(完結)伯爵家嫡男様、あなたの相手はお姉様ではなく私です

青空一夏

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8 愛おしい女性の姉はきっと・・・・・・(バーノン視点)

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(バーノン視点)

(うん? 後半がやけに具体的だな。ダークな生物ってなんだろう)

 一緒に観劇に行き市井のカフェでおしゃべりをした日も、そのことについて詳しく聞きたかったが質問するのはやめた。それから度々一緒に出かけて、ウォーク公爵家のディナーにもお招きいただいた。

「ティベリアをどう思っていらっしゃるのかしら? この子は好きでもない男性と何度も会いたがるような子ではありませんわよ」

 カトレア嬢のあまりにストレートな言い方に面食らっていると、ティベリア嬢が私をちらりと見て頬を染めた。

「妖精を妻に迎えるには庭園の花を植え直さなければなりません。アトリエも作って差し上げたいし、もう少し事業を立て直してからでも構いませんか? 愛らしいデイジーの妖精に不自由な思いをさせたくありません」

「ふん、合格ね。庭園の花やアトリエはこちらが用意しますし、事業はすぐに持ちなおすことができるように配慮します。バーノン様におかれましては、ティベリアへの変わらぬ愛だけを絶やさずにいてくだされば結構ですわ」

 わたしはカトレア嬢のお墨付きをもらい、ティベリア嬢の婚約者になった。兄上は僻地で父上や母上と一緒に生活をしているが、空気の綺麗な土地に移ったからなのか貧血で倒れることはなくなった。その代わり、なぜかニンニクが僻地の屋敷の至る所に飾られるようになっていた。

「兄上はこんなにニンニクがお好きでしたっけ?」

「いいや、ただなにかこの世には存在しないダークな生き物に狙われている気がしてな。あくまで予感なのだがこの首筋の傷って、牙のようなものに刺された痕だと思うのだ」

「は? 牙? ばかばかしい。ただの虫刺されですよ。今度そのようなことをおっしゃったら、精神病院に入れますからね」

 この頃には、愛しいティベリア嬢の姉カトレア嬢の不思議さに気がついていた。日光を好まずニンニクを苦手とし、教会には一度も行かずに夜中はこっそりと外出している。

 だが、わたしと愛するティベリアに極甘なツンデレ姉がダークな存在でも、わたし達にとっては善としか思えない。だからわたしは今日も気がつかないふりをする。この愛の為に!


୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧

次回で最終回です。ワイアットの末路のような内容になります。
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