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グレイン様のソフィアな対する甘々は日を追うごとに増していった。
ソフィアが花を愛でるのが好きなのを知っているグレイン様は、花のイベントがあると聞くと必ずソフィアと一緒に行き、花の苗が売っていると『記念に』必ず買い、屋敷の庭に新たに『ソフィアの庭』を作り始めた。ソコは薔薇だけでなく、色々な花と薔薇とが咲き乱れるようになっている。
グレイン様は『ソフィアの庭』で、午後のゆったりとした時間を過ごすのが好きなようだ。
ソフィアもお気に入りのお菓子を焼き、グレイン様に感想を聞きながらお茶を飲むのが好きなのだが、難点が一つ。
「うん、ソフィアが手作り菓子はいつも美味いな。ああ、こんな穏やかな日々が来るなんて俺は幸せだな」
「今日のパイは庭のブルーベリーを使ってみたんです。どうですか?」
「ソフィアが作るモノは美味しいに決まってじゃないか。甘くて美味しいよ」
今まで、美味しくないと言われた事が無いので、本当に美味しいのか不安になってくる。以前ベンに聞いてみると、
「私も味見させて頂きましたが、本当に美味しゅう御座いました。心配ありませんよ?」
と言って貰えたので、信用する事にした。
グレイン様はソフィアと出かける際は必ずエスコートとして、左腕をソフィアに差し出しソレに軽くつかまるのだが、自宅の庭ではいわゆる恋人繋ぎをし、指をキュッと絡める。最初はびっくりしたが、今ではソフィアも慣れてきて、この繋ぎ方が気に入っている。因みにグレイン様はソフィアが手のひらをくすぐられるのが弱い事に気がつき、突然くすぐり出しソフィアが甘い声をあげてしまう事もある。そんな時は、グレイン様が昼間からソフィアを愛したい合図だと最近気づいた。
「グレイン様、まだ日が高いです・・・」
「ふふっ、ソフィアが可愛いのがいけないんだよ」
キスをされ、ベッドルームに向かう途中でベンが急ぎ足でこちらに向かってやって来た。普通ならこのタイミングでは声をかけてくることは無いので、グレイン様も足を止めた。
「どうしたんだ?ベン」
「申し訳ございません。しかし、配達された手紙にコレがありまして・・・」
その手紙はグレイン様ではなく、ソフィアに手渡された。差出人は、
「カレンから!?」
その声に、グレイン様の目が見開かれた。
ソフィアが花を愛でるのが好きなのを知っているグレイン様は、花のイベントがあると聞くと必ずソフィアと一緒に行き、花の苗が売っていると『記念に』必ず買い、屋敷の庭に新たに『ソフィアの庭』を作り始めた。ソコは薔薇だけでなく、色々な花と薔薇とが咲き乱れるようになっている。
グレイン様は『ソフィアの庭』で、午後のゆったりとした時間を過ごすのが好きなようだ。
ソフィアもお気に入りのお菓子を焼き、グレイン様に感想を聞きながらお茶を飲むのが好きなのだが、難点が一つ。
「うん、ソフィアが手作り菓子はいつも美味いな。ああ、こんな穏やかな日々が来るなんて俺は幸せだな」
「今日のパイは庭のブルーベリーを使ってみたんです。どうですか?」
「ソフィアが作るモノは美味しいに決まってじゃないか。甘くて美味しいよ」
今まで、美味しくないと言われた事が無いので、本当に美味しいのか不安になってくる。以前ベンに聞いてみると、
「私も味見させて頂きましたが、本当に美味しゅう御座いました。心配ありませんよ?」
と言って貰えたので、信用する事にした。
グレイン様はソフィアと出かける際は必ずエスコートとして、左腕をソフィアに差し出しソレに軽くつかまるのだが、自宅の庭ではいわゆる恋人繋ぎをし、指をキュッと絡める。最初はびっくりしたが、今ではソフィアも慣れてきて、この繋ぎ方が気に入っている。因みにグレイン様はソフィアが手のひらをくすぐられるのが弱い事に気がつき、突然くすぐり出しソフィアが甘い声をあげてしまう事もある。そんな時は、グレイン様が昼間からソフィアを愛したい合図だと最近気づいた。
「グレイン様、まだ日が高いです・・・」
「ふふっ、ソフィアが可愛いのがいけないんだよ」
キスをされ、ベッドルームに向かう途中でベンが急ぎ足でこちらに向かってやって来た。普通ならこのタイミングでは声をかけてくることは無いので、グレイン様も足を止めた。
「どうしたんだ?ベン」
「申し訳ございません。しかし、配達された手紙にコレがありまして・・・」
その手紙はグレイン様ではなく、ソフィアに手渡された。差出人は、
「カレンから!?」
その声に、グレイン様の目が見開かれた。
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