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第一章 私が逃げ出した理由 2
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それから数年。呪いを受けたレインは、7歳となった。
その年のことだった。四大公爵家の中から、14歳になる第二王子、スイーティオ・エレメントゥム・アメジシストの婚約者を選ぶことになった。
不思議なことに選ばれたのは、美しく成長したレイナではなく、年々呪いの影響で醜く変化をしていくレインが第二王子の婚約者に選ばれたのだ。
レインとスイーティオが初めて顔を合わせたのは、王宮で開かれた茶会でのことだった。
初めての顔見せの時にスイーティオはレインに向って言った。
「何だその仮面は?婚約者との顔見せだと言うのに、顔を隠すなど……」
スイーティオは顔を隠したままのことを咎めたが、無理に仮面を取れとは言わなかった。
しかし、顔見せの場には他の貴族の子供たちもいた。
貴族の子供たちは、子供さながらの残酷さで嫌がるレインの仮面を無理に奪ったのだ。
「いや、やめて!取らないで!」
「別にいいだろう?ヘンテコな仮面なんて着けて。お前、顔くらい王子殿下に見せろよ」
「そうだそうだ」
「そうよ、なによもったいぶって。殿下の気を引きたいのかしら?」
そう言って、抵抗するレインを数人で囲って無理やり奪い去った。
そして、仮面の下から現れたその顔を見て、貴族の子息、令嬢たちは顔を歪めた。
さらに、残酷な言葉でレインを深く傷つけたのだ。
「何だお前、まるで本に出てくるようなオークみたいだな!!」
「やだ!なんて気持ち悪いの」
そう言って、顔を青ざめさせるレインを嘲笑ったのだ。周囲にいた他の貴族の子供たちも、一緒になってレインを嘲笑った。
何も言わずにただ立ち尽くすレインに、スイーティオは自分の着ていた上着を掛けてから、レインをその場から連れ出した。
「すまなかった。俺のせいだ」
そう言って、震えるレインを優しく上着の上から抱きしめた。
レインはスイーティオの謎の行動に困惑しつつも不思議に思っていたことを聞いた。そして、自分との婚約はデメリットしかないと訴えたのだ。
「私は……。ご覧になった通りとてもひどい容姿をしています。殿下は、こんな私を気持ち悪いとは思わないのですか?それに、何故こんな私に優しくしてくれるのですか?こんな醜い私との婚約など直ぐに破棄してください。私なんかと婚約しているなんて、殿下にはデメリットしかありません!」
必死な様子のレインに微かな微笑みを浮かべた後にスイーティオは、空を仰ぎながら静かな声で言った。
「王家には普通の人達よりも濃い精霊の血が流れていると言われている。その所為なのか、運命の人に出会ってしまうと、その人に惹かれて抗うことが出来ないんだ」
そう言ってから顔をレインに向けて、真剣な眼差しで言った。
「実は、君のことは前から知っていたんだよ。仮面の令嬢ってね。少し興味があって、君の兄に会うことを言い訳にして一度屋敷に行ったことがあるんだ。その時に、偶然庭の東屋でうたた寝をしている君を見てね。そこで、君が俺の運命の人だと知った。それからだ。君に、どうしてもまた会いたいと、会って話をしたいと思うようになったんだ。それで、父と兄に相談したら、婚約者として君を指名したら良いと言われたんだ。だから、君との婚約を破棄するつもりは微塵もないよ」
スイーティオは熱のこもった瞳でレインの瞳をじっと見つめた。
しかし、レインはスイーティオの金色の瞳に映る醜悪な自分の姿に頭を殴られたような感覚に陥った。
「無理です。私は、こんな醜悪な……。殿下のお側にいることなど出来ません」
「俺は構わない。見た目なんてどうでもいいんだ。君がいいんだ。君が望むなら、仮面のままでもいい。どうか俺の側にいてくれ」
レインが否定しても、スイーティオは一向に引かなかった。
こうして、スイーティオに押し切られる形で二人の婚約者としての関係は始まった。
その年のことだった。四大公爵家の中から、14歳になる第二王子、スイーティオ・エレメントゥム・アメジシストの婚約者を選ぶことになった。
不思議なことに選ばれたのは、美しく成長したレイナではなく、年々呪いの影響で醜く変化をしていくレインが第二王子の婚約者に選ばれたのだ。
レインとスイーティオが初めて顔を合わせたのは、王宮で開かれた茶会でのことだった。
初めての顔見せの時にスイーティオはレインに向って言った。
「何だその仮面は?婚約者との顔見せだと言うのに、顔を隠すなど……」
スイーティオは顔を隠したままのことを咎めたが、無理に仮面を取れとは言わなかった。
しかし、顔見せの場には他の貴族の子供たちもいた。
貴族の子供たちは、子供さながらの残酷さで嫌がるレインの仮面を無理に奪ったのだ。
「いや、やめて!取らないで!」
「別にいいだろう?ヘンテコな仮面なんて着けて。お前、顔くらい王子殿下に見せろよ」
「そうだそうだ」
「そうよ、なによもったいぶって。殿下の気を引きたいのかしら?」
そう言って、抵抗するレインを数人で囲って無理やり奪い去った。
そして、仮面の下から現れたその顔を見て、貴族の子息、令嬢たちは顔を歪めた。
さらに、残酷な言葉でレインを深く傷つけたのだ。
「何だお前、まるで本に出てくるようなオークみたいだな!!」
「やだ!なんて気持ち悪いの」
そう言って、顔を青ざめさせるレインを嘲笑ったのだ。周囲にいた他の貴族の子供たちも、一緒になってレインを嘲笑った。
何も言わずにただ立ち尽くすレインに、スイーティオは自分の着ていた上着を掛けてから、レインをその場から連れ出した。
「すまなかった。俺のせいだ」
そう言って、震えるレインを優しく上着の上から抱きしめた。
レインはスイーティオの謎の行動に困惑しつつも不思議に思っていたことを聞いた。そして、自分との婚約はデメリットしかないと訴えたのだ。
「私は……。ご覧になった通りとてもひどい容姿をしています。殿下は、こんな私を気持ち悪いとは思わないのですか?それに、何故こんな私に優しくしてくれるのですか?こんな醜い私との婚約など直ぐに破棄してください。私なんかと婚約しているなんて、殿下にはデメリットしかありません!」
必死な様子のレインに微かな微笑みを浮かべた後にスイーティオは、空を仰ぎながら静かな声で言った。
「王家には普通の人達よりも濃い精霊の血が流れていると言われている。その所為なのか、運命の人に出会ってしまうと、その人に惹かれて抗うことが出来ないんだ」
そう言ってから顔をレインに向けて、真剣な眼差しで言った。
「実は、君のことは前から知っていたんだよ。仮面の令嬢ってね。少し興味があって、君の兄に会うことを言い訳にして一度屋敷に行ったことがあるんだ。その時に、偶然庭の東屋でうたた寝をしている君を見てね。そこで、君が俺の運命の人だと知った。それからだ。君に、どうしてもまた会いたいと、会って話をしたいと思うようになったんだ。それで、父と兄に相談したら、婚約者として君を指名したら良いと言われたんだ。だから、君との婚約を破棄するつもりは微塵もないよ」
スイーティオは熱のこもった瞳でレインの瞳をじっと見つめた。
しかし、レインはスイーティオの金色の瞳に映る醜悪な自分の姿に頭を殴られたような感覚に陥った。
「無理です。私は、こんな醜悪な……。殿下のお側にいることなど出来ません」
「俺は構わない。見た目なんてどうでもいいんだ。君がいいんだ。君が望むなら、仮面のままでもいい。どうか俺の側にいてくれ」
レインが否定しても、スイーティオは一向に引かなかった。
こうして、スイーティオに押し切られる形で二人の婚約者としての関係は始まった。
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