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脱出編
27 私は洗濯であることを思い出す
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私とアーくんがそんなことを言っていると、洗濯かごを抱えたヴェインさんがリビングに顔を出して言った。
「魔の森とは思えないくらいここは穏やかだな。洗濯物もよく乾く」
そう言って、カラッとした笑顔を浮かべていた。私も、釣られてつい表情を緩めていると、アーくんが眉を寄せてヴェインさんと私を見てきた。
「はぁ。シズは能天気すぎです。兄様は素敵です。それと、兄様嫌だったら嫌だと言ってもいいと思いますよ」
「ん?なんのことだ?」
「ですから、洗濯のことです」
「洗濯?別に俺は苦じゃないぞ?というか、楽ちん過ぎてシズに申し訳ないくらいだ。この洗濯機という物はとてもいいものだ。勝手に洗濯をしてくれて、後は干すだけとは恐れ入ったよ」
「そうではないです。いえ、そうなんですけど……。その洗濯物を干すのが問題なんです!兄様はいつも、洗濯物を干す時に異常なくらい精神統一した上で、シズの下着を―――」
「あああああああ!!!ゲフンゲフン!!あっあっ!!あーー!!ゴホン、あー、急に喉の調子が、ゴホンゴホン」
「えっ、大丈夫ですか、ヴェインさん?」
ヴェインさん急にどうしたんだろう?もしかして風邪かな?後の掃除は私がするとして、念の為キュアポーションを飲んで休んでもらおう。
そう言えば、アーくんは何を言おうとしたんだろう?
「ヴェインさん、キュアポーションを飲んで休んでください。風邪だったら大変です。ところでアーくん、さっきなんて言ったの?ヴェインさんの咳で聞こえなかったよ」
私がそう言うと、アーくんは肩を落としてからもう一度口を開いてくれた。
「だから、兄様がシズの下着を干す時にいつも真っ赤な顔で―――」
「ゲブンゲフン!!あああーー、これは風邪かな?ゲフンゲフン!!ゴホゴホ!!」
「大変!!ヴェインさん早く休んでください!アーくん、話はまた今度ね!」
話の途中だったけど、ヴェインさんが真っ赤な顔で咳き込んでいたから慌ててキュアポーションを取り出して飲んでもらってから、ヴェインさんの部屋まで付いていった。
ヴェインさんをベッドに横にさせてから、熱を測るため額を合わせると少し熱かったので、額を冷やすための氷嚢を準備するため部屋を一旦出た。
キッチンで氷嚢を準備しながら、アーくんの話を思い出していた。
洗濯が何だとかと言っていた事を考えていると、ヴェインさんが最初に家の掃除をすると言ってきた日のことを思い出した。
その時、洗濯もしてくれると言ったけど、私は一瞬躊躇った。
元の世界で、父さんの洗濯物と一緒に私の物も洗濯した時に、父さんが言ったことを思い出したから。
結局、躊躇ったのはほんの一瞬だったので、私はヴェインさんの好意に甘えることにした。
ちなみにあの時思い出した、父さんの言葉はこうだ。
「静弥がそのうち、俺の下着と一緒に洗濯したくないなんて言ったら父さん悲しくて辛いよ……。でも、今はまだ一緒に洗ってくれて俺は、会社の同僚に自慢できるよ」
と、よくわからないことを言っていたことを思い出したんだよね。
今考えても、一緒に洗ったほうが経済的だし、色落ちするような下着でもなかったので別ける意味が分からなかったんだよね。
そこまで考えて、私は一つの仮説を立てていた。
まさか、アーくんとヴェインさんは私の下着と一緒に洗濯したくなかったのかな……という仮説をだ。
氷嚢を持って、ヴェインさんの部屋入るとアーくんが枕元に座っていた。
私は、氷嚢をヴェインさんの額に乗せながら何気ない風を装って聞いていた。
「あの……、もしかして私の下着と一緒に洗濯するの嫌でしたか?それでしたら、これからは二度手間になってしまいますが、別にしてもらっても……」
私がそう言うと、ヴェインさんとアーくんは変な顔をしていた。そして、二人で内緒話を始めてしまった。
「はぁ。シズがあらゆる意味で心配です。どうしてここで、僕たちが嫌だという考えに至るのか……」
「そうだな。俺がこんなに、シズのパ……、を干すのに理性を……、じゃないくて、シズは妹みたいなもので、別にその、下着を見て変なことを考えたりなんてしてないからな!!」
「分かっています。兄様はとても紳士的で、シズのパ……、を干す時に一瞬手が止まった後に、呪文のように「妹、妹、妹」と言っていたとしても、兄様はとても紳士的で素敵な兄様です」
「どうして、紳士的と2回言ったんだ?」
「とても大事なことだったので、2回言わせてもらいました。そう、とても大事なことなので。それに、パ……、以外にもブ……、を干す時も兄様はとても紳士的で、はい。それはそれはとても紳士―――」
「分かってる!その、何だ……。アレだ。シズは俺達のこと男として意識してないみたいだけど、俺はメチャクチャシズのこと女の子として意識してるよ!!髪を切って可愛い顔が見えるようになったと思ったら、今度は少しずつ見せてくれる表情が可愛すぎで!!」
「まぁ、シズが可愛いというところは、僕も同意しなくもないですが……。べっ、別にこれは世間一般的な反応としてですから!!」
二人は楽しそうにとても長い内緒話をしていて、私はどうしたらいいのか分からなかったからそっと部屋を後にしていた。
だって、仲良し兄弟の邪魔は出来ないじゃない?
「魔の森とは思えないくらいここは穏やかだな。洗濯物もよく乾く」
そう言って、カラッとした笑顔を浮かべていた。私も、釣られてつい表情を緩めていると、アーくんが眉を寄せてヴェインさんと私を見てきた。
「はぁ。シズは能天気すぎです。兄様は素敵です。それと、兄様嫌だったら嫌だと言ってもいいと思いますよ」
「ん?なんのことだ?」
「ですから、洗濯のことです」
「洗濯?別に俺は苦じゃないぞ?というか、楽ちん過ぎてシズに申し訳ないくらいだ。この洗濯機という物はとてもいいものだ。勝手に洗濯をしてくれて、後は干すだけとは恐れ入ったよ」
「そうではないです。いえ、そうなんですけど……。その洗濯物を干すのが問題なんです!兄様はいつも、洗濯物を干す時に異常なくらい精神統一した上で、シズの下着を―――」
「あああああああ!!!ゲフンゲフン!!あっあっ!!あーー!!ゴホン、あー、急に喉の調子が、ゴホンゴホン」
「えっ、大丈夫ですか、ヴェインさん?」
ヴェインさん急にどうしたんだろう?もしかして風邪かな?後の掃除は私がするとして、念の為キュアポーションを飲んで休んでもらおう。
そう言えば、アーくんは何を言おうとしたんだろう?
「ヴェインさん、キュアポーションを飲んで休んでください。風邪だったら大変です。ところでアーくん、さっきなんて言ったの?ヴェインさんの咳で聞こえなかったよ」
私がそう言うと、アーくんは肩を落としてからもう一度口を開いてくれた。
「だから、兄様がシズの下着を干す時にいつも真っ赤な顔で―――」
「ゲブンゲフン!!あああーー、これは風邪かな?ゲフンゲフン!!ゴホゴホ!!」
「大変!!ヴェインさん早く休んでください!アーくん、話はまた今度ね!」
話の途中だったけど、ヴェインさんが真っ赤な顔で咳き込んでいたから慌ててキュアポーションを取り出して飲んでもらってから、ヴェインさんの部屋まで付いていった。
ヴェインさんをベッドに横にさせてから、熱を測るため額を合わせると少し熱かったので、額を冷やすための氷嚢を準備するため部屋を一旦出た。
キッチンで氷嚢を準備しながら、アーくんの話を思い出していた。
洗濯が何だとかと言っていた事を考えていると、ヴェインさんが最初に家の掃除をすると言ってきた日のことを思い出した。
その時、洗濯もしてくれると言ったけど、私は一瞬躊躇った。
元の世界で、父さんの洗濯物と一緒に私の物も洗濯した時に、父さんが言ったことを思い出したから。
結局、躊躇ったのはほんの一瞬だったので、私はヴェインさんの好意に甘えることにした。
ちなみにあの時思い出した、父さんの言葉はこうだ。
「静弥がそのうち、俺の下着と一緒に洗濯したくないなんて言ったら父さん悲しくて辛いよ……。でも、今はまだ一緒に洗ってくれて俺は、会社の同僚に自慢できるよ」
と、よくわからないことを言っていたことを思い出したんだよね。
今考えても、一緒に洗ったほうが経済的だし、色落ちするような下着でもなかったので別ける意味が分からなかったんだよね。
そこまで考えて、私は一つの仮説を立てていた。
まさか、アーくんとヴェインさんは私の下着と一緒に洗濯したくなかったのかな……という仮説をだ。
氷嚢を持って、ヴェインさんの部屋入るとアーくんが枕元に座っていた。
私は、氷嚢をヴェインさんの額に乗せながら何気ない風を装って聞いていた。
「あの……、もしかして私の下着と一緒に洗濯するの嫌でしたか?それでしたら、これからは二度手間になってしまいますが、別にしてもらっても……」
私がそう言うと、ヴェインさんとアーくんは変な顔をしていた。そして、二人で内緒話を始めてしまった。
「はぁ。シズがあらゆる意味で心配です。どうしてここで、僕たちが嫌だという考えに至るのか……」
「そうだな。俺がこんなに、シズのパ……、を干すのに理性を……、じゃないくて、シズは妹みたいなもので、別にその、下着を見て変なことを考えたりなんてしてないからな!!」
「分かっています。兄様はとても紳士的で、シズのパ……、を干す時に一瞬手が止まった後に、呪文のように「妹、妹、妹」と言っていたとしても、兄様はとても紳士的で素敵な兄様です」
「どうして、紳士的と2回言ったんだ?」
「とても大事なことだったので、2回言わせてもらいました。そう、とても大事なことなので。それに、パ……、以外にもブ……、を干す時も兄様はとても紳士的で、はい。それはそれはとても紳士―――」
「分かってる!その、何だ……。アレだ。シズは俺達のこと男として意識してないみたいだけど、俺はメチャクチャシズのこと女の子として意識してるよ!!髪を切って可愛い顔が見えるようになったと思ったら、今度は少しずつ見せてくれる表情が可愛すぎで!!」
「まぁ、シズが可愛いというところは、僕も同意しなくもないですが……。べっ、別にこれは世間一般的な反応としてですから!!」
二人は楽しそうにとても長い内緒話をしていて、私はどうしたらいいのか分からなかったからそっと部屋を後にしていた。
だって、仲良し兄弟の邪魔は出来ないじゃない?
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