緋色の小刀-ナイフ-

八雲 銀次郎

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燃えた人形

#1

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 小さい頃から、私の自宅には、日本人形が、一体あった。私が生まれる前に、亡くなった祖母が、大事にしていた、物らしい。
 子どもながら、その人形が、少し不気味に、思っており、見ていて、気持ちの良い物ではなかった。たまに、視線を感じる事も、あった。だから、今までずっと、押入れの中に、仕舞われていた。
 何故、そんな話をしたかと言うと、その人形が、つい先ほど、燃えたのだ。他の家財や、壁などは、少し黒く煤けた程度で、大事には至らなかった。本当に、人形だけが、燃えた感じだった。火元の場所も、原因も分からず、警察からは、『不審火』として片付けられた。
 そのため、私と両親は、警察からは、事情聴取を軽くだが、取らされた。
 私は、元より、高校に通っており、人形が燃えた時刻は、授業中であり、それは、学校の教師や、同級生などに聞いてもらえれば、裏付けができる。それは、勤務に、言っていた、お父さんも同じだ。
 そうなると、専業主婦の母が怪しくなるが、彼女は、その時間、近所のドラッグストアに、買い物に出ていたことは、近所に住む、女性店員によって、照明された。
 だから、当時、人形に火を点ける事の出来る人物は、私たちの家族の中では誰一人居なかった。
 そうなると、第三者の誰かが、放火し、彼の日本人形だけ、焼却した。そう考えるのが、警察の考え。だが、一般市民であるに私たちは、そうではない。
 『日本人形が、勝手に、独りでに燃え、姿を晦ました。』
 そう考えるのが、一般的だ。
 ホラー話が、好きだとか、オカルト話に、興味が、あるとか、そう言ったわけでない。ただ単純に、そう言った、“噂”が立つことは珍しくない。
 今回とて、それは、珍しい、ものではなく、“一般的”な市民の思想だった。現に、私も、その一人だ。
誰かが、この日本人形だけを燃やす。意味が分からない。

だから、私含め、地元の人々は、『消炎の人形』と呼んでいた。
 
事件のあった夜、私は、警察からの事情聴取等の、疲労と、緊張とで、私は、学校からの、課題を終えた後、私は眠りに着いた。
 私は普段、夢など見ないタイプだ。だが、この時だけ、私は、夢を見た。
 それは、あまりにも、生々しいもの、だった。
 人形は、私が、産まれた頃から、私の実家に、存在していた。私が、その存在を知ったのは、小学校に入学しら、少し、経ってからの事だった。
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