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第12話『エルフいじめ』③
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「という訳で、魔物の討伐依頼を下さい。特に危険な魔物の」
「ございません」
「一件も?」
「一件も」
先ほどまで感動していたお姉さんは私が魔物討伐の依頼をくれと言った瞬間にスンとした顔になり、ただ黙って首を振る。
何も無いと。
そんな訳がない。
私は、お姉さんから視線を外し、冒険者組合の中で武器を携帯し、さらに依頼書を持っている人間を探して、その人のすぐ近くへ転移した。
「いけない!!」
「っ!?」
「突然の転移申し訳ございません。お願いがあるのですが、よろしいでしょうか?」
「な、なんでしょうか?」
「そちらの依頼書。見せていただいてもよろしいですか?」
「そ、それは」
「守秘義務!!!」
「そ、そう! 守秘義務がございますので……」
どこからか聞こえてきた声に、冒険者であろうお兄さんはたどたどしく笑う。
どうあっても依頼書を見せるつもりは無いようだ。
「別に依頼主や内容を見るつもりはありません。ただ種類を見たいだけなのです」
「こ、この依頼は……」
「ダン! 採取よ。採取って言いなさい」
「っ! そ、そう! 採取の依頼ですよ! ハハハ。町を出てすぐの所にある森で薬草の元になる植物を採取する仕事です! いやー。薬草はいくらあっても足りませんからね! シーラ様もどうでしょうか? こちらの依頼。とても大切な依頼ですよ」
「むー」
お兄さんの後ろにいたお姉さんが後ろから助言をしたせいで、誤魔化されてしまった。
むー。とお姉さんに視線を向けるも、口笛を吹きながら顔を逸らしてしまう。
いじめだ。いじめが横行している! この冒険者組合では!
しかし、証拠がない。
私は悔しい思いをしながらも、渋々お姉さんのところへ戻る……フリをして、お兄さんの依頼書が見えるであろう空中に転移した。
「ちら?」
「うぉぉぉおおお!!」
しかし、お兄さんは凄い反射神経で依頼書を体で隠すと、壁まで飛び、背中を壁に付けて、私を警戒するのだった。
徹底している。
ここまでやるか。
しょうがない。今日も植物の採取をやるか。
ついでに、適当な魔物を倒してお肉も追加しておこう。
私はため息を吐いてソファーに戻ると、お姉さんから依頼を受け取った。
「ちなみに、今回の依頼も子供たちと一緒に行きたいのですが、大丈夫ですか?」
「はい! 問題ありません!! 安全確保の為に、手の空いている冒険者を護衛として……」
「要りません。要りません。依頼料は払えませんし。危険な場所へは行きませんから」
「そうですか。承知いたしました。では、安全をお祈りしております」
「いや、町のすぐそこですから」
私は大げさなお姉さんに苦笑しながら依頼を受け、孤児院へと戻るのだった。
さて、今日もお仕事してゆきますかー。
「ございません」
「一件も?」
「一件も」
先ほどまで感動していたお姉さんは私が魔物討伐の依頼をくれと言った瞬間にスンとした顔になり、ただ黙って首を振る。
何も無いと。
そんな訳がない。
私は、お姉さんから視線を外し、冒険者組合の中で武器を携帯し、さらに依頼書を持っている人間を探して、その人のすぐ近くへ転移した。
「いけない!!」
「っ!?」
「突然の転移申し訳ございません。お願いがあるのですが、よろしいでしょうか?」
「な、なんでしょうか?」
「そちらの依頼書。見せていただいてもよろしいですか?」
「そ、それは」
「守秘義務!!!」
「そ、そう! 守秘義務がございますので……」
どこからか聞こえてきた声に、冒険者であろうお兄さんはたどたどしく笑う。
どうあっても依頼書を見せるつもりは無いようだ。
「別に依頼主や内容を見るつもりはありません。ただ種類を見たいだけなのです」
「こ、この依頼は……」
「ダン! 採取よ。採取って言いなさい」
「っ! そ、そう! 採取の依頼ですよ! ハハハ。町を出てすぐの所にある森で薬草の元になる植物を採取する仕事です! いやー。薬草はいくらあっても足りませんからね! シーラ様もどうでしょうか? こちらの依頼。とても大切な依頼ですよ」
「むー」
お兄さんの後ろにいたお姉さんが後ろから助言をしたせいで、誤魔化されてしまった。
むー。とお姉さんに視線を向けるも、口笛を吹きながら顔を逸らしてしまう。
いじめだ。いじめが横行している! この冒険者組合では!
しかし、証拠がない。
私は悔しい思いをしながらも、渋々お姉さんのところへ戻る……フリをして、お兄さんの依頼書が見えるであろう空中に転移した。
「ちら?」
「うぉぉぉおおお!!」
しかし、お兄さんは凄い反射神経で依頼書を体で隠すと、壁まで飛び、背中を壁に付けて、私を警戒するのだった。
徹底している。
ここまでやるか。
しょうがない。今日も植物の採取をやるか。
ついでに、適当な魔物を倒してお肉も追加しておこう。
私はため息を吐いてソファーに戻ると、お姉さんから依頼を受け取った。
「ちなみに、今回の依頼も子供たちと一緒に行きたいのですが、大丈夫ですか?」
「はい! 問題ありません!! 安全確保の為に、手の空いている冒険者を護衛として……」
「要りません。要りません。依頼料は払えませんし。危険な場所へは行きませんから」
「そうですか。承知いたしました。では、安全をお祈りしております」
「いや、町のすぐそこですから」
私は大げさなお姉さんに苦笑しながら依頼を受け、孤児院へと戻るのだった。
さて、今日もお仕事してゆきますかー。
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