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14 〜ギャリー視点2〜
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舞踏会会場に戻りながら俺は、ジュリエッタに話しかけた。
「ジュリエッタ、ロクサーヌ嬢の婚約者なんだが、俺から見て馬鹿だと思うんだ。だからもしかしらジュリエッタをロクサーヌ嬢つに間違えて何か言ってきたりするかも知れない。その時は敢えて訂正せずにそのまま聞いていてくれないか?ロクサーヌ嬢が望むなら有利に婚約破棄させてあげたいんだ」
「わかりましたお兄様。でもお兄様にお願いされたからでは無く、私がお姉様の為・自分が変わる為にしたいからするんです」
「ジュリエッタ、お前も一歩踏み出すんだな」
「はい、私もお姉様みたいに強くなります」
いつも陰口を気にし、泣いていた妹を眩しく思った。
舞踏会に戻ったジュリエッタから目を離さない様に、近くにいると予想通りにクロス公爵子息はジュリエッタを背後から押し、わざと粗相したように見せた。しかも完全にロクサーヌと思い込んでいる。
途中でロクサーヌ嬢本人が間に入るがクロス公爵子息は気付かず、エルストン子爵に婚約破棄を迫り、子爵は2度と婚約しない事を条件にロクサーヌ嬢との婚約を認めた。
馬鹿めっ!
クロス公爵子息からの婚約破棄だから違約金が発生するぞ?ロクサーヌ嬢からの婚約破棄ではないからな?しかもお前が願った新しい婚約者はロクサーヌ嬢だ。子爵はロクサーヌとは2度と婚約させないと言ったし、お前も了承した。
さて、そろそろ俺も参加するか。
クロス公爵子息に『臭い下品な大ブタ』とあだ名をつけてやった。
何やら言ってくるが取り下げるつもりはない。
そうこうしているうちに、クロス公爵が声を上げる。
ごちゃごちゃうるさいから『ブタ公爵』に改名するか?と言ってやった。
そんな中、国王と王妃がやってきた。
王妃は『ブタ男爵』に降格すれば良いと言いはじめた。クロス公爵と子息が大いに騒ぎだしたので護衛に連れて行かれた。
明日には貴族院会議が開かれるだろう。
ロクサーヌとジュリエッタがいない間にエルストン子爵と話しをする。
「エルストン子爵、少しいいだろうか?」
「はい、もちろんです」
「明日、貴族院会議が行われると思う。それまで何も無ければ良いのだが、何か起こるかも知れない。だからコレを明日の朝一から身に着けて欲しい。子爵とロクサーヌ嬢2人共だ。タイピン型とブローチ型の記録機だ。それとロクサーヌ嬢の婚約破棄もゴネる可能性がある。今まで受けた仕打ちが分かる手紙などがあれば明日、持ってきて欲しい」
「面会の断りが代筆のモノもあるのですが、ソレもでしょうか?ロクサーヌがかなり傷付いたモノです」
「ああ、ソレも頼む。ふむ、代筆か。誰が書いたかすぐに調べさせよう。あとは・・・」
必要になると思われる事を子爵に指示する。時間は少ないが帰り次第至急揃えて貰いたい。
その後俺はロクサーヌ嬢とダンスを踊る事が出来て、天にも登る気分だ。ついつい手にキスをしてしまうし・・・。
明日、ロクサーヌ嬢をあの男から完全に解放させてみせる!!
俺はロクサーヌ嬢の柔らかな手触りを思い出しながら眠りについた。
「ジュリエッタ、ロクサーヌ嬢の婚約者なんだが、俺から見て馬鹿だと思うんだ。だからもしかしらジュリエッタをロクサーヌ嬢つに間違えて何か言ってきたりするかも知れない。その時は敢えて訂正せずにそのまま聞いていてくれないか?ロクサーヌ嬢が望むなら有利に婚約破棄させてあげたいんだ」
「わかりましたお兄様。でもお兄様にお願いされたからでは無く、私がお姉様の為・自分が変わる為にしたいからするんです」
「ジュリエッタ、お前も一歩踏み出すんだな」
「はい、私もお姉様みたいに強くなります」
いつも陰口を気にし、泣いていた妹を眩しく思った。
舞踏会に戻ったジュリエッタから目を離さない様に、近くにいると予想通りにクロス公爵子息はジュリエッタを背後から押し、わざと粗相したように見せた。しかも完全にロクサーヌと思い込んでいる。
途中でロクサーヌ嬢本人が間に入るがクロス公爵子息は気付かず、エルストン子爵に婚約破棄を迫り、子爵は2度と婚約しない事を条件にロクサーヌ嬢との婚約を認めた。
馬鹿めっ!
クロス公爵子息からの婚約破棄だから違約金が発生するぞ?ロクサーヌ嬢からの婚約破棄ではないからな?しかもお前が願った新しい婚約者はロクサーヌ嬢だ。子爵はロクサーヌとは2度と婚約させないと言ったし、お前も了承した。
さて、そろそろ俺も参加するか。
クロス公爵子息に『臭い下品な大ブタ』とあだ名をつけてやった。
何やら言ってくるが取り下げるつもりはない。
そうこうしているうちに、クロス公爵が声を上げる。
ごちゃごちゃうるさいから『ブタ公爵』に改名するか?と言ってやった。
そんな中、国王と王妃がやってきた。
王妃は『ブタ男爵』に降格すれば良いと言いはじめた。クロス公爵と子息が大いに騒ぎだしたので護衛に連れて行かれた。
明日には貴族院会議が開かれるだろう。
ロクサーヌとジュリエッタがいない間にエルストン子爵と話しをする。
「エルストン子爵、少しいいだろうか?」
「はい、もちろんです」
「明日、貴族院会議が行われると思う。それまで何も無ければ良いのだが、何か起こるかも知れない。だからコレを明日の朝一から身に着けて欲しい。子爵とロクサーヌ嬢2人共だ。タイピン型とブローチ型の記録機だ。それとロクサーヌ嬢の婚約破棄もゴネる可能性がある。今まで受けた仕打ちが分かる手紙などがあれば明日、持ってきて欲しい」
「面会の断りが代筆のモノもあるのですが、ソレもでしょうか?ロクサーヌがかなり傷付いたモノです」
「ああ、ソレも頼む。ふむ、代筆か。誰が書いたかすぐに調べさせよう。あとは・・・」
必要になると思われる事を子爵に指示する。時間は少ないが帰り次第至急揃えて貰いたい。
その後俺はロクサーヌ嬢とダンスを踊る事が出来て、天にも登る気分だ。ついつい手にキスをしてしまうし・・・。
明日、ロクサーヌ嬢をあの男から完全に解放させてみせる!!
俺はロクサーヌ嬢の柔らかな手触りを思い出しながら眠りについた。
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