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フォルテと荷馬車でローランの街から、採取場所のシンガリアの森に移動した。森の奥では討伐が行われているのか、モンスターの鳴き声が入り口まで聞こえた。
隣のルテは森を見上げ眉をひそめる。
「今日は森が……ざわついているな。私がススリとマゼラ草を鑑定スキルでみつける。見つかったら、タヤにもわかりやすく薬草に赤い印をつけるから――タヤは採取スキルで印を見つけて採取してね」
「わかった、あまり無理するなよ」
「わかってるよ」
高い薬草鑑定スキルを持つ、フォルテだからできる技。
フォルテはパッパと見つけ、印を付けていっている。
「じゃ、オレもやりますか【採取】」
フォルテが薬草鑑定スキルを使い見つけ、赤い印をつけた薬草を自分の採取スキルを使い、カゴに採取していく。
ものの数分で、カゴはススリとマゼラ草でいっぱいになる。量的にこれなら二人分ありそうだ、冒険者ギルドに報告に帰ろう、フォルテを呼ぼうとしたとき。
リー、リンリン! ……リンリン。微量の魔力を含む、鈴の音が聞こえてきた。
(なんだ? 鈴の音が近い? ……いや、こっちに向かってきている)
「タヤ、私の近くに」
「お、おう!」
異様な雰囲気を感じたのか、フォルテは腰の剣を抜き辺りを見回す。オレも腰の小刀ナイフを抜き、構えながらフォルテに近付いた。
鈴の音は直ぐそこ――シンガリアの森の出入り口まできている……『くる!』と、二人同時に息を吸ったとき。
近くの茂みからオレと同じ兎族の――小柄な男性3人が飛び出てくる。その小柄な3人の男性は傷だらけで、口は布で塞がれ、首には"虹色に光る鈴"がついていた。
「まずい! アレは"モンスターを呼び寄せる魔導具"だ――」
「え?」
3人の後を。ガサガサ茂みを揺らし――虹色の鈴を付けた小柄な男性の後を追うように。2メートル以上はありそうな、大型モンスターが茂みから飛び出てきた。
グオオォォ――!
「「「うっ、ンンンン――!!」」」
3人は同時に怯える叫び声を上げたが、口は布に覆われていて、こもった声が響くだけだった。
「声を出すなよ、タヤ……あ、あれはグリズリー(灰色熊)だ!」
「ハァ? グリズリー? シンガリアの森の奥深くにいる……強力な熊型のモンスターだぞ! どうしてここに?」
現れたグリズリー――モンスターの瞳は真っ赤に染まり、口からはよだれが垂れ流れていた。ひとりの兎族の男性は恐怖からか……足がもつれて転倒してしまう。
「ンン――!」
「ン――――!!」
2人は駆け寄り、倒れた男性を守ろうとした――そこを、めがけて襲いかかるグリズリー。
――ダメだ、ダメだ! タヤの足は彼らに向けて動く。
「いくな! 待て、タヤァ――!」
隣のルテは森を見上げ眉をひそめる。
「今日は森が……ざわついているな。私がススリとマゼラ草を鑑定スキルでみつける。見つかったら、タヤにもわかりやすく薬草に赤い印をつけるから――タヤは採取スキルで印を見つけて採取してね」
「わかった、あまり無理するなよ」
「わかってるよ」
高い薬草鑑定スキルを持つ、フォルテだからできる技。
フォルテはパッパと見つけ、印を付けていっている。
「じゃ、オレもやりますか【採取】」
フォルテが薬草鑑定スキルを使い見つけ、赤い印をつけた薬草を自分の採取スキルを使い、カゴに採取していく。
ものの数分で、カゴはススリとマゼラ草でいっぱいになる。量的にこれなら二人分ありそうだ、冒険者ギルドに報告に帰ろう、フォルテを呼ぼうとしたとき。
リー、リンリン! ……リンリン。微量の魔力を含む、鈴の音が聞こえてきた。
(なんだ? 鈴の音が近い? ……いや、こっちに向かってきている)
「タヤ、私の近くに」
「お、おう!」
異様な雰囲気を感じたのか、フォルテは腰の剣を抜き辺りを見回す。オレも腰の小刀ナイフを抜き、構えながらフォルテに近付いた。
鈴の音は直ぐそこ――シンガリアの森の出入り口まできている……『くる!』と、二人同時に息を吸ったとき。
近くの茂みからオレと同じ兎族の――小柄な男性3人が飛び出てくる。その小柄な3人の男性は傷だらけで、口は布で塞がれ、首には"虹色に光る鈴"がついていた。
「まずい! アレは"モンスターを呼び寄せる魔導具"だ――」
「え?」
3人の後を。ガサガサ茂みを揺らし――虹色の鈴を付けた小柄な男性の後を追うように。2メートル以上はありそうな、大型モンスターが茂みから飛び出てきた。
グオオォォ――!
「「「うっ、ンンンン――!!」」」
3人は同時に怯える叫び声を上げたが、口は布に覆われていて、こもった声が響くだけだった。
「声を出すなよ、タヤ……あ、あれはグリズリー(灰色熊)だ!」
「ハァ? グリズリー? シンガリアの森の奥深くにいる……強力な熊型のモンスターだぞ! どうしてここに?」
現れたグリズリー――モンスターの瞳は真っ赤に染まり、口からはよだれが垂れ流れていた。ひとりの兎族の男性は恐怖からか……足がもつれて転倒してしまう。
「ンン――!」
「ン――――!!」
2人は駆け寄り、倒れた男性を守ろうとした――そこを、めがけて襲いかかるグリズリー。
――ダメだ、ダメだ! タヤの足は彼らに向けて動く。
「いくな! 待て、タヤァ――!」
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