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88 お茶会
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お兄様の婚約者が決まらない背景には、王妃様がお兄様を邪険にしてきた影響もあるそうだ。
普通ならば、他の子供を持つ貴族とお茶会を開いて子供同士の交流を深めようとするのに、王妃様はそれすらしてこなかった。
見かねたパトリシアが時々、お兄様を連れ出しては交流をさせてきたけれど、毎回連れ出す事は出来なかったようだ。
パトリシアとのお茶会もそろそろお開きにしようかと思っていると、誰かがこの四阿に近付いて来るのが見えた。
そちらに目をやるとお父様と苦り切った表情の宰相がこちらにやって来る。
宰相の表情からして、お父様が無理矢理こちらに来るとゴネたみたいね。
宰相の苦労が伺えて申し訳なくおもうわ。
「フェリシア、アシェトン公爵夫人。私もご一緒して構わないかな?」
疑問符を付けているけれど、パトリシアに拒否なんて出来ないのはわかっているはずよね。
私も拒否してお父様を泣かせるような真似はしたくないわね。
「勿論ですわ、陛下。フェリシア様もよろしいでしょう?」
私が返事をするよりも早く、パトリシアがお父様に許可を出した。
あれ? っと思ってパトリシアの顔を見るとやけに嬉しそうに口元を緩めている。
こころなしかパトリシアの頬が赤いように見えるのは気の所為じゃ無いわね。
もしかして、パトリシアはお父様が好きなのかしら?
そう思い至るとあり得ない話でもないな、と思う。
アシェトン公爵家に嫁いだのも、親に言われるままだけでなく、ダグラスがお父様の従兄弟だからと言うのもあるのかもしれないわ。
お父様も妻である王妃様を亡くしたばかりとはいえ、いずれは後妻を娶ってもおかしくはないわよね。
それが誰でも構わないけれど、パトリシアであれば諸手を上げて大賛成したい。
お父様に関しては今すぐにはいかないだろうけれど、いずれは再婚させてあげたい。
それにパトリシアも今まで苦労してきた分、幸せになってもらいたいわ。
私は目の前で談笑するパトリシアとお父様を眺めながらお茶を口にした。
それから数日後、私はまたもやパトリシアと四阿で会っていた。
今回は更に二人の女性が私の前で頭を下げている。
「フェリシア様、ご紹介いたしますわ。バークリー侯爵家の奥様、ジャネット様とご令嬢のセシリア様です」
パトリシアに紹介されて、二人はカーテシーをする。
「はじめまして、フェリシア様。ジャネットと申します。以後お見知りおきを…」
ジャネットの挨拶の後にセシリアが口を開いた。
「はじめまして、フェリシア様。セシリアと申します。よろしくお願いいたします」
二人共、かなりの美人ではあるけれど、どこか芯の通ったような顔つきをしている。
お兄様と結婚しても「はい、はい」と付き従うだけの奥様にはなりそうもない。
それは実際にセシリアと会話をしてみて、殊更強く感じた。
この人ならば、いずれこの国の王妃になっても上手く国民を導いてくれそうだわ。
パトリシアもその辺りを見抜いたからお兄様の婚約者候補として私に推薦してきたのだろう。
問題はどうやって二人を引き合わせるかなんだけれど、どうしたらいいかしら。
頭を悩ませていると、パトリシアが私に話しかけてきた。
「フェリシア様。私とジャネットはお先に失礼させていただきますわ」
突然、そんな事を言われて少し驚いたけれど、無理に引き留めるわけにはいかないので了承した。
二人が四阿を出て行ったのと入れ替わるように、今度はお兄様が四阿に顔を出した。
「やあ、フェリシアにセシリア嬢、お邪魔するよ」
もしかしてパトリシアとジャネット様がこの場から退出したのは、こうなる事を見越していたのかしら?
私がここでお茶会を開く以上、お父様とお兄様が顔を出さないはずがないと思っていたのね。
私はそう思いながら、お兄様に席を勧めた。
普通ならば、他の子供を持つ貴族とお茶会を開いて子供同士の交流を深めようとするのに、王妃様はそれすらしてこなかった。
見かねたパトリシアが時々、お兄様を連れ出しては交流をさせてきたけれど、毎回連れ出す事は出来なかったようだ。
パトリシアとのお茶会もそろそろお開きにしようかと思っていると、誰かがこの四阿に近付いて来るのが見えた。
そちらに目をやるとお父様と苦り切った表情の宰相がこちらにやって来る。
宰相の表情からして、お父様が無理矢理こちらに来るとゴネたみたいね。
宰相の苦労が伺えて申し訳なくおもうわ。
「フェリシア、アシェトン公爵夫人。私もご一緒して構わないかな?」
疑問符を付けているけれど、パトリシアに拒否なんて出来ないのはわかっているはずよね。
私も拒否してお父様を泣かせるような真似はしたくないわね。
「勿論ですわ、陛下。フェリシア様もよろしいでしょう?」
私が返事をするよりも早く、パトリシアがお父様に許可を出した。
あれ? っと思ってパトリシアの顔を見るとやけに嬉しそうに口元を緩めている。
こころなしかパトリシアの頬が赤いように見えるのは気の所為じゃ無いわね。
もしかして、パトリシアはお父様が好きなのかしら?
そう思い至るとあり得ない話でもないな、と思う。
アシェトン公爵家に嫁いだのも、親に言われるままだけでなく、ダグラスがお父様の従兄弟だからと言うのもあるのかもしれないわ。
お父様も妻である王妃様を亡くしたばかりとはいえ、いずれは後妻を娶ってもおかしくはないわよね。
それが誰でも構わないけれど、パトリシアであれば諸手を上げて大賛成したい。
お父様に関しては今すぐにはいかないだろうけれど、いずれは再婚させてあげたい。
それにパトリシアも今まで苦労してきた分、幸せになってもらいたいわ。
私は目の前で談笑するパトリシアとお父様を眺めながらお茶を口にした。
それから数日後、私はまたもやパトリシアと四阿で会っていた。
今回は更に二人の女性が私の前で頭を下げている。
「フェリシア様、ご紹介いたしますわ。バークリー侯爵家の奥様、ジャネット様とご令嬢のセシリア様です」
パトリシアに紹介されて、二人はカーテシーをする。
「はじめまして、フェリシア様。ジャネットと申します。以後お見知りおきを…」
ジャネットの挨拶の後にセシリアが口を開いた。
「はじめまして、フェリシア様。セシリアと申します。よろしくお願いいたします」
二人共、かなりの美人ではあるけれど、どこか芯の通ったような顔つきをしている。
お兄様と結婚しても「はい、はい」と付き従うだけの奥様にはなりそうもない。
それは実際にセシリアと会話をしてみて、殊更強く感じた。
この人ならば、いずれこの国の王妃になっても上手く国民を導いてくれそうだわ。
パトリシアもその辺りを見抜いたからお兄様の婚約者候補として私に推薦してきたのだろう。
問題はどうやって二人を引き合わせるかなんだけれど、どうしたらいいかしら。
頭を悩ませていると、パトリシアが私に話しかけてきた。
「フェリシア様。私とジャネットはお先に失礼させていただきますわ」
突然、そんな事を言われて少し驚いたけれど、無理に引き留めるわけにはいかないので了承した。
二人が四阿を出て行ったのと入れ替わるように、今度はお兄様が四阿に顔を出した。
「やあ、フェリシアにセシリア嬢、お邪魔するよ」
もしかしてパトリシアとジャネット様がこの場から退出したのは、こうなる事を見越していたのかしら?
私がここでお茶会を開く以上、お父様とお兄様が顔を出さないはずがないと思っていたのね。
私はそう思いながら、お兄様に席を勧めた。
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