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第14話『私は、とても嬉しいです。一緒に行きましょう』②
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やはり大きい街なだけあり、外へ出るのにはかなり時間が掛かったが、私たちは特にこれといったトラブルもなく外へ繋がる大きな門の前で立っていた。
「で? これからどうするんだ? リアム」
「まずは聖都に向かう」
「聖都? なんだってそんな所へ行くんだよ」
「そこに例の占い師が居るからだ。アイツにこれからどうするべきかを聞く」
「どうするって、世界の果てに行って、闇の力を封印するんじゃねぇの?」
「言っている事はその通りだがな。その具体的な方法も何も俺たちは知らないんだ。まずは情報収集をする必要がある。そうだろ?」
「確かにな。んで占い師って訳か」
「後は、聖都に居るっていう、大司教だとかその辺に挨拶してからいよいよ封印の旅が始まるって感じだな」
私はいよいよ旅の後半戦が始まったのだな。と、うんうん頷いていた。
これから闇の力を封印する本格的な戦いが始まるのだ。
これまで以上に気合を入れなくてはいけないだろう。
「さっきから頷いているがな。ちゃんと理解しているか? アメリア」
「はい!」
「じゃあ、お前は今、何をしている」
「怪我をしている騎士さんが居たので、傷を癒しています!」
「……はぁ。もう何も言わんがな。少しは早く物事を進めようと思って貰いたいもんだ」
「はい!!」
「返事は良いんだよな。返事は」
アハハと笑いながら、騎士さんの体を確かめて、傷は全て治りましたよと言った。
騎士さんは過剰なくらいお礼を言い、再び元の場所へ帰っていくのだった。
そして、そんな騎士さんと入れ替わる様に、向こうから一人の女性が現れる。
「……アメリア」
「キャロンさん? どうかしましたか? どこか怪我でも?」
「ううん。違う。違うの。アタシも、アメリアと一緒に行こうと思って」
「え? でも、怖いんですよね」
私の問いにキャロンさんは小さく頷いた。
そうだ。だって、さっきもそう言っていた。
「そうだよ。アタシは怖い。ずっと苦しい想いをしてきて、それでも負けたくなくて、力を付けて、抗って、今日までやってきたんだ。いつかアタシをこんな目にあわせた奴を殺してやるって、そうやって想いながら生きていた。でも、でもさ。本当は違ったんだよ。アタシの願いは。本当に欲しかった物は違う。そうじゃないの」
私はキャロンさんの言葉を聞きながら、静かに目線を合わせる。
「アタシはただ、幸せになりたかったんだ。ただ、それだけだったんだ。でも、その幸せは、アンタみたいな小さな子を見捨てて、アメリアに全てを押し付けて、生きるって事じゃないんだよ!!」
キャロンさんは持っていたお酒の瓶を口に付けて、それを傾けて中身を飲む。
頬を赤くしながら、険しい目で私たちを睨みつけた。
「で? これからどうするんだ? リアム」
「まずは聖都に向かう」
「聖都? なんだってそんな所へ行くんだよ」
「そこに例の占い師が居るからだ。アイツにこれからどうするべきかを聞く」
「どうするって、世界の果てに行って、闇の力を封印するんじゃねぇの?」
「言っている事はその通りだがな。その具体的な方法も何も俺たちは知らないんだ。まずは情報収集をする必要がある。そうだろ?」
「確かにな。んで占い師って訳か」
「後は、聖都に居るっていう、大司教だとかその辺に挨拶してからいよいよ封印の旅が始まるって感じだな」
私はいよいよ旅の後半戦が始まったのだな。と、うんうん頷いていた。
これから闇の力を封印する本格的な戦いが始まるのだ。
これまで以上に気合を入れなくてはいけないだろう。
「さっきから頷いているがな。ちゃんと理解しているか? アメリア」
「はい!」
「じゃあ、お前は今、何をしている」
「怪我をしている騎士さんが居たので、傷を癒しています!」
「……はぁ。もう何も言わんがな。少しは早く物事を進めようと思って貰いたいもんだ」
「はい!!」
「返事は良いんだよな。返事は」
アハハと笑いながら、騎士さんの体を確かめて、傷は全て治りましたよと言った。
騎士さんは過剰なくらいお礼を言い、再び元の場所へ帰っていくのだった。
そして、そんな騎士さんと入れ替わる様に、向こうから一人の女性が現れる。
「……アメリア」
「キャロンさん? どうかしましたか? どこか怪我でも?」
「ううん。違う。違うの。アタシも、アメリアと一緒に行こうと思って」
「え? でも、怖いんですよね」
私の問いにキャロンさんは小さく頷いた。
そうだ。だって、さっきもそう言っていた。
「そうだよ。アタシは怖い。ずっと苦しい想いをしてきて、それでも負けたくなくて、力を付けて、抗って、今日までやってきたんだ。いつかアタシをこんな目にあわせた奴を殺してやるって、そうやって想いながら生きていた。でも、でもさ。本当は違ったんだよ。アタシの願いは。本当に欲しかった物は違う。そうじゃないの」
私はキャロンさんの言葉を聞きながら、静かに目線を合わせる。
「アタシはただ、幸せになりたかったんだ。ただ、それだけだったんだ。でも、その幸せは、アンタみたいな小さな子を見捨てて、アメリアに全てを押し付けて、生きるって事じゃないんだよ!!」
キャロンさんは持っていたお酒の瓶を口に付けて、それを傾けて中身を飲む。
頬を赤くしながら、険しい目で私たちを睨みつけた。
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