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第73話『天国と地獄』(レナ視点)②
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女の魔法は嵐の様であり、密林の様であり、流星の様であった。
故に、私は避けられず、直撃しそうに……。
「んにゅ。さわがしい、ですねぇ」
なったが、寝惚け眼のシーラちゃんが腕を横に振るうだけで全ての魔法をかき消してしまうのだった。
「……す、すごい」
シーラちゃんは私の腕から離れて空を飛びながら、魔法を放った女を見据える。
素っ裸で。
学園の上空で飛んでいる。
「もう! 悪い事しないって約束したじゃないですか」
「いや、先輩その」
「なんですか。私は今お説教をしているんですよ」
「……はい」
女はシーラちゃんの裸をマジマジと見ながら、シーラちゃんのお説教を聞いている。
変態め。
シーラちゃんの全ては私だけの物だというのに。
「……シーラちゃん!」
「ん? 何ですか。レナちゃん。今大事な話をしてるので、後にしてください」
「いや、でも早くした方が良いと思うけど」
「はい?」
「ほら、今シーラちゃん。裸だし」
「……え」
シーラちゃんは私の指摘にゆっくりと下を見て、声にならない声を上げた。
そして、次の瞬間には私たちの前から完全に消え失せるのだった。
危機。
危機である。
世界的な危機である。
私は今、ヤスミンの前で姿勢を正しながらこれまでの事情を全て話し、全力で怒られていた。
「レナ。私はアンタがいつかやらかすと思ってたけどね。本当に最悪で最悪のやらかしをしたわね」
「面目次第もありません」
「それで? どうするのかな。聖女様」
「えーっと……どうしよっか」
私は冷や汗を流しながら、世界に襲い掛かった危機に思考を寄せた。
そう。
あの全裸飛行説教事件の後、シーラちゃんが十日ほど部屋に引きこもり、みんなを心配させた後に、実家へ帰ると出て行ってしまったのだ。
大事件である。
実家。ってどこ? って話だが、まぁエルフの里ですね。
という訳で世界中大騒ぎになってしまったという訳だ。
「でも、本当にどうにかしないと」
「そうだよね。もう世界中大混乱って感じだもんね」
私は自分のやらかした事を思い返しながら、これからどうするべきか考える。
いや、考えるまでもないよ。
答えは一つだ。
故に、私は避けられず、直撃しそうに……。
「んにゅ。さわがしい、ですねぇ」
なったが、寝惚け眼のシーラちゃんが腕を横に振るうだけで全ての魔法をかき消してしまうのだった。
「……す、すごい」
シーラちゃんは私の腕から離れて空を飛びながら、魔法を放った女を見据える。
素っ裸で。
学園の上空で飛んでいる。
「もう! 悪い事しないって約束したじゃないですか」
「いや、先輩その」
「なんですか。私は今お説教をしているんですよ」
「……はい」
女はシーラちゃんの裸をマジマジと見ながら、シーラちゃんのお説教を聞いている。
変態め。
シーラちゃんの全ては私だけの物だというのに。
「……シーラちゃん!」
「ん? 何ですか。レナちゃん。今大事な話をしてるので、後にしてください」
「いや、でも早くした方が良いと思うけど」
「はい?」
「ほら、今シーラちゃん。裸だし」
「……え」
シーラちゃんは私の指摘にゆっくりと下を見て、声にならない声を上げた。
そして、次の瞬間には私たちの前から完全に消え失せるのだった。
危機。
危機である。
世界的な危機である。
私は今、ヤスミンの前で姿勢を正しながらこれまでの事情を全て話し、全力で怒られていた。
「レナ。私はアンタがいつかやらかすと思ってたけどね。本当に最悪で最悪のやらかしをしたわね」
「面目次第もありません」
「それで? どうするのかな。聖女様」
「えーっと……どうしよっか」
私は冷や汗を流しながら、世界に襲い掛かった危機に思考を寄せた。
そう。
あの全裸飛行説教事件の後、シーラちゃんが十日ほど部屋に引きこもり、みんなを心配させた後に、実家へ帰ると出て行ってしまったのだ。
大事件である。
実家。ってどこ? って話だが、まぁエルフの里ですね。
という訳で世界中大騒ぎになってしまったという訳だ。
「でも、本当にどうにかしないと」
「そうだよね。もう世界中大混乱って感じだもんね」
私は自分のやらかした事を思い返しながら、これからどうするべきか考える。
いや、考えるまでもないよ。
答えは一つだ。
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