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学院編
175 初めての依頼
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冒険者ギルドを出た僕達はそこから王都外に出る門へと向かう。
養子になって以来、この王都の街を出るのは初めてだ。
もらったばかりのギルドカードを門番に手渡すと、門番は僕達のカードを確認すると破顔一笑した。
「おや、新人さんだね。初めて依頼を受けに行くんだな。あまり無理をするんじゃないぞ。まずは無事に帰って来る事を目指すんだな」
そう言ってギルドカードを返してくれた門番の頬には大きな傷跡があった。
どうしてそんな傷を負ったのかは定かではないが、先輩からの忠告としてありがたく受け取っておこう。
「はい! ありがとうございます。行ってきます」
王都の門を抜けると次の街へと続く街道を歩きだした。
少し先の方に小さな森が見える。
あの森に今日の依頼の薬草が生えているそうだ。
「案外と簡単な依頼だよね。これならすぐに終わるんじゃないか?」
アーサーが依頼書を広げて書かれている項目を指さす。
『マンドレイク 十本 ただし根っこまで完璧に抜くこと』
うん?
マンドレイク?
どこかで聞いたような名前だな?
どこで聞いたんだっけ?
思い出しながら歩いていると目当ての森に到着した。
街道を外れて森の中へと入っていく。
まばらに生えていた木が奥へ進むにつれて、うっそうと茂ってくる。
そんな木々の間を抜けていくと、草が生い茂った原っぱに出た。
「この中に生えていそうだな。…これかな?」
アーサーが足元に生えていた草を一本引っこ抜いた。
「きゃあああ!」
耳を貫くような悲鳴が辺りに響き渡る。
「うわぁっ!」
僕が慌てて耳を塞ぐと、アーサーも引っこ抜いた草を投げ捨てた。
よく見るとアーサーが投げ捨てた草の根元は小さな人間のような形をしていて、その口から悲鳴が聞こえたようだ。
「なんだこれ? こいつが悲鳴をあげたのか?」
アーサーが投げ捨てた草の根っこを指でそっとつついた。
僕も近づいてそれを確認する。
マンドラゴラだ!
ファンタジー映画なんかによく出てくる植物で人間のような形をしていて引っこ抜くと悲鳴をあげるってやつだ。
今アーサーが引っこ抜いたマンドラゴラは一度悲鳴をあげただけで、すぐに普通の根っこへと変わっていた。
だが、アーサーは投げ捨てたマンドラゴラを指先で摘んでしかめっ面を見せている。
「なあ。これって引っこ抜く度に悲鳴をあげられるのか?」
「…多分、そうだろうね」
最初だけとはいえ、あんなに耳をつんざくような悲鳴は御免こうむりたいのだが、そういうわけにもいかない。
「こんなふうに悲鳴をあげられるから冒険者ギルドに依頼があるんだろうな。…はあー、あと九本か…」
依頼を受けた以上、放り出すわけにもいかない。
僕とアーサーは片手で耳を塞ぎながら手分けして残りのマンドレイクを引っこ抜いて回った。
「これで十本だな」
抜き終わったマンドレイクをマジックバッグに入れると、僕達は街道を目指して森を抜けた。
幸か不幸か魔獣に出くわすことはなかった。
門を入って冒険者ギルドへと戻り、採取したマンドレイクを取り出した。
「ご依頼通りのマンドレイク十本ですね。確かに受け取りました」
ギルドカードに今日の成果が加算される。
次は植物採取だけではなくて魔獣も倒したいものだな。
受け取った報酬はアーサーときっちり半分にした。
ほんの僅かな金額ではあるが、初めて自分で稼いだお金だ。
前世ではバイトなんてした事もなかったからな。
帰る道すがら、再び広場の前を通る。
ステージ上に設置された大型スクリーンが嫌でも目に入る。
あれを設置したのは国王からの命令にほかならないはずだ。
あれを使って何をしようと言うのだろうか?
気になりながらも僕は帰路に就いた。
養子になって以来、この王都の街を出るのは初めてだ。
もらったばかりのギルドカードを門番に手渡すと、門番は僕達のカードを確認すると破顔一笑した。
「おや、新人さんだね。初めて依頼を受けに行くんだな。あまり無理をするんじゃないぞ。まずは無事に帰って来る事を目指すんだな」
そう言ってギルドカードを返してくれた門番の頬には大きな傷跡があった。
どうしてそんな傷を負ったのかは定かではないが、先輩からの忠告としてありがたく受け取っておこう。
「はい! ありがとうございます。行ってきます」
王都の門を抜けると次の街へと続く街道を歩きだした。
少し先の方に小さな森が見える。
あの森に今日の依頼の薬草が生えているそうだ。
「案外と簡単な依頼だよね。これならすぐに終わるんじゃないか?」
アーサーが依頼書を広げて書かれている項目を指さす。
『マンドレイク 十本 ただし根っこまで完璧に抜くこと』
うん?
マンドレイク?
どこかで聞いたような名前だな?
どこで聞いたんだっけ?
思い出しながら歩いていると目当ての森に到着した。
街道を外れて森の中へと入っていく。
まばらに生えていた木が奥へ進むにつれて、うっそうと茂ってくる。
そんな木々の間を抜けていくと、草が生い茂った原っぱに出た。
「この中に生えていそうだな。…これかな?」
アーサーが足元に生えていた草を一本引っこ抜いた。
「きゃあああ!」
耳を貫くような悲鳴が辺りに響き渡る。
「うわぁっ!」
僕が慌てて耳を塞ぐと、アーサーも引っこ抜いた草を投げ捨てた。
よく見るとアーサーが投げ捨てた草の根元は小さな人間のような形をしていて、その口から悲鳴が聞こえたようだ。
「なんだこれ? こいつが悲鳴をあげたのか?」
アーサーが投げ捨てた草の根っこを指でそっとつついた。
僕も近づいてそれを確認する。
マンドラゴラだ!
ファンタジー映画なんかによく出てくる植物で人間のような形をしていて引っこ抜くと悲鳴をあげるってやつだ。
今アーサーが引っこ抜いたマンドラゴラは一度悲鳴をあげただけで、すぐに普通の根っこへと変わっていた。
だが、アーサーは投げ捨てたマンドラゴラを指先で摘んでしかめっ面を見せている。
「なあ。これって引っこ抜く度に悲鳴をあげられるのか?」
「…多分、そうだろうね」
最初だけとはいえ、あんなに耳をつんざくような悲鳴は御免こうむりたいのだが、そういうわけにもいかない。
「こんなふうに悲鳴をあげられるから冒険者ギルドに依頼があるんだろうな。…はあー、あと九本か…」
依頼を受けた以上、放り出すわけにもいかない。
僕とアーサーは片手で耳を塞ぎながら手分けして残りのマンドレイクを引っこ抜いて回った。
「これで十本だな」
抜き終わったマンドレイクをマジックバッグに入れると、僕達は街道を目指して森を抜けた。
幸か不幸か魔獣に出くわすことはなかった。
門を入って冒険者ギルドへと戻り、採取したマンドレイクを取り出した。
「ご依頼通りのマンドレイク十本ですね。確かに受け取りました」
ギルドカードに今日の成果が加算される。
次は植物採取だけではなくて魔獣も倒したいものだな。
受け取った報酬はアーサーときっちり半分にした。
ほんの僅かな金額ではあるが、初めて自分で稼いだお金だ。
前世ではバイトなんてした事もなかったからな。
帰る道すがら、再び広場の前を通る。
ステージ上に設置された大型スクリーンが嫌でも目に入る。
あれを設置したのは国王からの命令にほかならないはずだ。
あれを使って何をしようと言うのだろうか?
気になりながらも僕は帰路に就いた。
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