モブらしいので目立たないよう逃げ続けます

餅粉

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翌日、僕は街へ出かけた。もちろん指輪をつけて、今更だけど手袋に指輪ってちょっと違和感。でもまぁ、こんな傷だらけの手を見られるくらいなら付けてたほうがいい………僕は雑貨へ入った。


えーと、確かここらへんだったはず……あ!あった。この白色の手袋着け心地いいんだよね、傷だらけでも引っかからずにスッと装着できる。
僕は手袋を手に取りお会計へ向かった。


ドォォン


「テメェ、ガキのくせに調子に乗りやがって」


「無礼者!僕に触れるな!!」


ビクッすごいでかい音がした後に大人の男性の怒鳴り声と子供の声がした。

外騒がしいなぁ~


「すみません、これください」


「はいよ、袋はいるかい?坊ちゃん」


「いえ、すぐに使うので大丈夫です。ところで外で何が合ったんですか?」

ちょっと外の様子が気になった僕は店主に聞いた。どうやらあの子供が男性に「僕の召使にしてやるよ」と生意気なこと言って怒らせたみたいだ。

ふーむ、貴族なのかな?あの子?僕が指を顎に当て腕を組みながら考えているとあの子供と目が合った。へらりと笑ったと思ったら急に涙目でこちらに向かって


「だ、助けてください!アルウィン様!」


うん? え、え?僕?……僕、ではないでしょ、アルウィンって名前僕だけじゃないはずだから。目が合っただけだから、うん、帰ろう。

帰ろうとする僕に涙目の少年が抱きついてきた。それを見た大人の男性が話しかけてきた。


「おい、お前こいつの雇い主か」


……だと思いましたよ。どうして僕はこうもついていないんだ。昨日は鞭で打たれ、今日はこれですか。

(いえ、違います。第一彼が誰なのかも知らないです。僕は平民ですよ、召使を雇うほど裕福ではないので、では失礼します)


「ええ、彼は僕の召使でね。こう見えて僕は貴族だ。礼儀知らずの平民如きが気安く僕に話しかけないてくれるかな?」


ん?僕の口が勝手に動く、どうして?まさか!僕は視線をあの子供の方へ向けた。彼はうるうるな目を僕に向けた。その瞬間僕の脳内に「彼を守らなくては」という思考が走った。僕は彼が怖がらないように優しく頭を撫でてあげた。
………え?怖い。身体がいうことをきかない。僕は何をしているんだ。


「アルウィン様、僕を助けてくださるんですね!とても嬉しいです」


(違うってば!そもそも君は誰なんだ?)


「えぇ、君は僕の召使だからね」


どうしたものかせめて身体でも動かせれば………!動け、る?あれ?
動けると思ったのも束の間。僕は彼を守るような体勢へと変化しただけだった。


「は、主人がこうなら召使もそうなるわな」


「そうだね、でも平民如きの君が僕の召使に触れようとするなんて死にたいわけ?」


「さっきから聞いてりゃ、平民、平民、俺らを馬鹿にしやがって、どうやら貴族の坊ちゃんは痛い目を見ないといけないみたいだな?」

そう言って男は殴りかかってきた。
最悪だ。どうして今日街に出たんだろう。手袋さえ壊れなければ今頃僕は……今と同じように父上から殴られる。状況変わらないのなんかちょっと悲しい。もう時期来るであろう痛みに僕はふと小さい頃に迷子になって助けてくれた人のことを思い出した。

『——何かあったら俺の名を呼べ。必ずお前を助けに行く』


「ジン!!」


僕がそう叫ぶと僕を殴ろうとしてきた男性の周りに竜巻が起こった。


「うわ!なんだこれは!?クッソ、魔法が使えるのがぁぁぁ」


男性はそのままどこかへ吹き飛んでしまった。そして僕の目の前には銀髪のイケメンなお兄さんが立っていた……いや、浮いている。そして僕の方に視線を移した。


「お呼びかな?おチビちゃん」


「………ジン?」


僕が彼をそう呼ぶと彼は嬉しそうに微笑んだ。
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