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第73話『天国と地獄』(レナ視点)③
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「つまり、私がシーラちゃんを連れ戻さないといけないって事だよね」
「当然でしょ。もしシーラ様が消えた真実がバレたら、レナは処刑されるよ」
「ひえ」
「そして、落ち着いてきたシーラ様が戻ってきて、レナが死んでるって分かって最終戦争かな」
「人類滅亡しちゃうじゃん!!」
「そう。だからそうならない様にレナが何とかしないといけないって話なんだよ」
「ぐ、ぅぅ」
「レナの役目はシーラ様を呼び戻す事だから、例え、シーラ様に嫌われても、ちゃんと連れ戻すんだよ」
「ヤダ!! 嫌われるのなんてヤダぁ!!」
「ワガママを言うんじゃありません!!」
「だって、だってぇ! 折角恋人同士になれたんだよ? わたし、世界で一番の幸せものになったんだよぉ? それを、自分から、壊しに行けだなんて……」
「しょうがないでしょ。アンタが外に出る時、シーラ様の服も一緒に着せれば良かったのに。それをしなかったんだから」
「だって、シーラちゃんの肌すべすべなんだよ? ずっと触ってたかったんだよ?」
「そういう下心が原因って事よ。反省しなさい。別れてからね」
「やだぁぁぁああああ!!」
私はそれを拒絶するが、許されるはずもなく、世界が気づく前に早くしろというヤスミンの声を受けて、旅に出る事にしたのである。
最悪だ……。
そして、旅に出る支度をしていると、部屋に尋ね人が来た。
「はーい」
「レナちゃん。聞いた話なんだけど、シーラサマと付き合って、すぐにフラれたってホント!?」
「やかましい!! 出て行け!!」
「いえーい! 僕は今最高に嬉しいよ!」
私は最近少しずつ生意気になってきたルイ君を追い出しながら、苛立つ気持ちを何とか抑え……抑える。
いけない。いけない。
あの生意気な背中に魔法をぶつける所だった。
「レナ。聞いたよ。シーラ様と別れたそうだね。でも俺が居るから安心して欲しい!」
「炎の魔法!!」
「うぉぉおおお! あ、あぶない!!」
私は怒りのままに指先に炎の魔法を集めてそれをアホのトリスタンに投げる。
「炎の魔法グォレンダァ!!」
「ぬわぁあああああ!!」
黒こげの服になって倒れるトリスタンを放置し、私は再び準備を始めたのだが……。
またしても訪問者が。
「なに!? しつこいんだけど!!」
「あ、いや。すまんな。シーラ様との事でお前がエルフの里に行くと聞いてな。手伝おうと思ったんだが……」
「ナルシス君! 君だけが私の本当の友達だよ!」
私は全ての感動でナルシス君を抱きしめた後、二人……いや、ヤスミンとナルシス君。そして野次馬二人の五人でエルフの里を目指すのだった。
「当然でしょ。もしシーラ様が消えた真実がバレたら、レナは処刑されるよ」
「ひえ」
「そして、落ち着いてきたシーラ様が戻ってきて、レナが死んでるって分かって最終戦争かな」
「人類滅亡しちゃうじゃん!!」
「そう。だからそうならない様にレナが何とかしないといけないって話なんだよ」
「ぐ、ぅぅ」
「レナの役目はシーラ様を呼び戻す事だから、例え、シーラ様に嫌われても、ちゃんと連れ戻すんだよ」
「ヤダ!! 嫌われるのなんてヤダぁ!!」
「ワガママを言うんじゃありません!!」
「だって、だってぇ! 折角恋人同士になれたんだよ? わたし、世界で一番の幸せものになったんだよぉ? それを、自分から、壊しに行けだなんて……」
「しょうがないでしょ。アンタが外に出る時、シーラ様の服も一緒に着せれば良かったのに。それをしなかったんだから」
「だって、シーラちゃんの肌すべすべなんだよ? ずっと触ってたかったんだよ?」
「そういう下心が原因って事よ。反省しなさい。別れてからね」
「やだぁぁぁああああ!!」
私はそれを拒絶するが、許されるはずもなく、世界が気づく前に早くしろというヤスミンの声を受けて、旅に出る事にしたのである。
最悪だ……。
そして、旅に出る支度をしていると、部屋に尋ね人が来た。
「はーい」
「レナちゃん。聞いた話なんだけど、シーラサマと付き合って、すぐにフラれたってホント!?」
「やかましい!! 出て行け!!」
「いえーい! 僕は今最高に嬉しいよ!」
私は最近少しずつ生意気になってきたルイ君を追い出しながら、苛立つ気持ちを何とか抑え……抑える。
いけない。いけない。
あの生意気な背中に魔法をぶつける所だった。
「レナ。聞いたよ。シーラ様と別れたそうだね。でも俺が居るから安心して欲しい!」
「炎の魔法!!」
「うぉぉおおお! あ、あぶない!!」
私は怒りのままに指先に炎の魔法を集めてそれをアホのトリスタンに投げる。
「炎の魔法グォレンダァ!!」
「ぬわぁあああああ!!」
黒こげの服になって倒れるトリスタンを放置し、私は再び準備を始めたのだが……。
またしても訪問者が。
「なに!? しつこいんだけど!!」
「あ、いや。すまんな。シーラ様との事でお前がエルフの里に行くと聞いてな。手伝おうと思ったんだが……」
「ナルシス君! 君だけが私の本当の友達だよ!」
私は全ての感動でナルシス君を抱きしめた後、二人……いや、ヤスミンとナルシス君。そして野次馬二人の五人でエルフの里を目指すのだった。
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