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2章 帝国の呪い
2-51 その油断
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窪みに足が引っ掛かってしまった、と思った。
コケるが、壁は近くにないから彫刻には触れない、と思ったのに。
白ワンコがわんっとないたのが聞こえた。
え、遅くない?と思ったが、この広い床面の、その一つをわざわざ踏むなんて思わないじゃないかというため息が漏れている。
ええーっ、俺が悪いの?
だって、この暗さじゃ床面は見えないよ。
足元に窪みが存在していたのではなく、ちっちゃい手が俺の靴に張りついているのが見えた。
コケ終わったら、靴を脱ごうと決心した。
そうすれば、この手からは逃れられる。
靴はもったいないが、足ごと吹っ飛ばされるよりかは当然マシである。
意外と冷静だな、俺。
床に着くまでに恐ろしいほど思考している。
「ファンっ」
ボレールが俺に手を伸ばしたのが見えた。
その手が俺に届いたのまで覚えている。
どこまで待っても顔に床が訪れない。
なぜ?
「ええっと?」
「ファンっ、大丈夫かっ」
慌てているボレール。手首をぎっちりつかまれている。
周囲を見ると、暗い。
いや、部屋は暗かったが、ここまでではなかった。
真っ暗な空間にいる。
「俺は大丈夫だけどっ、何だっ、ここっ」
部屋長や他の皆も何も見えないのに、なぜか床にいる彫刻だけが見える。小さい彫刻がにまっと笑いながら靴を小さい手で抱えている。
けれど。
「何っ、この浮遊感っ」
肉体が重力を感じていないかのよう。
地面と結ばれているのは、彫刻のちいさい手だけのような気がする。
本当にどういう状況なんだ。
「俺じゃよくわからない。白ワンコたちもどこかに消えた」
うおっ、ホントだ。
俺の頭にいたはずの白ワンコも、ボレールの肩にのっていた白ワンコもいない。
「すまない。俺じゃなければ何らかの対処ができていたかもしれないのに」
ボレールは悔しそうな表情を浮かべる。
そもそも、部屋長らは距離があったから、どうやっても俺には手が届かなかっただろう。
それに、頭にのっていたはずの白ワンコがいないということは、どういうことなんだ?
「いやっ、俺だけだったらもっと何もわからないし、パニックになっていたと思うし、ボレールが一緒にいてくれて助かってるっ」
俺が正直な思いを並べると、ほんの少しだけ俺の手首を握る力が増した。
「とっさに体が動いたけど、こういう状況になってみたら急に冷静になった。俺がいない方が、ファン一人の方がまだ救出しやすかったんじゃないかとか、普段は常識的なのにいきなり突飛な行動に出るファンだけの方がこの状況を図らずも打破できたのではないかとか、」
「珍しい。ボレールが悲観的だ」
冷静になったというよりはネガティブな考えが頭を占めたという気がする。
そりゃ、こんな状況に陥ってしまえばそうなる。
俺だって一人だったら慌てて靴を。。。
「ボレール、まずは早急に一つ話し合いたい。この靴は脱ぐべきだろうか。そのまま履いておくべきだろうか」
「あくまでも俺の主観だが、脱がない方がいい気がする」
「だよね、、、俺もそう思う」
二人の意見は一致した。
「へえー、それは爆発しないからー?」
小さい声が足元から聞こえてしまった。
声の主を見ると、にまにまと笑った小さい手で俺の靴を抱えている彫刻だ。
「よくわかっているじゃないか」
「うんうん、その判断は正解かもしれないよー。ボクが手を離すとキミたちはどこに漂うのかボクにもわからないから」
そう、ここは真っ暗。
どんなに目を凝らしても何も見えない。
先ほどの部屋ではないのかもしれない。
俺たちは別空間に飛ばされているのだろうか。
壁や天井がなければ、この空間はどこまでつながっているのだろう。
「おい、ファン」
ボレールが俺の手首を引っ張って、もう一つの手で肩を抱く。
そして、耳元に小さい声で伝えてくる。
「俺たちは時間稼ぎをした方がいいかもしれない。攻撃されても防ぎようがないから、部屋長たちが何か手を打ってくれるまで」
その提案はもっともだ。
攻撃する意志はこちらにないと伝えつつ、適当に当たり障りのない会話を伸ばし続ける、、、できるのか、そんな芸当。
「ねえ、キミたちはどんな関係ー?」
「同僚だよ」
その質問の意図など考えることもなく、俺は即答した。
「同僚とは?」
「同じ職場で働いている」
「へえー、だから、一緒に行動していたって感じ?キミだけをご招待するはずだったんだけどなー」
小さい彫刻ながら、にまにま顔がよくわかる。
「俺だけ?」
「まさか、」
ボレールは苦い顔をしている。
俺には理由がよくわからないが。
「ボレール?」
ボレールの目が言うかどうか迷っていたが、仕方なしに口を開く。
「運悪く、床にたった一つある彫刻をお前が踏んだと俺は思っていたんだ」
俺もそうだが?
そう思っていたが。
え?
その言い方だと違うの?
「コイツはお前を捕まえるために、あの床を移動したのかもしれない」
にまーん。
うっ、正解のようだ。
彫刻のその笑顔を見て、ボレールの顔もひきつっている。
「キミは勘が良すぎるね。」
このにまにま笑顔は俺たちが思っているような意味の笑顔なのだろうか。
違う気がする。
あれ?
ということは、このまま彫刻に捕まえられたままというのは愚策なのでは?
とりあえず靴を脱いだ方がいいんじゃないか?
爆発しないとしても。
靴の紐に手を伸ばそうとした。
「ははっ、さすが、ボクが見込んだほどの素直さだ。そんなに簡単に他人を信じられるなんて。ただ、それは愚策だよ」
「靴を脱いで、お前とおさらばできるのなら願ったり叶ったりじゃないか」
「うーん、キミがそれでいいのならそれでいいんじゃないか。一生キミたち二人だけで何もないこの世界に漂い続けるのも、まあまあ悪くない選択だよね」
な、な、な、な、何それ、どういうこと?
「何もない世界じゃすぐに餓死するじゃないかっ。漂い続けると言っても、数日が限度だっ」
いや、俺もこんなことが言いたいわけじゃないんだけど。
水も食料も大切なことなんだけど。
「この空間じゃ死なないし、死ねないよー。教会とのつながりもボクがいるこの床だけだしねー」
にまにまにまーん。
黒い笑顔にしか見えない。
帰り道を握られている。
連れてきたのがコイツなら、帰り道だってコイツに塞がれているに違いないのだが。
人外に交渉ってできるのだろうか。
「なあ、ファン、」
「うん?」
何か妙案でも思いついたか?
「俺と二人きりは嫌か」
「え?嫌、なわけではないけど?」
真面目な顔で問うたボレールが、俺の返事を聞くと優しく微笑み、俺の靴紐をほどきはじめた。
「あららー」
にまにま顔は変わらない。
彫刻は慌てない。
靴から足首に手を伸ばそうともしない。
その意味するところは。
ボレールに靴を脱がされると、この身に浮遊感が襲う。
俺は慌ててボレールに抱きついていた。
「うわっ、浮いてるっ」
「ファン、俺がついてる」
「お二人ともお幸せにー」
靴を抱えたまま、彫刻がにまにま顔のまま手を振っている。
徐々に距離ができる。
彫刻は何もしてこない。
俺を捕まえたかったといえども、そこまで俺に執着してない感じだ。
どうする?
俺だけだったら、俺の責任だ。
けれど、ボレールもこんな世界へ道連れにしたら。
しかも、一生。
「ボレールだけでも元の部屋に戻せないのかっ」
俺は彫刻に叫んでいた。
彫刻がにまっと笑った。
「ファンがボクと契約してくれるなら戻してあげても」
彫刻がすべてを言い終わる前に、顔が縦に真っ二つになった。
割れた部分から光が漏れる。
「ファン、ボレール、もう大丈夫だ」
その声は部屋長のものだった。
コケるが、壁は近くにないから彫刻には触れない、と思ったのに。
白ワンコがわんっとないたのが聞こえた。
え、遅くない?と思ったが、この広い床面の、その一つをわざわざ踏むなんて思わないじゃないかというため息が漏れている。
ええーっ、俺が悪いの?
だって、この暗さじゃ床面は見えないよ。
足元に窪みが存在していたのではなく、ちっちゃい手が俺の靴に張りついているのが見えた。
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そうすれば、この手からは逃れられる。
靴はもったいないが、足ごと吹っ飛ばされるよりかは当然マシである。
意外と冷静だな、俺。
床に着くまでに恐ろしいほど思考している。
「ファンっ」
ボレールが俺に手を伸ばしたのが見えた。
その手が俺に届いたのまで覚えている。
どこまで待っても顔に床が訪れない。
なぜ?
「ええっと?」
「ファンっ、大丈夫かっ」
慌てているボレール。手首をぎっちりつかまれている。
周囲を見ると、暗い。
いや、部屋は暗かったが、ここまでではなかった。
真っ暗な空間にいる。
「俺は大丈夫だけどっ、何だっ、ここっ」
部屋長や他の皆も何も見えないのに、なぜか床にいる彫刻だけが見える。小さい彫刻がにまっと笑いながら靴を小さい手で抱えている。
けれど。
「何っ、この浮遊感っ」
肉体が重力を感じていないかのよう。
地面と結ばれているのは、彫刻のちいさい手だけのような気がする。
本当にどういう状況なんだ。
「俺じゃよくわからない。白ワンコたちもどこかに消えた」
うおっ、ホントだ。
俺の頭にいたはずの白ワンコも、ボレールの肩にのっていた白ワンコもいない。
「すまない。俺じゃなければ何らかの対処ができていたかもしれないのに」
ボレールは悔しそうな表情を浮かべる。
そもそも、部屋長らは距離があったから、どうやっても俺には手が届かなかっただろう。
それに、頭にのっていたはずの白ワンコがいないということは、どういうことなんだ?
「いやっ、俺だけだったらもっと何もわからないし、パニックになっていたと思うし、ボレールが一緒にいてくれて助かってるっ」
俺が正直な思いを並べると、ほんの少しだけ俺の手首を握る力が増した。
「とっさに体が動いたけど、こういう状況になってみたら急に冷静になった。俺がいない方が、ファン一人の方がまだ救出しやすかったんじゃないかとか、普段は常識的なのにいきなり突飛な行動に出るファンだけの方がこの状況を図らずも打破できたのではないかとか、」
「珍しい。ボレールが悲観的だ」
冷静になったというよりはネガティブな考えが頭を占めたという気がする。
そりゃ、こんな状況に陥ってしまえばそうなる。
俺だって一人だったら慌てて靴を。。。
「ボレール、まずは早急に一つ話し合いたい。この靴は脱ぐべきだろうか。そのまま履いておくべきだろうか」
「あくまでも俺の主観だが、脱がない方がいい気がする」
「だよね、、、俺もそう思う」
二人の意見は一致した。
「へえー、それは爆発しないからー?」
小さい声が足元から聞こえてしまった。
声の主を見ると、にまにまと笑った小さい手で俺の靴を抱えている彫刻だ。
「よくわかっているじゃないか」
「うんうん、その判断は正解かもしれないよー。ボクが手を離すとキミたちはどこに漂うのかボクにもわからないから」
そう、ここは真っ暗。
どんなに目を凝らしても何も見えない。
先ほどの部屋ではないのかもしれない。
俺たちは別空間に飛ばされているのだろうか。
壁や天井がなければ、この空間はどこまでつながっているのだろう。
「おい、ファン」
ボレールが俺の手首を引っ張って、もう一つの手で肩を抱く。
そして、耳元に小さい声で伝えてくる。
「俺たちは時間稼ぎをした方がいいかもしれない。攻撃されても防ぎようがないから、部屋長たちが何か手を打ってくれるまで」
その提案はもっともだ。
攻撃する意志はこちらにないと伝えつつ、適当に当たり障りのない会話を伸ばし続ける、、、できるのか、そんな芸当。
「ねえ、キミたちはどんな関係ー?」
「同僚だよ」
その質問の意図など考えることもなく、俺は即答した。
「同僚とは?」
「同じ職場で働いている」
「へえー、だから、一緒に行動していたって感じ?キミだけをご招待するはずだったんだけどなー」
小さい彫刻ながら、にまにま顔がよくわかる。
「俺だけ?」
「まさか、」
ボレールは苦い顔をしている。
俺には理由がよくわからないが。
「ボレール?」
ボレールの目が言うかどうか迷っていたが、仕方なしに口を開く。
「運悪く、床にたった一つある彫刻をお前が踏んだと俺は思っていたんだ」
俺もそうだが?
そう思っていたが。
え?
その言い方だと違うの?
「コイツはお前を捕まえるために、あの床を移動したのかもしれない」
にまーん。
うっ、正解のようだ。
彫刻のその笑顔を見て、ボレールの顔もひきつっている。
「キミは勘が良すぎるね。」
このにまにま笑顔は俺たちが思っているような意味の笑顔なのだろうか。
違う気がする。
あれ?
ということは、このまま彫刻に捕まえられたままというのは愚策なのでは?
とりあえず靴を脱いだ方がいいんじゃないか?
爆発しないとしても。
靴の紐に手を伸ばそうとした。
「ははっ、さすが、ボクが見込んだほどの素直さだ。そんなに簡単に他人を信じられるなんて。ただ、それは愚策だよ」
「靴を脱いで、お前とおさらばできるのなら願ったり叶ったりじゃないか」
「うーん、キミがそれでいいのならそれでいいんじゃないか。一生キミたち二人だけで何もないこの世界に漂い続けるのも、まあまあ悪くない選択だよね」
な、な、な、な、何それ、どういうこと?
「何もない世界じゃすぐに餓死するじゃないかっ。漂い続けると言っても、数日が限度だっ」
いや、俺もこんなことが言いたいわけじゃないんだけど。
水も食料も大切なことなんだけど。
「この空間じゃ死なないし、死ねないよー。教会とのつながりもボクがいるこの床だけだしねー」
にまにまにまーん。
黒い笑顔にしか見えない。
帰り道を握られている。
連れてきたのがコイツなら、帰り道だってコイツに塞がれているに違いないのだが。
人外に交渉ってできるのだろうか。
「なあ、ファン、」
「うん?」
何か妙案でも思いついたか?
「俺と二人きりは嫌か」
「え?嫌、なわけではないけど?」
真面目な顔で問うたボレールが、俺の返事を聞くと優しく微笑み、俺の靴紐をほどきはじめた。
「あららー」
にまにま顔は変わらない。
彫刻は慌てない。
靴から足首に手を伸ばそうともしない。
その意味するところは。
ボレールに靴を脱がされると、この身に浮遊感が襲う。
俺は慌ててボレールに抱きついていた。
「うわっ、浮いてるっ」
「ファン、俺がついてる」
「お二人ともお幸せにー」
靴を抱えたまま、彫刻がにまにま顔のまま手を振っている。
徐々に距離ができる。
彫刻は何もしてこない。
俺を捕まえたかったといえども、そこまで俺に執着してない感じだ。
どうする?
俺だけだったら、俺の責任だ。
けれど、ボレールもこんな世界へ道連れにしたら。
しかも、一生。
「ボレールだけでも元の部屋に戻せないのかっ」
俺は彫刻に叫んでいた。
彫刻がにまっと笑った。
「ファンがボクと契約してくれるなら戻してあげても」
彫刻がすべてを言い終わる前に、顔が縦に真っ二つになった。
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「ファン、ボレール、もう大丈夫だ」
その声は部屋長のものだった。
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