家政婦の代理派遣をしたら花嫁になっちゃいました

ゆきりん(安室 雪)

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 金曜日にマリナさんから最寄り駅から徒歩ルートの地図を貰い、仕事の説明をしてもらった。そこの派遣の登録には今日の帰りに行く予定だ。その場でも仕事の説明はあるだろうが、実際に今働いているマリナさんに聞いておくのは参考になる。

 時間は10:00-19:00まで。遅めのお昼ご飯とおやつ付き。休憩時間は1時間。お昼ご飯と夕飯・夕方のお茶の準備。他の時間は指示があったモノの洗濯・掃除。大体は何をするか指示が貰えるらしい。仕事には普段着でいいようだ。

 パスタランチを食べながら説明してもらい、まあ何とかなりそうだなと思う。1ヶ月半だし。



 翌日、遅刻しないように向かう。

 「え~っと、コッチの家の京極さんっと。門の中に入って、あっ、ココの呼び鈴ね?」

 ポチッと押す。

 「今日から安倍さんの代わりの家政婦出来ました。竹田と申します」

 『はい、竹田さんですね。お待ち下さい』

 優しい声の男の人だ。あ、雇い主さんがどんな人か詳しく聞いてない、しまった。

 出てきたのは、細すぎず、太過ぎずのスーツを着た背の高い人だ。

 「生田と言います。大体私が仕事の指示を出します。とりあえず、ココの主人である京極さんに挨拶しましょう。ほとんど話す事は無いと思いますが」

 「はい。まずは、生田さん。私、竹田 天音と言います。よろしくお願いします」

 ペコリと頭を下げる。

 「はい、よろしくお願いしますね。ココには顔が怖い人がたまにいますが、置物位に気にしないで下さいね」

 は?顔が怖い人?置物?気にしなくていいの?

 「ああ、ココです」

 既に廊下を曲りまくって何処にいるのかわからないんですけど・・・。生田さんに従い廊下に正座する。

 「樹さん、いいですか?」

 「ああ」

 生田さんが襖をあけ、部屋の中に入らずに、天音を紹介する。

 「安倍さんの代わりに今日から働いて貰う竹田さんです」

 「竹田 天音です。よろしくお願いします」

 下げていた頭を上げると、京極さんと目が合う。うっ、顔怖い。着流しを普段から着ている、人なんて初めてだし。思わず観察してしまう。

 すると、京極さんは立ち上がり、目の前でしゃがみ込む。

 「天音か・・・、よろしく頼むな」

ニヤリと笑われ、踵を返し襖を閉められた。

 


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