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目が覚めると、目の前にあまりにも美しいご尊顔が自分を見つめている。
「おはようマーサ」
ちゅうと口づけされる。
「......おはよう、ございます」
「可愛い、マーサ」
恥ずかしさでシーツにもぐろうとするがシルヴァンに阻止される。
「......マーサ、俺のこと好き?」
「......好きです」
マーサはもう逃げられないと、正直に告げた。
「マーサ、愛してる......マーサは婚活してたって、結婚は諦めたって言ってたけど、俺はまだ学生だけどもうずっと働いてるし、マーサが困ることなく生活できるだけの蓄えもあるし、お買い得だと思うよ」
「お買い得どころか、私には想像してはいけないほど、手の届かない存在ですよ」
「手は届くよ。ほら」
マーサの指を絡めとる。
「マーサが手を伸ばしてくれたらすぐ捕まえられたのに、中々素直にならないんだから」
「......すみません」
「今後はもっと忙しくなる。マーサとやっと一つになれたのに。......もっと一緒にいたいのに」
「ふふ......はい」
「結婚の準備も進めたいし」
「け、結婚......」
横向きになっていた体が抱き締められたかと思うとシルヴァンの上に乗せられる。
触れあう素肌が恥ずかしいけど気持ちがいい。
「なにが不安?」
シルヴァンが甘い笑みでマーサに問う。
「そもそも年も離れているし、国民や......女王陛下に認めていただけるとは思いません」
「ふむ。何から話そうか。まず第一に、母君は恋愛結婚に賛成派だよ」
「ええ!?」
「母君は政略結婚だけど、まあ、それが理由もあるのか、実はもうすぐ通達があると思うんだけど」
「......通達」
「まず、貴族の親同士が決める政略結婚は禁止される予定だよ」
「ええ!?初耳です!」
「うん。それに伴って貴族の結婚について随分自由になるんだ。自由意思の尊重だね。当然、上位貴族の反発はすごかったらしいけど、母上は議会で十年以上戦ったらしい。俺は最近まで知らなかったけどね」
「女王陛下が......」
「政治的な思惑や親の都合だけで好きでもない人と結婚しなくて済む。母は偉大だ。だから僕の恋愛について誰も何も言わないよ。俺は好きな人と、マーサと結婚する」
女王陛下の途方もない尽力は想像すら出来ない。
思わずマーサの目に涙が溢れる。
(シルヴァン殿下を好きでいいの......?)
「いいのでしょうか......こんなに、幸せで」
「いいんだよ。幸せで」
「シルヴァン殿下」
ちゅうと口付けられる。
「まあ、別に可決されなくても、マーサと結婚するつもりだったけど。母上のおかげで表立って僕の結婚に文句を言ってくるやつがいなくなるのは有り難いかな」
「マーサ、好きだよ。結婚を前提に付き合ってくれるよね?」
「......私でよければ、喜んで」
「マーサ!」
ぎゅうと力を込めて抱き締めると口づけする。
しばらく抱き締めあい、気持ちよさに二人でまどろむ。
「ああ、幸せだ......。でも卒業したら隣国に半年程滞在する予定があって......マーサも付いてきてほしいな......別件で動いてる河川調査ももう少し進めてから引き継ぎしないと......」
マーサはまどろみながら話の続きを待っていると、すう、すう、と穏やかな寝息が聞こえてきた。
なんだかとんでもないことを言われた気がしたが、マーサが目を開くとシルヴァンが穏やかな表情で眠っていた。
想像できないような重圧のなか、常に努力を惜しまずに責務を全うしようとしている。
無防備なシルヴァンに愛しさが込み上がってくる。
少しでも安らかな気持ちになれるよう、自分にできることはなんだろうか。
どのように力になれるか、考えを巡らせながらマーサも穏やかな眠りについた。
「おはようマーサ」
ちゅうと口づけされる。
「......おはよう、ございます」
「可愛い、マーサ」
恥ずかしさでシーツにもぐろうとするがシルヴァンに阻止される。
「......マーサ、俺のこと好き?」
「......好きです」
マーサはもう逃げられないと、正直に告げた。
「マーサ、愛してる......マーサは婚活してたって、結婚は諦めたって言ってたけど、俺はまだ学生だけどもうずっと働いてるし、マーサが困ることなく生活できるだけの蓄えもあるし、お買い得だと思うよ」
「お買い得どころか、私には想像してはいけないほど、手の届かない存在ですよ」
「手は届くよ。ほら」
マーサの指を絡めとる。
「マーサが手を伸ばしてくれたらすぐ捕まえられたのに、中々素直にならないんだから」
「......すみません」
「今後はもっと忙しくなる。マーサとやっと一つになれたのに。......もっと一緒にいたいのに」
「ふふ......はい」
「結婚の準備も進めたいし」
「け、結婚......」
横向きになっていた体が抱き締められたかと思うとシルヴァンの上に乗せられる。
触れあう素肌が恥ずかしいけど気持ちがいい。
「なにが不安?」
シルヴァンが甘い笑みでマーサに問う。
「そもそも年も離れているし、国民や......女王陛下に認めていただけるとは思いません」
「ふむ。何から話そうか。まず第一に、母君は恋愛結婚に賛成派だよ」
「ええ!?」
「母君は政略結婚だけど、まあ、それが理由もあるのか、実はもうすぐ通達があると思うんだけど」
「......通達」
「まず、貴族の親同士が決める政略結婚は禁止される予定だよ」
「ええ!?初耳です!」
「うん。それに伴って貴族の結婚について随分自由になるんだ。自由意思の尊重だね。当然、上位貴族の反発はすごかったらしいけど、母上は議会で十年以上戦ったらしい。俺は最近まで知らなかったけどね」
「女王陛下が......」
「政治的な思惑や親の都合だけで好きでもない人と結婚しなくて済む。母は偉大だ。だから僕の恋愛について誰も何も言わないよ。俺は好きな人と、マーサと結婚する」
女王陛下の途方もない尽力は想像すら出来ない。
思わずマーサの目に涙が溢れる。
(シルヴァン殿下を好きでいいの......?)
「いいのでしょうか......こんなに、幸せで」
「いいんだよ。幸せで」
「シルヴァン殿下」
ちゅうと口付けられる。
「まあ、別に可決されなくても、マーサと結婚するつもりだったけど。母上のおかげで表立って僕の結婚に文句を言ってくるやつがいなくなるのは有り難いかな」
「マーサ、好きだよ。結婚を前提に付き合ってくれるよね?」
「......私でよければ、喜んで」
「マーサ!」
ぎゅうと力を込めて抱き締めると口づけする。
しばらく抱き締めあい、気持ちよさに二人でまどろむ。
「ああ、幸せだ......。でも卒業したら隣国に半年程滞在する予定があって......マーサも付いてきてほしいな......別件で動いてる河川調査ももう少し進めてから引き継ぎしないと......」
マーサはまどろみながら話の続きを待っていると、すう、すう、と穏やかな寝息が聞こえてきた。
なんだかとんでもないことを言われた気がしたが、マーサが目を開くとシルヴァンが穏やかな表情で眠っていた。
想像できないような重圧のなか、常に努力を惜しまずに責務を全うしようとしている。
無防備なシルヴァンに愛しさが込み上がってくる。
少しでも安らかな気持ちになれるよう、自分にできることはなんだろうか。
どのように力になれるか、考えを巡らせながらマーサも穏やかな眠りについた。
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