結婚式に代理出席したら花嫁になっちゃいました

ゆきりん(安室 雪)

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 食事を終え、ベッドに座っていると、扉がノックされ初めて見る女性が着替えやタオルを渡してくれる。そして、室内のバスルームと洗面所、トイレも教えてくれる。

「申し訳ありませんが、この扉には鍵がかけられますので外には出られません」

 と、廊下がある扉の前で女性は一礼して出て行き、確かに鍵をかけられる音がした。

「う~っ、とりあえずお風呂入っちゃお!」



 お風呂に入り、新しい服に着替えると、気分も少しサッパリするが。これからどうなるんだろう?無表情男はきちんと間違いだと伝えてくれただろうか?



 朝起きると、昨日の女性が朝食を運んでくれる。状況把握の為に、美希は話しかけてみる事にした。

「あの、私いきなり連れて来られて状況が全く分からないんですけど、ココはどなたのお家ですか?」

「えっと、お話ししていいのか分からないんですけど・・・。『銀流会』って知ってるかしら?その関係の家です。私が話したとは言わないで下さいね」

 そう言って、そそくさと女性は部屋を去って行った。

 ん?

 銀流会!?

 それって、『ヤ』の付く職業じゃない!?

 何で『ヤ』の付く人のお家のベッドに何回もお世話になるの、私!?

 うううっ、と頭を抱えていると、部屋をノックされ、無表情男が入ってくる。

「確認しました。どうやら貴女は、京極 鷹夜の妻で間違いないようですね」

「はいっ!!なので、帰して下さいっ!」

「でもまあ、京極 樹の身内である事には変わりがない。京極 樹に連絡を取りました。こちらの要求をのむので、貴女を解放して欲しいと。京極 樹も貴女を気に入ってるんですか?」

「いや、そんな事は・・・。私、結婚してますし」

「世の中、奪う・離婚は当たり前です」

「私は当たり前ではありませんので!」

 ぷんっ!と怒ってみる。

「ははっ。斎藤、お前の負けだな」

「正樹様、失礼しました」

 無表情男・斎藤は、正樹様に気がつき、若干表情がグラつくが、すぐに戻る。

「気の強い女はイイな、俺が奪うか?」

 顎を掴まれる、至近距離で見つめられる。

「お前のその目、如何にも『負けません』て意思を、降伏させたくなるな。ふっ」

 笑ったかと思うと、正樹様はいきなり口付けてきた。

「やめ・・・てっ!!」

 美希は腕を突っ張らせ距離を取ろうとするが、腕を一括りにされ、ベッドに押し倒される。

「甘いな・・・。お前が当たり前でなくても、穢されれば離れざるを得なくなるかもな?試してみるか?」

「やだっ、やめてよっ」

「正樹様、その方は京極 樹の奥さんではありませんし、条件を飲むと言ってきているので、お戯れはお辞めください」

「ちっ、斎藤。まだいたのか」

 そう言って、正樹様は去って行った。

「では美希様は、もう少しこの部屋にいて下さいね」

 斎藤はそう言い残し、去って行く。部屋には冷めてしまった朝食が残されていた。



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