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1章 敵国の牢獄
1-55 安らかにお眠りください
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言い訳として使っている工事関係のことを何一つやらずにリンク王国に飛ぶのは気が引けたので、地下を点検しに行ってから長距離空間転移魔法陣がある部屋に行く。
この部屋も他の部屋と同様に何もない空間として工事関係者には認識されている。
きちんと修繕作業はしてもらうが、魔法陣や壁の地図は消えない仕様にした。
最近、地下に住まうものたちの多くは我々に協力的になってきた。
黒ワンコ化したものが過半数を超えた時点からだろうか。
戦闘せずに指示に従ってくれることが増えた。ので、問題なく工事できる空き部屋が増加している。
おそらく過去に化け物と化した時点で彼らの魔力で空間が拡張されていたのだろう。だからこそ、あの地下の螺旋階段は恐ろしいほどの広い空間と接していた。
黒ワンコ化して残された空間は小さくなっているから、修繕工事も多少やりやすくなっているのではないだろうか。
工事関係者も何で地下にこんな何もない部屋をこんなに造っているんだと疑問に思っているようだが、修繕もお金になることなので特にこれといった発言はしていない。
「さあ、行くか」
俺はリンク王国の教会につながる空間転移魔法陣に魔力を流す。
魔法陣が光り輝き始める。
「さすがはクロウだな。他国につながる魔法陣を作ってしまうとは」
「これらは俺じゃなくて、数代前の皇帝が大教会に作らせたらしい。各国の主要な教会にそれぞれの魔法陣がつながっている」
人様の手柄を横取りするのはいかがなものだから、種明かしをしておく。
今のこの部屋は綺麗だから、昔に描かれた魔法陣には見えないのかもしれない。
最速で修繕工事を終わらせ、俺が許可した者以外入室できないようにしている。俺よりも強大な魔導士なら抉じ開けることは可能だが、内部が何もないとされている部屋を暴いても意味はないのではなかろうか。俺がこの場にいなければ、この部屋にある地図も魔法陣も視覚で感知できないように隠蔽されている。
セリムは光っていない魔法陣の上にのる。特殊な塗料で描かれたものだからこすっても消えはしない。
何をしているんだろうか。
好奇心?
「さすがはクロウだな。消費魔力もえげつないだろ、コレ」
何にでも感心して、褒めてくれるセリム、ありがとう。
あの国で身分が上の者に褒められることのなかった俺は、さすがと言われるだけでも嬉しいぜ。
平民は貴族を褒め称える側、どんなときも永遠に。
「確かにその皇帝は軍隊を他国に送り込みたかったようだが、必要な魔力量を準備できずに計画は頓挫した。けれど、一人や二人なら運ぶのはさほどでもない」
近距離に比べたら、そりゃ他国間の長距離移動は距離に比例して使用する魔力量はそれなりに多いが、二人になろうと難しいほどではない。
「え、そうかな。さほどでもないのか。すごいな、クロウは」
今度はかがんで魔法陣を指で突っついている。
何の確認だ?
その魔法陣はリンク王国より遠い国のだから、確かに魔力はより多く消費されるだろうけど。
あ、もしかして途中で魔力切れになったら異空間に放り出されるのでは、とか考えてる?
空間転移魔法陣を自分の魔力で使ったことのない者にはよくある勘違いだ。
この魔法陣は必要な魔力を行く前に全部注がないと起動しない。
きちんと二人分で設定している。
「今回の行き先は隣国のリンク王国だ。心配しなくともそこまでの魔力は消費しないから安心しろ」
「クロウのことで心配するのは、他の男に誑かされないかということだけだから大丈夫だよ」
そーなのかー?
にしては、その魔法陣をじっくり見ているじゃないか。
魔法陣自体が信用ならない?
あ、俺が作成したものじゃないと知ったからかな?
それならちょっと嬉しいかもしれない。信頼の証だ。
これらは多少描き直した方が効率いい気はするが、向こう側の魔法陣との兼ね合いもあるのでこのままの方が万が一の危険はないだろう。
「セリム、準備はできたぞ。リンク王国とつながった」
「ああ、クロウの奥さんの墓にはしっかり挨拶させてもらう」
「ははは、イケメン見られて寿命が延びそうとか言うかもなー」
俺はセリムの手を引き、魔法陣の光のなかに進んだ。
ちとセリムの頬が赤くなったのは気のせいか。
リンク王国の教会は少し街外れにある。
オルド帝国とは違い、昔々からリンク王国は自国の歴代の王こそ英霊となり、神となる存在であり、一応宗教国家からこの教会の建設は受け入れたが、宗教を利用しようと国教にしたことは一度もなかった。
教会が寂れた街外れにあるのはそんなわけだ。
王族から見れば、平民の不平不満を逸らせるための施設といってもいい。
祈りが足りないから、信心が足りないから救われないのだと思い込ませるための。
その教会の近くに下位貴族や平民のための墓地もある。
今はその立地がありがたい。
リンク王国にある長距離空間転移魔法陣は教会の地下に存在した。もしかしたら、どこの教会もわかりづらい地下室にあるのかもしれない。とすると、魔法陣の向こう側に行けたとしても出入口が塞がれているということもありうる。そのときは魔法で壁なり障害物を粉砕すればいいのだが、いきなり水の中だったり、変な儀式の真っ最中だったりすると困ることは困る。今後は認識阻害の魔法でもかけてから、使用した方がいいのかもしれない。
まずは隣同士にある妻と息子の墓を綺麗にする。
セリムも普通に手伝ってくれる。
こじんまりしている小さめの墓なので時間はかからない。
リンク王国は平民でも個人墓でそれぞれ一人の住処であるが、この墓地の見た目はやや大きめな石が並んでいる光景だ。
平民は火葬なので、墓のサイズは限りなく小さい。墓石の下に少々の遺灰を埋めるだけの墓地が多い。
平民とは違い、貴族は土葬が基本だ。
貴族は墓地でも広い敷地を持っており、立派な墓石で個人墓が作られていく。
貴族は子孫が家の墓を守り続けるが、平民の墓は誰にも顧みられない墓石も多い。
リンク王国の平民は死んだらそれまで、と考えている者が多いので、墓は作るが定期的な墓参りの習慣がない。
命日や誕生日に墓に来るのは、個人と親しかった離れがたいと思う人々だけ。
忘れられてしまえばそれまで。
故人につきあいのあった人々がいなくなれば、刻まれている名前が辛うじて読めるという、ここが墓地とわからなければ墓石ではなく、いつか大きな石が並んでいるだけに見える景色と化す。
郊外や地方ではすでに誰も訪れることのなくなった石だけが並ぶ風景が存在する。墓じまいという概念がリンク王国にはほぼほぼないので、ただの石だと思い腰掛けたら、それは墓石であることも少なくないようだ。
妻の墓に好きだった花とお菓子を供えて祈る、その横で。
「クロウの奥様、安らかにお眠りください。貴方の旦那様は俺が必ず幸せにしますから」
その決意表明は文章として正しいのか?
妻がこの場にいたら、どういう反応を返すのだろう。
遠くから話し声が聞こえる。
他にも墓地に来る者がいるようだ。
時間が重なるのは不運でしかないが、最低限のことはした。
有名な騎士であったセリムは顔を覚えられていると厄介である。
イケメンは記憶に残りやすいのである。
「人が来たようだ。邪魔にならないよう場所を移ろう」
「ああ、次はおみやげでも買いに行、、、クロウ」
言葉を切った後、緊迫した声をセリムが発した。
その意味を俺もすぐにわかる。
話し声だと思ったのだが、それは言い争う声。
「私はもう宮廷魔導士団には戻らないっ」
「何を言っているっ。お前一人、あの激務から逃げられると思うなっ」
宮廷魔導士団?
激務?
あの白い法衣は。
数人に囲まれているようだが、囲む者たちも同じ宮廷魔導士団の上級魔導士の制服である。
静かに墓参りしたいと思っているのに、わざわざ厄介ごとを連れてこないでくれ。
この部屋も他の部屋と同様に何もない空間として工事関係者には認識されている。
きちんと修繕作業はしてもらうが、魔法陣や壁の地図は消えない仕様にした。
最近、地下に住まうものたちの多くは我々に協力的になってきた。
黒ワンコ化したものが過半数を超えた時点からだろうか。
戦闘せずに指示に従ってくれることが増えた。ので、問題なく工事できる空き部屋が増加している。
おそらく過去に化け物と化した時点で彼らの魔力で空間が拡張されていたのだろう。だからこそ、あの地下の螺旋階段は恐ろしいほどの広い空間と接していた。
黒ワンコ化して残された空間は小さくなっているから、修繕工事も多少やりやすくなっているのではないだろうか。
工事関係者も何で地下にこんな何もない部屋をこんなに造っているんだと疑問に思っているようだが、修繕もお金になることなので特にこれといった発言はしていない。
「さあ、行くか」
俺はリンク王国の教会につながる空間転移魔法陣に魔力を流す。
魔法陣が光り輝き始める。
「さすがはクロウだな。他国につながる魔法陣を作ってしまうとは」
「これらは俺じゃなくて、数代前の皇帝が大教会に作らせたらしい。各国の主要な教会にそれぞれの魔法陣がつながっている」
人様の手柄を横取りするのはいかがなものだから、種明かしをしておく。
今のこの部屋は綺麗だから、昔に描かれた魔法陣には見えないのかもしれない。
最速で修繕工事を終わらせ、俺が許可した者以外入室できないようにしている。俺よりも強大な魔導士なら抉じ開けることは可能だが、内部が何もないとされている部屋を暴いても意味はないのではなかろうか。俺がこの場にいなければ、この部屋にある地図も魔法陣も視覚で感知できないように隠蔽されている。
セリムは光っていない魔法陣の上にのる。特殊な塗料で描かれたものだからこすっても消えはしない。
何をしているんだろうか。
好奇心?
「さすがはクロウだな。消費魔力もえげつないだろ、コレ」
何にでも感心して、褒めてくれるセリム、ありがとう。
あの国で身分が上の者に褒められることのなかった俺は、さすがと言われるだけでも嬉しいぜ。
平民は貴族を褒め称える側、どんなときも永遠に。
「確かにその皇帝は軍隊を他国に送り込みたかったようだが、必要な魔力量を準備できずに計画は頓挫した。けれど、一人や二人なら運ぶのはさほどでもない」
近距離に比べたら、そりゃ他国間の長距離移動は距離に比例して使用する魔力量はそれなりに多いが、二人になろうと難しいほどではない。
「え、そうかな。さほどでもないのか。すごいな、クロウは」
今度はかがんで魔法陣を指で突っついている。
何の確認だ?
その魔法陣はリンク王国より遠い国のだから、確かに魔力はより多く消費されるだろうけど。
あ、もしかして途中で魔力切れになったら異空間に放り出されるのでは、とか考えてる?
空間転移魔法陣を自分の魔力で使ったことのない者にはよくある勘違いだ。
この魔法陣は必要な魔力を行く前に全部注がないと起動しない。
きちんと二人分で設定している。
「今回の行き先は隣国のリンク王国だ。心配しなくともそこまでの魔力は消費しないから安心しろ」
「クロウのことで心配するのは、他の男に誑かされないかということだけだから大丈夫だよ」
そーなのかー?
にしては、その魔法陣をじっくり見ているじゃないか。
魔法陣自体が信用ならない?
あ、俺が作成したものじゃないと知ったからかな?
それならちょっと嬉しいかもしれない。信頼の証だ。
これらは多少描き直した方が効率いい気はするが、向こう側の魔法陣との兼ね合いもあるのでこのままの方が万が一の危険はないだろう。
「セリム、準備はできたぞ。リンク王国とつながった」
「ああ、クロウの奥さんの墓にはしっかり挨拶させてもらう」
「ははは、イケメン見られて寿命が延びそうとか言うかもなー」
俺はセリムの手を引き、魔法陣の光のなかに進んだ。
ちとセリムの頬が赤くなったのは気のせいか。
リンク王国の教会は少し街外れにある。
オルド帝国とは違い、昔々からリンク王国は自国の歴代の王こそ英霊となり、神となる存在であり、一応宗教国家からこの教会の建設は受け入れたが、宗教を利用しようと国教にしたことは一度もなかった。
教会が寂れた街外れにあるのはそんなわけだ。
王族から見れば、平民の不平不満を逸らせるための施設といってもいい。
祈りが足りないから、信心が足りないから救われないのだと思い込ませるための。
その教会の近くに下位貴族や平民のための墓地もある。
今はその立地がありがたい。
リンク王国にある長距離空間転移魔法陣は教会の地下に存在した。もしかしたら、どこの教会もわかりづらい地下室にあるのかもしれない。とすると、魔法陣の向こう側に行けたとしても出入口が塞がれているということもありうる。そのときは魔法で壁なり障害物を粉砕すればいいのだが、いきなり水の中だったり、変な儀式の真っ最中だったりすると困ることは困る。今後は認識阻害の魔法でもかけてから、使用した方がいいのかもしれない。
まずは隣同士にある妻と息子の墓を綺麗にする。
セリムも普通に手伝ってくれる。
こじんまりしている小さめの墓なので時間はかからない。
リンク王国は平民でも個人墓でそれぞれ一人の住処であるが、この墓地の見た目はやや大きめな石が並んでいる光景だ。
平民は火葬なので、墓のサイズは限りなく小さい。墓石の下に少々の遺灰を埋めるだけの墓地が多い。
平民とは違い、貴族は土葬が基本だ。
貴族は墓地でも広い敷地を持っており、立派な墓石で個人墓が作られていく。
貴族は子孫が家の墓を守り続けるが、平民の墓は誰にも顧みられない墓石も多い。
リンク王国の平民は死んだらそれまで、と考えている者が多いので、墓は作るが定期的な墓参りの習慣がない。
命日や誕生日に墓に来るのは、個人と親しかった離れがたいと思う人々だけ。
忘れられてしまえばそれまで。
故人につきあいのあった人々がいなくなれば、刻まれている名前が辛うじて読めるという、ここが墓地とわからなければ墓石ではなく、いつか大きな石が並んでいるだけに見える景色と化す。
郊外や地方ではすでに誰も訪れることのなくなった石だけが並ぶ風景が存在する。墓じまいという概念がリンク王国にはほぼほぼないので、ただの石だと思い腰掛けたら、それは墓石であることも少なくないようだ。
妻の墓に好きだった花とお菓子を供えて祈る、その横で。
「クロウの奥様、安らかにお眠りください。貴方の旦那様は俺が必ず幸せにしますから」
その決意表明は文章として正しいのか?
妻がこの場にいたら、どういう反応を返すのだろう。
遠くから話し声が聞こえる。
他にも墓地に来る者がいるようだ。
時間が重なるのは不運でしかないが、最低限のことはした。
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イケメンは記憶に残りやすいのである。
「人が来たようだ。邪魔にならないよう場所を移ろう」
「ああ、次はおみやげでも買いに行、、、クロウ」
言葉を切った後、緊迫した声をセリムが発した。
その意味を俺もすぐにわかる。
話し声だと思ったのだが、それは言い争う声。
「私はもう宮廷魔導士団には戻らないっ」
「何を言っているっ。お前一人、あの激務から逃げられると思うなっ」
宮廷魔導士団?
激務?
あの白い法衣は。
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