愛され転生エルフの救済日記

とーふ(代理カナタ)

文字の大きさ
225 / 246

第73話『天国と地獄』(レナ視点)③

しおりを挟む
「つまり、私がシーラちゃんを連れ戻さないといけないって事だよね」

「当然でしょ。もしシーラ様が消えた真実がバレたら、レナは処刑されるよ」

「ひえ」

「そして、落ち着いてきたシーラ様が戻ってきて、レナが死んでるって分かって最終戦争かな」

「人類滅亡しちゃうじゃん!!」

「そう。だからそうならない様にレナが何とかしないといけないって話なんだよ」

「ぐ、ぅぅ」

「レナの役目はシーラ様を呼び戻す事だから、例え、シーラ様に嫌われても、ちゃんと連れ戻すんだよ」

「ヤダ!! 嫌われるのなんてヤダぁ!!」

「ワガママを言うんじゃありません!!」

「だって、だってぇ! 折角恋人同士になれたんだよ? わたし、世界で一番の幸せものになったんだよぉ? それを、自分から、壊しに行けだなんて……」

「しょうがないでしょ。アンタが外に出る時、シーラ様の服も一緒に着せれば良かったのに。それをしなかったんだから」

「だって、シーラちゃんの肌すべすべなんだよ? ずっと触ってたかったんだよ?」

「そういう下心が原因って事よ。反省しなさい。別れてからね」

「やだぁぁぁああああ!!」

私はそれを拒絶するが、許されるはずもなく、世界が気づく前に早くしろというヤスミンの声を受けて、旅に出る事にしたのである。

最悪だ……。



そして、旅に出る支度をしていると、部屋に尋ね人が来た。

「はーい」

「レナちゃん。聞いた話なんだけど、シーラサマと付き合って、すぐにフラれたってホント!?」

「やかましい!! 出て行け!!」

「いえーい! 僕は今最高に嬉しいよ!」

私は最近少しずつ生意気になってきたルイ君を追い出しながら、苛立つ気持ちを何とか抑え……抑える。

いけない。いけない。

あの生意気な背中に魔法をぶつける所だった。

「レナ。聞いたよ。シーラ様と別れたそうだね。でも俺が居るから安心して欲しい!」

「炎の魔法!!」

「うぉぉおおお! あ、あぶない!!」

私は怒りのままに指先に炎の魔法を集めてそれをアホのトリスタンに投げる。

「炎の魔法グォレンダァ!!」

「ぬわぁあああああ!!」

黒こげの服になって倒れるトリスタンを放置し、私は再び準備を始めたのだが……。

またしても訪問者が。

「なに!? しつこいんだけど!!」

「あ、いや。すまんな。シーラ様との事でお前がエルフの里に行くと聞いてな。手伝おうと思ったんだが……」

「ナルシス君! 君だけが私の本当の友達だよ!」

私は全ての感動でナルシス君を抱きしめた後、二人……いや、ヤスミンとナルシス君。そして野次馬二人の五人でエルフの里を目指すのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~

みつまめ つぼみ
ファンタジー
 17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。  記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。  そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。 「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」  恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!

女王様は十五歳 お忍び世直し奮闘記

佐倉じゅうがつ
ファンタジー
十五歳を迎えた女王が初めてのお忍び。 よりよい君主になるため、そして自らの好奇心のため各地を歩いて悪を絶つ! 剣を取ったらクライマックス! お好きな処刑用BGMをご用意ください。

乙女ゲームのヒロインに転生したのに、ストーリーが始まる前になぜかウチの従者が全部終わらせてたんですが

侑子
恋愛
 十歳の時、自分が乙女ゲームのヒロインに転生していたと気づいたアリス。幼なじみで従者のジェイドと準備をしながら、ハッピーエンドを目指してゲームスタートの魔法学園入学までの日々を過ごす。  しかし、いざ入学してみれば、攻略対象たちはなぜか皆他の令嬢たちとラブラブで、アリスの入る隙間はこれっぽっちもない。 「どうして!? 一体どうしてなの~!?」  いつの間にか従者に外堀を埋められ、乙女ゲームが始まらないようにされていたヒロインのお話。

婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた

夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。 そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。 婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています

浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】 ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!? 激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。 目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。 もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。 セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。 戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。 けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。 「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの? これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、 ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。 ※小説家になろうにも掲載中です。

処理中です...