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3学年 前期
第195話
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「この野郎!!」
「っと!」
速度だけではなく、力も込めた攻撃。
それでなければ、本性を現したテレンシオに傷を負わせることは難しい。
そのため、康則は少しずつ力を込めた攻撃をしていく。
最初のうちは余裕の笑みを浮かべて槍で弾くだけだったテレンシオだったが、少しずつ表情が変化していき、とうとう笑みが消えた。
『……なるほど』
通用しないと思っていても、康則の攻撃をノーガードで受けることは、本能的にできないようだ。
そして、威力が上がり続けたことで、テレンシオはさらに警戒を強めたようだ。
康則は康則で、どこまで力を込めればテレンシオが警戒するかのラインが掴めた。
あとは、どうやってこのレベルの攻撃をテレンシオに当てるかが問題だ。
「フンッ!!」
「くっ!!」
テレンシオの槍による攻撃。
人間の姿の時以上の威力があるのは、その音だけでよくわかる。
一撃でも食らえば、あっという間に戦闘不能にさせられる。
それで済めばいいが、場合によっては一撃であの世行きだ。
そんなテレンシオの攻撃を、康則は必死になって躱した。
「埒が明かないな……」
攻撃力同様、速度も上がっている。
しかし、まだ対処できるレベルのため、何とか回避できている。
康則・道康親子の攻撃も通用しないが、テレンシオの攻撃も通用しないという膠着状態が続いていた。
そのことに、テレンシオは気にいらない様子で呟く。
鷹藤家親子に援軍が来る可能性は低いが、かといってこのままだとダラダラと時間を消費していくだけだからだ。
「まぁ、このままでも俺は構わないけどな……」
「くっ!!」
時間をかけて得をするのは自分の方だ。
何故なら、最初に言ったように自分には仲間がいるからだ。
そのため、テレンシオはこの膠着状態を受け入れることにした。
しかし、反対に康則たちはそうはいかない。
近くの別荘にいる使用人たちがテレンシオの仲間に襲撃を受けている可能性があるからだ。
「このっ!」
少しでも早くテレンシオを倒したい。
そんな思いから康則は再度テレンシオに斬りかかる。
「フッ!」
「しまっ……!」
上段から振り下ろした康則の攻撃を、テレンシオは笑みを浮かべて躱す。
使用人たちのことを考え、焦った気持ちで攻撃をした分、僅かに大振りになってしまった。
恐らく、先ほどのテレンシオの呟きは、こうなることを期待していたからだろう。
それにまんまとハマってしまった。
それに気づいた時には、テレンシオの持つ槍が康則に迫っていた。
「ハッ!!」
「っっっ!?」
テレンシオの薙ぎ払うような攻撃が康則の顔面に迫る。
直撃をしたら、頭蓋骨どころか脳にまで重大なダメージを負うことになる。
そんな最悪なイメージが頭に浮かんでいた康則だったが、それが現実になることはなかった。
槍を振るテレンシオの腕に、魔力球が当たることで軌道がズレたため、ギリギリ回避することができたからだ。
「よくやった! 道康!」
「うん、……フゥ~!」
魔力球によって攻撃を回避できたのは道康の援護のお陰だ。
もしも援護がなかったら、戦闘不能になっていたことだろう。
そのため、康則は道康のことを褒めた。
褒められて嬉しい気持ちの道康だが、威力を上げるためにかなりの魔力を込めたことで疲労の色が隠せないでいた。
「父さん!?」
「掠っただけだ。大丈夫……」
魔力を一気に使った疲労で気付くのが遅れたが、父の顔色が良くない。
どうしてかと思ってよく見てみると、頭から血が流れている。
どうやら、ギリギリで躱せたと思っていた先程の攻撃が僅かに掠っていたようだ。
心配そうに話しかけてきた道康に、康則は気にするなとばかりに小さく手を振った。
「とんだ邪魔をしてくれる」
あと少しで康則を仕留めることができたというのに、まさかほとんど無視していた道康に邪魔をされるとは思ってもいなかったらしく、テレンシオは意外そうに呟いた。
「それもいつまで続くかな?」
道康の邪魔は予想外だったが、その邪魔もそう何回もできるわけがない。
先程の一撃で、道康の顔には疲労の色が見えている。
同じような威力の攻撃を、そう何発も打てないと言っているようなものだ。
「こいつ!!」
ここまでの戦いで、テレンシオは人の思考を読むのが上手い。
なるべく顔に出さないようにしているが、自分たちの考えを見抜いているように誘導してくる。
魔物との戦闘経験は豊富でも、現当主の義康のように魔人との戦闘経験が浅いためだろうか。
何にしても、こちらの分が悪い。
焦る気持ちを抑え、康則はテレンシオに勝つためにはそうすればいいかを考えた。
「っと! 考えさせないぜ!」
「ぐっ!」
今度は、勝つための策を考えようとしていたことを読まれたようだ。
そんな時間を与えないと、テレンシオは康則へと攻めかかった。
「ハッ!!」
「くっ!」
連続突きで攻撃してくるテレンシオ。
その攻撃を、康則は刀で軌道をずらして回避する。
相変わらずの馬鹿力に、康則は表情を歪める。
「っ!?」
攻撃を回避していた康則にアクシデントが起きる。
頭から流れていた血が目に入り、反射的に左目を閉じてしまった。
「もらった!」
「がっ!!」
康則に僅かにできた隙。
そこをついたテレンシオの蹴りによって、康則は吹き飛ばされていった。
「っと!」
速度だけではなく、力も込めた攻撃。
それでなければ、本性を現したテレンシオに傷を負わせることは難しい。
そのため、康則は少しずつ力を込めた攻撃をしていく。
最初のうちは余裕の笑みを浮かべて槍で弾くだけだったテレンシオだったが、少しずつ表情が変化していき、とうとう笑みが消えた。
『……なるほど』
通用しないと思っていても、康則の攻撃をノーガードで受けることは、本能的にできないようだ。
そして、威力が上がり続けたことで、テレンシオはさらに警戒を強めたようだ。
康則は康則で、どこまで力を込めればテレンシオが警戒するかのラインが掴めた。
あとは、どうやってこのレベルの攻撃をテレンシオに当てるかが問題だ。
「フンッ!!」
「くっ!!」
テレンシオの槍による攻撃。
人間の姿の時以上の威力があるのは、その音だけでよくわかる。
一撃でも食らえば、あっという間に戦闘不能にさせられる。
それで済めばいいが、場合によっては一撃であの世行きだ。
そんなテレンシオの攻撃を、康則は必死になって躱した。
「埒が明かないな……」
攻撃力同様、速度も上がっている。
しかし、まだ対処できるレベルのため、何とか回避できている。
康則・道康親子の攻撃も通用しないが、テレンシオの攻撃も通用しないという膠着状態が続いていた。
そのことに、テレンシオは気にいらない様子で呟く。
鷹藤家親子に援軍が来る可能性は低いが、かといってこのままだとダラダラと時間を消費していくだけだからだ。
「まぁ、このままでも俺は構わないけどな……」
「くっ!!」
時間をかけて得をするのは自分の方だ。
何故なら、最初に言ったように自分には仲間がいるからだ。
そのため、テレンシオはこの膠着状態を受け入れることにした。
しかし、反対に康則たちはそうはいかない。
近くの別荘にいる使用人たちがテレンシオの仲間に襲撃を受けている可能性があるからだ。
「このっ!」
少しでも早くテレンシオを倒したい。
そんな思いから康則は再度テレンシオに斬りかかる。
「フッ!」
「しまっ……!」
上段から振り下ろした康則の攻撃を、テレンシオは笑みを浮かべて躱す。
使用人たちのことを考え、焦った気持ちで攻撃をした分、僅かに大振りになってしまった。
恐らく、先ほどのテレンシオの呟きは、こうなることを期待していたからだろう。
それにまんまとハマってしまった。
それに気づいた時には、テレンシオの持つ槍が康則に迫っていた。
「ハッ!!」
「っっっ!?」
テレンシオの薙ぎ払うような攻撃が康則の顔面に迫る。
直撃をしたら、頭蓋骨どころか脳にまで重大なダメージを負うことになる。
そんな最悪なイメージが頭に浮かんでいた康則だったが、それが現実になることはなかった。
槍を振るテレンシオの腕に、魔力球が当たることで軌道がズレたため、ギリギリ回避することができたからだ。
「よくやった! 道康!」
「うん、……フゥ~!」
魔力球によって攻撃を回避できたのは道康の援護のお陰だ。
もしも援護がなかったら、戦闘不能になっていたことだろう。
そのため、康則は道康のことを褒めた。
褒められて嬉しい気持ちの道康だが、威力を上げるためにかなりの魔力を込めたことで疲労の色が隠せないでいた。
「父さん!?」
「掠っただけだ。大丈夫……」
魔力を一気に使った疲労で気付くのが遅れたが、父の顔色が良くない。
どうしてかと思ってよく見てみると、頭から血が流れている。
どうやら、ギリギリで躱せたと思っていた先程の攻撃が僅かに掠っていたようだ。
心配そうに話しかけてきた道康に、康則は気にするなとばかりに小さく手を振った。
「とんだ邪魔をしてくれる」
あと少しで康則を仕留めることができたというのに、まさかほとんど無視していた道康に邪魔をされるとは思ってもいなかったらしく、テレンシオは意外そうに呟いた。
「それもいつまで続くかな?」
道康の邪魔は予想外だったが、その邪魔もそう何回もできるわけがない。
先程の一撃で、道康の顔には疲労の色が見えている。
同じような威力の攻撃を、そう何発も打てないと言っているようなものだ。
「こいつ!!」
ここまでの戦いで、テレンシオは人の思考を読むのが上手い。
なるべく顔に出さないようにしているが、自分たちの考えを見抜いているように誘導してくる。
魔物との戦闘経験は豊富でも、現当主の義康のように魔人との戦闘経験が浅いためだろうか。
何にしても、こちらの分が悪い。
焦る気持ちを抑え、康則はテレンシオに勝つためにはそうすればいいかを考えた。
「っと! 考えさせないぜ!」
「ぐっ!」
今度は、勝つための策を考えようとしていたことを読まれたようだ。
そんな時間を与えないと、テレンシオは康則へと攻めかかった。
「ハッ!!」
「くっ!」
連続突きで攻撃してくるテレンシオ。
その攻撃を、康則は刀で軌道をずらして回避する。
相変わらずの馬鹿力に、康則は表情を歪める。
「っ!?」
攻撃を回避していた康則にアクシデントが起きる。
頭から流れていた血が目に入り、反射的に左目を閉じてしまった。
「もらった!」
「がっ!!」
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そこをついたテレンシオの蹴りによって、康則は吹き飛ばされていった。
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