵!」 おかしい。おかしすぎる!恥ずかしくないのか?高位貴族が平民の女学生に俺の女ってしかもお前は婚約者いるだろうが!! その女学生の周りにはお慕いしているであろう貴族数名が立っていた。 「ジュリーが一番素敵だよ」 「そうだよ!ジュリーが一番可愛いし美人だし素敵だよ!!」 「……うん。ジュリーの方が…素敵」 ほんと何この状況、怖い!怖いすぎるぞ!あと妙にキモい 「先輩、私もおかしいと思います」 「だよな!」 これは真面目に学生生活を送ろうとする俺の日常のお話

勘弁してください、僕はあなたの婚約者ではありません

りまり
BL
 公爵家の5人いる兄弟の末っ子に生まれた私は、優秀で見目麗しい兄弟がいるので自由だった。  自由とは名ばかりの放置子だ。  兄弟たちのように見目が良ければいいがこれまた普通以下で高位貴族とは思えないような容姿だったためさらに放置に繋がったのだが……両親は兎も角兄弟たちは口が悪いだけでなんだかんだとかまってくれる。  色々あったが学園に通うようになるとやった覚えのないことで悪役呼ばわりされ孤立してしまった。  それでも勉強できるからと学園に通っていたが、上級生の卒業パーティーでいきなり断罪され婚約破棄されてしまい挙句に学園を退学させられるが、後から知ったのだけど僕には弟がいたんだってそれも僕そっくりな、その子は両親からも兄弟からもかわいがられ甘やかされて育ったので色々な所でやらかしたので顔がそっくりな僕にすべての罪をきせ追放したって、優しいと思っていた兄たちが笑いながら言っていたっけ、国外追放なので二度と合わない僕に最後の追い打ちをかけて去っていった。  隣国でも噂を聞いたと言っていわれのないことで暴行を受けるが頑張って生き抜く話です

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

帝に囲われていることなど知らない俺は今日も一人草を刈る。

志子
BL
ノリと勢いで書いたBL転生中華ファンタジー。 美形×平凡。 乱文失礼します。誤字脱字あったらすみません。 崖から落ちて顔に大傷を負い高熱で三日三晩魘された俺は前世を思い出した。どうやら農村の子どもに転生したようだ。 転生小説のようにチート能力で無双したり、前世の知識を使ってバンバン改革を起こしたり……なんてことはない。 そんな平々凡々の俺は今、帝の花園と呼ばれる後宮で下っ端として働いてる。 え? 男の俺が後宮に? って思ったろ? 実はこの後宮、ちょーーと変わっていて…‥。

処理中です...