分厚いメガネ令息の非日常

餅粉

文字の大きさ
4 / 4

4.メガネをつけなさい(ヨハネスside)

しおりを挟む
集合時間になってもシリウスは来ない。いつもギリギリに来るものだから昨日は早めに来るようにと言っておいたがついに遅刻をしてきた。

「………チッ」

「委員長そんなに眉間に皺を寄せないでください。綺麗な顔が台無しですよ」

「アイザックそのふざけた口を二度と開けられないようにされたく無ければ今すぐ黙れ。僕はイライラしているんだ」

見ればわかるさと軽口を叩いてくる男はアイザックで僕と同じ美化委員に所属している。彼は仕事はできるがちょくちょくちょっかいをかけてくるので嫌いだ。
しばらくしてから駆け足でこちらに向かってくる影が見えた。シリウスだ。

「遅れてしまい申し訳ございません!」

「あのねぇ僕、確か明日だけは絶対に遅刻するなって言ったよね?で、遅刻してきたと?ふざけてるのかい?」

圧をかけて言った。
分厚いメガネをかけているから表情がよくわからないけど焦りだけは感じ取れた。

「くぅ、シノめぇ」

「シノ様となんの関係があると言うのだい?」

ここで何故シノ様が出てきたのかわからない。だからと言って人のせいにして許しを乞うことは許さない。それからシリウスはことの経緯を話し始めた。驚いたことにシノ様はその……破廉恥なことをしていたと言う知ってしまった。あとよくわからない単語モブ?と言ったか後ほど調べないといけないようだ。

「だから遅れたんですよ」

だが遅刻したことには変わりがない。ギロリとシリウスを睨んでいたらゼンが仲介に入った。

「まぁまぁ委員長シリウスもわざとじゃないんでいいんじゃないですかいつもはちゃんときてるでしょ……ギリギリだけど」

「はぁ……わかったわかった。今回だけは特別だぞ。次からは5分前にくるように」

「はーいわかってまーす」

ふざけた返事をしているがシリウスは誰よりも真剣に仕事をしているのを僕が一番よくわかっている。だから僕は返事はちゃんとしろと注意をしておいた。
ひとまずここまでにしておいて僕たち美化委員は式典へと向かった。
シリウスは道中ゼンと揉め合いをしていたらしく少し遅れて着いた。彼たちが着くまでに僕は皆に指示を出した。

「ではアイザックはあそこにフェリアスは僕と一緒に行動するように……あぁやっと来たかゼンに………君は?」

シリウスはどこだ?と思った。確かゼンと一緒にいたはずなのにゼンと一緒に来たのはキラキラとした瞳に長いまつ毛の可愛らしい青年がいた。
シリウス?いや彼の目はもっと小さかった、しかもこんなにキラキラバサバサとしていないはずだ。だが、髪の色はシリウスと同じだ。こんな髪の色はシリウスしか居ないし……

「ハハハ委員長も冗談を言うんですね。俺ですよシリウスです」

まさか本当にシリウスだったとは、これはまずい。非常にまずい。シリウスが言っていた女学生よりもまずい状況になりそうだ。シリウスの隣にいたゼンがドヤ顔をしている。何故君がドヤるのだ?と思ったがシリウスが補強魔法使えないことを思い出した。

「はぁ……ゼン魔法を解くんだ。これじゃ仕事どころじゃなくなる」

「えぇいいじゃないですか!シリウスはメガネない方が絶対いいですって!!」

「それは今わかったからとりあえず今日はダメだ絶対に」

ちぇ~と言いながら魔法を解いてくれた。これでひと安心……待て、さっきからフェリアス静かすぎる。スーと視線をフェリアスの方へやると奴の顔は赤くなっていた。
落ちたな確実に。こりゃめんどくさいことになりそうだ
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

グラジオラスを捧ぐ

斯波良久@出来損ないΩの猫獣人発売中
BL
憧れの騎士、アレックスと恋人のような関係になれたリヒターは浮かれていた。まさか彼に本命の相手がいるとも知らずに……。

モブらしいので目立たないよう逃げ続けます

餅粉
BL
ある日目覚めると見慣れた天井に違和感を覚えた。そしてどうやら僕ばモブという存存在らしい。多分僕には前世の記憶らしきものがあると思う。 まぁ、モブはモブらしく目立たないようにしよう。 モブというものはあまりわからないがでも目立っていい存在ではないということだけはわかる。そう、目立たぬよう……目立たぬよう………。 「アルウィン、君が好きだ」 「え、お断りします」 「……王子命令だ、私と付き合えアルウィン」 目立たぬように過ごすつもりが何故か第二王子に執着されています。 ざまぁ要素あるかも………しれませんね

俺の彼氏は俺の親友の事が好きらしい

15
BL
「だから、もういいよ」 俺とお前の約束。

春を拒む【完結】

璃々丸
BL
 日本有数の財閥三男でΩの北條院環(ほうじょういん たまき)の目の前には見るからに可憐で儚げなΩの女子大生、桜雛子(さくら ひなこ)が座っていた。 「ケイト君を解放してあげてください!」  大きなおめめをうるうるさせながらそう訴えかけてきた。  ケイト君────諏訪恵都(すわ けいと)は環の婚約者であるαだった。  環とはひとまわり歳の差がある。この女はそんな環の負い目を突いてきたつもりだろうが、『こちとらお前等より人生経験それなりに積んどんねん────!』  そう簡単に譲って堪るか、と大人げない反撃を開始するのであった。  オメガバな設定ですが設定は緩めで独自設定があります、ご注意。 不定期更新になります。   

運命じゃない人

万里
BL
旭は、7年間連れ添った相手から突然別れを告げられる。「運命の番に出会ったんだ」と語る彼の言葉は、旭の心を深く傷つけた。積み重ねた日々も未来の約束も、その一言で崩れ去り、番を解消される。残された部屋には彼の痕跡はなく、孤独と喪失感だけが残った。 理解しようと努めるも、涙は止まらず、食事も眠りもままならない。やがて「番に捨てられたΩは死ぬ」という言葉が頭を支配し、旭は絶望の中で自らの手首を切る。意識が遠のき、次に目覚めたのは病院のベッドの上だった。

好きで好きで苦しいので、出ていこうと思います

ooo
BL
君に愛されたくて苦しかった。目が合うと、そっぽを向かれて辛かった。 結婚した2人がすれ違う話。

そんなの聞いていませんが

みけねこ
BL
お二人の門出を祝う気満々だったのに、婚約破棄とはどういうことですか?

罰ゲームって楽しいね♪

あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」 おれ七海 直也(ななみ なおや)は 告白された。 クールでかっこいいと言われている 鈴木 海(すずき かい)に、告白、 さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。 なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの 告白の答えを待つ…。 おれは、わかっていた────これは 罰ゲームだ。 きっと罰ゲームで『男に告白しろ』 とでも言われたのだろう…。 いいよ、なら──楽しんでやろう!! てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ! ひょんなことで海とつき合ったおれ…。 だが、それが…とんでもないことになる。 ────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪ この作品はpixivにも記載されています。

処理中です...